海の生き物達

私、かまぢが海で出会った生き物達を画像と共に思う事を書いていきます

タカベ

2009-10-30 23:06:31 | 少数派系
和名 タカベ
学名 Labracoglossa argentiventris

房総半島から九州方面の太平洋岸に分布している日本固有種?
伊豆近辺では春くらいから幼魚の群れが見られ始め
秋から晩秋には立派に成長した成魚の群れが見られる。
体側の黄色いラインは透明度の悪い海でも目立ち
熱帯域で見られるウメイロモドキを彷彿とさせる。
透明度が良い場所ではワイドで押さえておきたいネタでしょう。

同じような感じでイサキも群れるが目をひくのはもちろんタカベ。
なんとなく似ているので同じくくり(科)と思われがちだけれど
全く違う系統だそうです。
日本国内では一属一種状態なのが一般的なのに意外です。

市場に出回る事は少なく高級魚。
ダイバーから見るとあれだけいるのに漁獲高は少ないという事なんでしょうか。
刺身、塩焼きは間違いなく美味しい。

2006年に伊豆、大瀬崎の湾内に大きな群れが居つき
しばらくの間ダイバーの目を楽しませてくれました。
また同じように群れが入ってきてくれないかと
願っているダイバーは多いのではないでしょうか。
もちろん自分もその1人です。




オキヒイラギ

2009-10-17 20:55:36 | 少数派系
和名 オキヒイラギ
学名 Leiognathus rivulatus
ダイバーにはあまり馴染みの無いヒイラギ科の一種。
河口域や汽水域などの塩分濃度の低めで
泥っぽい底質の環境を好み普段は群れているらしい。
沼津の獅子浜はこの環境に近いので観察する事ができる。

日中は泥地の水底から数m上を群れで行動しているが
逃げ足も速く姿を見る事はほとんどない。
しかし夜になると群れはバラバラになり
1匹ずつ泥地の上に落ちている。

真横から強いストロボ光を当てると
ハレーションを起こしてしまうので
撮影の時は当てるライトの位置を調整しなければならない。
デジカメは画像を確認できるので銀塩の時に比べたら
格段に撮影は楽になっている。

ヒイラギ類は発光細菌を共生させているらしいが
真っ暗の中でも目視で確認できた事はない。
ストロボの当り方で発光しているようにも見える事はあるが
発光細菌とは関係ないでしょう。

口は泥の中から餌を啄むようにできていて
マトウダイの口並みにビヨ~ンと伸びる。
摂餌中のシーンをぜひ見てみたいです。
群れで摂餌してたら泥煙モウモウで何も見えないかも?

葉っぱの「柊」からきているように
鰭の刺がまさに「柊」と同じでチクチク刺さる。
連れた時には気をつけないと手が血だらけになる事も・・・
さらにヌメリも凄まじいので結構やっかいな外道でもある。