海の生き物達

私、かまぢが海で出会った生き物達を画像と共に思う事を書いていきます

シロギス

2006-10-31 21:39:52 | 少数派系
和名 シロギス
学名 Sillago japonica

ダイバーよりも天ぷらのネタや釣り人に人気で有名な魚。
北海道の南部から九州全域まで広く分布するので
種小名がjaponicaも納得。
実際には日本で標本が採取された為で
他の地域で採集された個体で論文が記載されていたら
japonicaとはならなかったでしょう。

分布は広く大きな群れも作り生息水深も浅め
なのにダイビング中にはあまり姿を見ない。
ログ付けで「シロギスいましたね~」という言葉も聞きません。
でも天ぷらでキスと言えばみんな大喜び。
この辺の温度差はちょっと面白いですね。

釣りではマニアも多くシロギス専門の大会もあります。
船からの釣りや砂浜からの遠投が有名です。
そこから派生して遠投の競技会なんかもあったりします。
自分も「釣りキチ三平」に影響されて
3回転ターン投法やら四番バッターキャスティング?など
試したものです。
でも餌をつけて変な投げ方をすると
餌だけ飛んで行ってしまうので悲しい思いも多かったですね。

他にも夜釣りで狙う事も多いらしく
「夜行性の魚」という釣り人もいるが
ナイトダイビングでもあまり見かけない。
ナイトダイビングで見る場合は動きが緩慢なので
「夜行性」とはあまり思えないのですが
実際はどうなんでしょう?
ちょっと調べてみても「夜行性」とは出てないんですよね。

シロギスの仲間でアオギスがありますが
マンガなどのネタにもされる絶滅危惧種。
大きさはシロギスよりも一回り大きいらしく
昔は釣り人にとってはシロギスよりも人気だったようです。
ちなみに30cmを超えるような大物(シロギス、アオギス共に)を
「肘叩き」と呼んだりするみたいです。


トラウツボ

2006-10-15 01:03:04 | 長物系
和名 トラウツボ
学名 Muraena pardalis

本州周辺で見られるのはウツボ、コケウツボ
そしてこのトラウツボが多い。
名前は体色から付けられたんだなと
一目見て解るトラ模様(白点も多い)。
長い後鼻管と呼ばれる器官が角のように見え
なかなかカッコよいウツボである。

他のウツボ類と同じように
いつも口を大きく開けているので
牙が見えるし好戦的に思えるがかなり臆病な魚です。
よ~く観察すると
口の中もちゃんとトラ模様になっているのはご愛嬌。
また口は湾曲してしまうので
きっちり閉じる事はできないようです。
被写体としては良い感じだと思うのですが
コケ及びノーマルウツボよりも人気は無いようです。

パラオでガイドをしていた時には何故か憧れの魚の一つで
休暇で日本に来た時に土肥で始めてみて
とても感動したのを覚えています。
ちなみに生体ではなく死体だったんですけどね。
口に指をひっかけて「モーラ(昔の玩具です)」
とかやってしまいました。
今思えばこの「モーラ」
ウツボの「モレイ」から名づけられたのでは?と思います。
デザイン的にはセサミストリートのビッグバードを
うなぎ状にした物でした。

幼魚は白い斑紋が大きく目立ち
全く別のウツボに見えるようです。
まだお目にかかったことはないので是非見てみたいです。
個体数が少なくない魚なのに幼魚は目立ちません。
いったい普段はどのような場所に住んでいるんでしょうか?
トラウツボに限らず普通のウツボの幼魚も滅多に見れません。