海の生き物達

私、かまぢが海で出会った生き物達を画像と共に思う事を書いていきます

ノコギリヨウジ

2007-10-26 18:56:09 | ウミテング科カミソリウオ科ヨウジウオ科
和名 ノコギリヨウジ
学名 Doryrhamphus japonicus

遊泳性のヨウジウオの仲間で温帯種。
他の遊泳性のヨウジウオと同じように体色は派手で
クリーナーでもありウツボを掃除している姿が見られる。
個体数は比較的多いのだが派手な体色の割りには
細く暗がりにいるので目立たない。

熱帯種のヒバシヨウジや深場のダイダイヨウジに似ているが
関東近辺で通常見られるのはほぼノコギリヨウジで間違いない。
と、解っているのについついガイド中には「ヒバシヨウジ」と伝えてしまう。
名前のインパクトのせいだと思うのですが
間違って教えてしまうのは自分の勉強不足で申しわけないです。

被写体としても撮りにくい位置にいるのと
その体型によりあまり人気はない。
コンパクトデジカメで目にピントを合わせるのは
至難の業じゃないでしょうか?
遠くから高画質で撮り切り抜いてしまう
というのも奥の手もあるんですけどね。

この写真を撮った時はいい感じで障害物の無いところに出てきてくれて
ちゃんとストロボの光も当てる事ができました。
せっかくならペアで並んでる所を撮りたかったのですが無理でした。

ウミテング

2007-04-10 21:00:02 | ウミテング科カミソリウオ科ヨウジウオ科
和名 ウミテング
学名 Eurypegasus draconis

関東以南から太平洋の熱帯域まで
広く分布するトゲウオ目の魚。
水温が低下する伊豆の冬~春期でも観察できるので
かなり適応水温は広いと思われる。

生息分布はかなり広いのだが
水底にあるロープなどを越える事は
ウミテングにとってはかなり重労働なのか
障害物があると反転してしまう。
その為に行動範囲は狭くなり一度出現すると
長期間に渡って観察する事ができる。
しかし突如大瀬崎の湾内の中心部に現れたりするので
ちょっと不思議ではある。
さらにいつの間にかペアになっていたりもする。

魚なので鰭はあるので人が見ていないところでは
スイスイ泳いでいたりするのだろうか?
カエルアンコウも凄い勢いで泳いだりするので
必死になった時は素晴らしい泳ぎをするのかもしれません。
もしそうなら一度は見てみたいです。

見た目は堅い甲羅状で魚には思えず
これを見たダイバーに「これは虫?」と聞かれた事もある。
確かに虫に見えなくもないが
せめて甲殻類?と聞いて欲しかったです。
甲殻類も昆虫も近い生物なんですけどね。




ハナタツ

2006-05-20 01:20:25 | ウミテング科カミソリウオ科ヨウジウオ科
和名 ハナタツ
学名 Hippocampus sindonis

ちょっと前までは「タツノオトシゴ」と同種となっていた
日本沿岸の温帯域に生息するタツノオトシゴの仲間。
元祖タツノオトシゴとの違いは冠上に頭骨が出てるって事らしいです。
あとは生息域もハナタツが岩礁域を好むのに対して
タツノオトシゴは藻場(水深は浅い)を好みます。
その為ダイバーが観察できるのはハナタツの方が圧倒的に多くなります。

色彩的にもハナタツの方が派手で皮弁なんかもある個体も多いです。
被写体としては赤で角のような皮弁があるやつなんかは
大人気で行列ができちゃったりします。

魚らしくない形と
雄がカンガルーのようにお腹の袋で子供を育てる事から
生態的にも面白くタツマニアも多く存在しています。
子供が雄のお腹から巣立つのは日没後。
小さなタツが飛び出していく光景は感動でしょうね。

雄が子育てをするので繁殖は必然的に雌主導型になるようで
一匹の雌を発見したとすると
その周辺を探すと雄が数個体見つかる事がしばしばあります。
色彩は派手でもしっかり保護色なので
タツ探しの時にライトは必携。

タツの仲間は尻尾?尾鰭?で何かに絡み付いている事が多く
カメラを向けると絡ませた尻尾を中心に
すすすす~っと背中を向けなかなか顔を見せてくれません。
反対側へ移動しても再び背中を向けて知らんぷり。
それを何度も繰り返すと背中を丸めてうずくまってしまいます。
かなりじれったくなるかもしれないけど
突付いて顔を向けさせたり触って移動させたりは御法度。
ルールを守ってシャッターチャンスを狙いましょう。