海の生き物達

私、かまぢが海で出会った生き物達を画像と共に思う事を書いていきます

オニカサゴ

2006-09-21 21:30:04 | カサゴ・オコゼ・カエルアンコウ系
和名 オニカサゴ
学名 Scorpenopsis cirrhosa

周りにすっかり溶け込む見事な擬態をするフサカサゴ科の魚。
非常に良く似たウルマカサゴ、オオウルマカサゴという魚が
熱帯方面に生息しているが本種は南方種。
地域によっては混在しているようで見分けるのも大変そう。
見慣れてる人だと雰囲気の違いで解るようですが
きっちり調べようと思ったら背鰭の棘の長さなどを調べる必要あり。

伊豆方面では普通にその姿が見られるが
この擬態なので気付くと手元にいて八とさせられる事も度々。
ライトを当てたり写真を撮ったりすると
赤系の色がはっきりでてなかなかキレイな被写体でもある。
泳ぎまわる魚ではないので写真の練習にはもってこいの魚でもあります。

幼魚期には目の上辺りに皮弁が伸びて元某首相を思い起こさせるが
体高も低くなかなか可愛らしい。
親はたくさん見られるが幼魚はなかなか見つけにくい。

フサカサゴ系なので背鰭には毒があるらしく
刺されるとかなり痛いらしい。
まだ刺された事はないのでどれほどのものかは不明。
海水浴で人が立てるくらいの浅場にもいるので気をつけましょう。
と言っても常に下を見ているわけではないので
気をつけようもないとも言えますね。
サンダルでも履いてれば良いのでしょうが
海水浴では裸足が基本ですしね。
とりあえずオコゼほどの毒は無いと思われるので
病院に担ぎ込まれるとこまでひどくはならないのでは?

ちなみに一般には流通はしていませんが
味はなかなかの物らしいです。

サビハゼ

2006-09-01 22:06:45 | ハゼ科
和名 サビハゼ
学名 Sagamia genetonema

本州全域から朝鮮半島まで広い分布域を誇る超一般種。
内湾よりも潮が入るような砂地を好むらしいが
泥地(シルトまではいかないが)にもしっかり生息している。

体色は地味で見事に砂地にカモフラージュしていて
結構気付かないダイバーも多い事でしょう。
幼魚期は群れながら少し水底から離れて泳いでいるので
成魚よりも目立っている。

人間の目から見ても目立っているので
当然捕食者からも目立っていると思われる。
その為浮いているサビハゼの群れの周りでは
しばしばヒラメやオニカサゴやサツマカサゴといった
捕食者達の姿が見られる。

何度かサビハゼの群れの周りを数匹のヒラメが泳ぎ回り
時折その群れに突っ込む光景を目撃してるが
あまりサビハゼ達は逃げ惑う行動はしない。
突っ込まれた瞬間は群れがばらけるのだが
直ぐに固まり位置も変えずにまた浮遊しているのです。
せっかく保護色になっているのだから
無理に水底から離れなくてもいいと思うんですけどね~。

地味であまり目立っていない魚ではあるが
よ~くアップで見ると髭がモジャモジャ出ているし
目もクリッとしていて愛嬌もある。
光のあたる加減によってはクリクリ目玉がグリーンに輝き
地味な中にも美しさを見つける事ができます。
もう少し人気があってもいいかな~と思う魚であります。

子供の頃毎日のように釣りに行っていましたが
マハゼを釣っていると極稀にサビハゼも釣れました。
当時の図鑑でもサビハゼという名前は調べられたのですが
釣りであがる個体は赤っぽく錆色っぽいので
「サビハゼ」だと思い込んでいました。
でも潜って水中でみるサビハゼは赤っぽくありません。
子供の頃の推測は間違っていたのでしょうか?
それとも名前を付けた時の標本が
自分が子供の頃に見た色と同じ体色で
「錆ハゼ」になったのでしょうか?
ちょっと気になっているのでした。

全然違う意味の可能性の方が大きいですけどね。

ちなみに当時釣れたサビハゼはマハゼと一緒に
天ぷらにして食べていましたが
不味いという事もなく普通に食べれました。