海の生き物達

私、かまぢが海で出会った生き物達を画像と共に思う事を書いていきます

ヤマドリ

2008-06-20 22:38:52 | ギンポ系ネズッポ系
和名 ヤマドリ
学名 Neosynchiropus ijimai

ネズッポ科の魚であるがダイバーにはテグリの仲間と言った方がウケが良い。
テグリ自体がネズッポ科に入るがイメージ的には
ネズッポ=ヨメゴチ、トビヌメリなど=でかくて地味
テグリ=ニシキテグリ、ミヤケテグリなど=可愛らしくてきれい
となってしまうせいでしょう。
サイズ的にはテグリ系としては大型の部類になるが
可愛らしいサイズである。

テグリ系の種は基本的に南方種であるが
ヤマドリは通年関東近辺の海でみる事ができる。
体色は生息場所で微妙に異なるが赤系が多い。
砂地に居る時はこの色で見つけやすいが
コケや海藻が生えているような場所では見事に保護色となっている。
常に餌を求めて動いているので動かずに気をつけてみていると
それなりに個体数もいて見つけるのは難しくない。

撮影などを考えると砂地に岩があるような場所の個体を見つけると
撮りやすいしバックが砂地だと映える。
また雄の側には雌が居る事も多いので季節や時間を選べば
産卵行動を観察する事も難しくないらしい。
残念ながらまだフィールドで産卵行動は観察できていません。
水槽内でなら頻繁に行うんですけどね~。

また写真的には雄同士のバトルが鰭を全開にするのでお勧め。
鰭全開の状態を見ると「ヤマドリ」という名前も納得。
背びれを広げる時はバサバサバサって感じです。
また雄同士だけでなく雌同士の戦いをする時もある。

雄も雌の気を引こうとディスプレイを一所懸命するが
全く相手にされないと癇癪を起こして
いきなり雌に襲い掛かり噛み付き振り回す行動も見られる。
結構意地悪だったりするのも意外です。