ジョン・ハラス&ジョイ・バチェラー監督のイギリスの長編アニメ第1弾、1954年の作品。
ジョージ・オーウェルの小説を原作にしており、不当な労働に苦しむ農場の動物たちが、農場主の人間に反旗をひるがえし、自分たちで農場を運営していくも、最終的に、リーダーとなっていたブタが、かつての人間のしていたのと全く同じように、他の動物たちに労働を強要し、私腹を肥やしていく様を描く。
言語をしゃべり、しかも風車 . . . 本文を読む
STUDIO4℃が、日本が誇るアニメーターを集結して製作するオムニバス・ムービーの第1弾、2007年の作品。(第2弾は「Genius Party Beyond」)
収録作品は以下のとおり。
福島敦子監督「GENIUS PARTY」
河森正治監督「上海大竜」
木村真二監督「デスティック・フォー」
福山庸治監督「ドアチャイム」
二村秀樹監督「LIMIT CYCLE」
湯浅政明監督「夢み . . . 本文を読む
「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」の押井守監督、2008年の作品。原作は、森博嗣による同名人気シリーズ。
この映画、あまり多くの説明はございません。
なんで、見る場合は、ちょっとストーリーなど確認して、
この舞台の背景にあるものを頭に入れておいてからの方が、安心して見られるかもしれません。
舞台は、戦争をショーとしたビジネスというものが存在し、
ゆえに国対国という、「本当の戦 . . . 本文を読む
ヤン・シュヴァンクマイエルのパペット・アニメーション。『不思議の国のアリス』を題材としており、これが監督の初の長編作品であるとのこと。1988年の作品。
毎度ながら、グロさはあるものの、
芸術センスと、黒きユーモアセンスは抜群ですね。
純真そうでいつつ、
残虐さや保身もかいま見れる少女の行動は、
好奇心と知性によるものであり、
彼女の夢の冒険の世界は見ていて飽きない。
トランプから切り抜かれ . . . 本文を読む
宮崎駿監督、2008年の作品。「人魚姫」をモチーフに、人間になりたいと願う魚のポニョと、その相思相愛のお相手、5歳の幼稚園児・宗介の冒険を描いたアニメーション。
うーむ。
アニメーション、こと宮崎駿作品に対して、僕らの目が肥えてしまったのか、
逆に、彼の作品に過剰なる哲学性、宗教性、芸術性を求めすぎているのか。。。
見終わった印象としては、
僕ら大人の納得させるためにいろいろ苦労したんだろうなー . . . 本文を読む
岡崎能士の原作コミックを日米合作でアニメ化した時代劇アクション。サミュエル・L・ジャクソンが主人公アフロの声を担当している。日本では、2007年5月にWOWOWにて放映後、新たな編集を施した劇場版オリジナルが同年10月に劇場公開された。
台詞が英語で、アメリカンなジャパニーズ・アニメ、
との印象が強く、気になっておりました。
ストーリーも案外しっかりしていて、
「二番ハチマキ」を持つものは唯一 . . . 本文を読む
今敏監督、2006年の作品。他人の夢に侵入できる“DCミニ”という機械を使い、精神医療を施す、謎の女性パプリカのお話。
夢と現実が入り乱れるというテーマは、
「千年女優」「東京ゴッドファーザーズ」などでも
見られたテーマであると思うけれど、
その今までの作品にも見られた面白いエッセンスを、
ダイレクトに作品化したものであると言えるのかもしれない。
アニメとしてのクオリティとしては秀逸。
もう何 . . . 本文を読む
イラン出身でパリ在住のマルジャン・サトラピの自伝的グラフィック・ノベルを、マルジャン・サトラピ自ら監督・脚本で映画化した長編アニメ。2007年の作品。
舞台は主にイラン。
もしくはマルジが留学していたウィーン。
彼女が生まれ育ったイランは、激動の歴史を持つ。
1978年、当時マルジが9歳だったころ、革命が起き、イスラム政権が誕生した。
国王の独裁政治から解放されて自由になったと思いきや、
戒律 . . . 本文を読む
山村浩二監督、2007年の作品。フランツ・カフカの同名作品を原作に、「自問自答」の世界を、巧みな表現で映像化している。
田舎医者。
とある田舎に一人いるだけいる医者。
村の人々は彼を尊敬しているのだろうか?
いや、尊敬はしていないナ。
困ったら、とにかくワシを、彼らは、夜であれ、いつであれ、人の事情もお構いなしに、呼びつけるのだ。
医者。
自分の存在意義を自問自答する医者。
時間、肉体、つな . . . 本文を読む
山村浩二監督、2005年の作品。
13分の短編で、
ピラミッドが建つのを見たほど年をとり、
リューマチがひどくて動けなく
おいしいものが食べられないので、
身内を食べてしまい、居場所がなくなり、海に旅出る鰐のお話。
「だって鰐だもん」的に、
ポンポンと自分の欲求に素直に、
モラルを飛び越えていくリズムの良さが心地よく、
恋心を抱く大ダコを食べてしまう不条理さと、
最後、神として人間に若い娘の生 . . . 本文を読む
山村浩二監督、2002年の作品。
その年の米国アカデミー賞短編アニメーション部門にノミネートされ話題になったのを、記憶されている方も多いのでないでしょうか。
10分間の短編アニメで、
ケチな男がサクランボの種を
「もったいない」と食べてしまったところ、
頭に芽が出て、そのうち見事な桜が咲いてしまった。
人の頭の 上なのに、
観客わんさか 集まって、
花見三昧 無礼千万。
そして頭に きた男 . . . 本文を読む
言わずとしれた筒井康隆の同名小説を原作にアニメ化したもの。2006年の作品。
なんとなくいい評判を聞いたような、聞いてないような・・・、
そんなノリで借りてみました。
実際見てみると、ちょっとクセがあるというか、
アニメの演出(絵のタッチとか表現、台詞回しなど)のセンスが自分と合わず、
あんまりスカッとした面白さは感じなかったです。
でも、きちんと感動、、正確にいうなら淡い感動めいたものを与え . . . 本文を読む
TVアニメ『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』(2002) 、『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』 (2004)の続編として、2006年9月にスカイパーフェクトTVでスペシャル放映された作品。全シリーズと同様、神山健治氏が監督をつとめ、脚本にもたずさわっている。
この「STAND ALONE COMPLEX」シリーズ、
実は僕は、映画の『攻殻機動隊』や『イノセンス』より . . . 本文を読む
マイケル・アリアス監督、2006の作品。松本大洋の同名作品を原作に、スタジオ4℃が持てる技術とセンスをいかんなく発揮している。
これ、原作のファンはおそらく文句の言えないほど、
松本大洋の世界観をうまく表現しているのではないでしょうか。
冒頭の宝町の街並みの作りこみからして、
この作品への愛がつよく感じられ、
いきなりジーンと感動しておりました。
物語の展開はほぼ漫画どおり(だったと思う)。
. . . 本文を読む
杉山慶一、2005年の監督デビュー作。遺伝子操作の失敗によって“森”が意志を持って人々を襲い、都市を破壊するようになった300年後の未来を描く。
森に敵意ある人間が入ると、
森はまるで生き物のように人を襲うようになっていた。
主人公のアギトたちの住む中立都市は、森と話し合いをし、
互いを認め合って共存し、暮らしている。
アギトの父などは、森から力をもらい強化人間となり、
町の建設にあたっては超人 . . . 本文を読む