海の生き物達

私、かまぢが海で出会った生き物達を画像と共に思う事を書いていきます

ナガハナダイ

2010-04-27 20:54:10 | ハタ科
和名 ナガハナダイ
学名 Pseudanthias elongatus

サクラダイと並ぶ日本産ハナダイの基本種。
キンギョハナダイのように南方種由来の温帯種ではないようで
水温12度の海中でも元気に泳ぎまわっている。

ハナダイの中でも大型種で水中で見ると
標準的な雄でも手の平サイズに思える。
名前に「ナガ」とつくように体系はちょっと長めな感じ。

画像は平常時の雄の色彩だが他のハナダイと同じように
興奮時や求愛時の婚姻色は全く違う色になる。
体の前半分と後ろ半分にくっきりと色が分かれるので
遠くからでも一目でナガハナダイと判別できる。
婚姻色が出ている時は泳ぐ速度も上がり鰭は基本的に閉じたまま。
いつか色を出した状態で鰭全開そ姿を撮ってみたいです。
雄の変化の激しさに比べて他のハナダイ以上に
雌は説明がし難いくらい特徴がない。

大瀬崎の先端や伊豆海洋公園の比較的深場ではぐっちゃり群れているが
他の海域ではそれほど目立つ群れではないようなので
伊豆にきたら押さえて欲しいハナダイです。
レンズは単体で狙うなら60mmMicro(APS-Cサイズ)が良いでしょう。


アカアマダイ

2010-04-08 23:13:00 | 少数派系
和名 アカアマダイ
学名 Branchiostegus japonicus

食の世界では「グジ」と呼ばれ高級魚とされ釣りのターゲットでも人気。
しかし泥地を好む魚なので通常のダイビングエリアではまず見られない。
流通しているアマダイはこのアカアマダイとシロアマダイがほとんどで
特にアカアマダイが多い。
シロアマダイは味もアカより上と希少価値が高く超高級魚らしい・・・。
近年は種苗生産も成功して放流もされている。

昼間は泥地の巣穴を基点に泳ぎ回っているが
テリトリーが決まっているようでたいてい同じ場所で見られる。
ただ泥地に掘られた穴なのでけっこう頻繁に場所が変っていたりする。

釣り雑誌などを読むと「ペアでいるので一匹連れたら同じ場所を狙う」と出ているが
自分が通常見る時は単独で行動している。
一度だけペアらしき行動を見たが逃げる方向は別々であった。

巣穴は自分で掘るらしいが比較的変化の無い泥地では
このアカアマダイの巣穴が生態系で非常に大事になっているようで
獅子浜ではヒメハナダイやテッポウイシモチが集まっている。
採集が出来なかった為に幻になってしまったが
フィリピンなどで確認されていたイレズミハゼ属と思われるハゼも
この巣穴に横穴を掘って生息していた。
余談だけれどこのハゼは2009年に西表でも見つかり採集されている。
また崩れてただの窪みになった巣穴跡にもコモンハタが居ついていたりする。

夜間は巣穴に頭だけつっこんで「頭かくして尻隠さず」の姿が観察できる。
爆睡しているようで手で掴むのも簡単。
そんな大雑把な?性格なので巣穴に入らず泥地にで~んと寝ている個体も普通。
話に聞くほど巣穴には依存してない感じです。