海の生き物達

私、かまぢが海で出会った生き物達を画像と共に思う事を書いていきます

ヨメヒメジ

2008-03-24 21:59:13 | 少数派系
和名 ヨメヒメジ
学名 Upeneus tragula

口元にある一対の髭がトレードマークのヒメジの仲間。
ヒメジの仲間は熱帯から温帯まで幅広く分布している種が多いが
このヨメヒメジもその中の一種。
日本の海で潜り始めた時はてっきり死滅回遊魚かと思い込んでいたが
水温の低下にもしっかり対応できる非常に強い魚であった。
しかし低水温期は動きも鈍くなりじっとしている事も多い。

ヒメジの仲間の特徴の一対の髭はせわしなくチョコチョコ動かし
砂の中にある餌を感じ取り捕食する。
その動作がユーモラスで初心者ダイバーからは注目の的。
体験ダイビングでも使える有難いネタである。
名前は熱帯種の「オジサン」の方がインパクトがある。
なお注目を浴びるのは初心者&体験ダイバーからのみで
ちょっと潜った人からは見向きもされなくなる
最近の一発芸人のような存在である。

漢字で書くと「姫魚」となるらしいが髭があるのに姫とはこれいかに?
特に派手なワケでもなくきれいなワケでもなく
姫というイメージではないんですけどね。
THEヒメジが死んだ時に赤みを帯びる事から姫になったのかも・・・

パラオに居た時には市場にもあり何度も食べたのだが
あまり美味しいと言う感じではなかった。
釣りの対象魚にもならないようだしお店でもあまりみない。
地方へ行けば食卓に上るのだろうか?
クロホシイシモチも食用とされている地方があるので
一般流通されてないだけかもしれません。
実はめちゃくちゃ美味しい高級魚だったりして・・・

ウイゴンベ

2008-03-13 21:24:57 | 少数派系
和名 ウイゴンベ
学名 Cyprinocirrhites polyacis

背鰭の棘からボサボサと伸びた皮弁からゴンベと名が付けられた科の魚。
同じゴンベ科のクダゴンベはダイバーにも
アクアリストにも人気であるが
ウイゴンベはゴンベ科の中でも地味で人気薄になってしまう。
しかし分布域は伊豆半島からパラオ(ミクロネシアではパラオのみ?)の
西部太平洋の熱帯域、インド洋からマダガスカルまでとかなり広範囲。
水温14度でも全く問題なく活動ができるのでかなり強い種である。

他のゴンベが底生なのに対しウイゴンベは遊泳性であるが
浮袋は持たないので常に泳いでいないと沈んでしまう。
着底している時は他のゴンベと同じように
発達した胸鰭付け根の筋肉を有効に使いアシカ立ちをしている。

生息地にパラオが含まれるが現地生活中にウイゴンベを認識した事は無く
休暇中に潜りに行った大島で初めて見て「これがウイゴンベか~」と
しみじみと喜んだ経験がありです。
当時ウイゴンベ=伊豆の魚と思っていたので仕方ないですね。

尾鰭が二叉して両端は糸状に伸びる。
この尾鰭がツバメの尾に似ているので
英語名は「スワローテール・ホークフィッシュ」
ホークフィッシュはゴンベの事ですが
直訳すると「ツバメの尾の鷹魚」・・・
ツバメなのか鷹なのかはっきりしろ!!と突っ込み受けそうですね。