「オール・アバウト・マイ・マザー」のペドロ・アルモドバル監督、2013年の作品。技術トラブルにより緊急着陸することになったペニンシュラ2549機、不安のため奇妙な行動をとる添乗員および乗客達の姿を描くコメディ。
「神経衰弱ぎりぎりの女たち 」や「キカ」といった
アルモドバル監督が初期に撮っていた不条理奇天烈コメディの流れを汲む作品だと思います。
ビジネスクラスの癖のある乗客たち、
ゲイの添乗員 . . . 本文を読む
「ディアハンター」のマイケル・チミノ監督、1981年の作品。1890年代のアメリカ・ワイオミング州でおこった、アングロサクソン系の大規模牧場主協会とのロシア・東欧系移民との抗争であるジョンソン郡戦争を題材にした3時間36分の長大作。
「映画災害」を引き起こしたことで有名なこの巨匠の問題作、
昨年デジタルリマスターされたことで、
パリ市内の小さな映画館では2月末から公開されています。
僕は今ま . . . 本文を読む
「コールドマウンテン」などの音響技師・編集技師ウォルター・マーチが撮った1985年の唯一の監督作品。1939年の「オズの魔法使」の続編的作品で、「オズの虹の国」と「オズのオズマ姫」を原作にし、オズの国へもどったドロシーがオズの国をメチャメチャにした岩の王ノームを仲間とともに倒すお話。
たぶん小学生くらいのときに観たような。。。
これも「オズ はじまりの戦い」つながりで観なおしてみることに。
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「風と共に去りぬ」のヴィクター・フレミング監督、1939年の作品。当時16歳だったジュディ・ガーランドを主役ドロシー役にむかえ、ライマン・フランク・ボームの同名童話シリーズを映画化したもの。
オズシリーズの映画というのはこれ以前にもいくつかあったようですが、
やはり有名な「オーバー・ザ・レインボー」を知らしめた作品として一番メジャーで、
オズといえばこれが定番という理解でいいのではないでしょう . . . 本文を読む
「マトッリクス」のウォシャウスキー監督が、「ランローララン」のトム・ティクヴァ監督と共同で、デイヴィッド・ミッチェルの同名小説を映像化した一大SF叙事詩、2012年の作品。出演はトム・ハンクス、ハル・ベリー、ジム・スタージェス、ペ・ドゥナほか。
まずはじめに、ラナ・ウォシャウスキーって誰??
ウォシャウスキー兄弟には映画監督の姉がいたの?? ってビックリしたけれど、
兄のラリー・ウォシャウス . . . 本文を読む
スウェーデンのマリク・ベンジェルール監督、2012年の作品。70年代にアメリカでまったく売れることなく姿を消したメキシコ出身のミュージシャン、ロドリゲスの人生を追う。
音楽とは素晴らしいもので、
ときに一大ムーブメントを起こし、歴史を動かすほどの力を持つもの。
しかしそれを生業として成功するのには、
実力以外に運や巡り合わせというが必要なのだろう。
70年代に活動し、2枚のアルバムだけを残し姿 . . . 本文を読む
「死霊のはらわた」シリーズのサム・ライミ監督、2013年の作品。ご存知「オズの魔法使い」の前日譚となるストーリーを3Dで展開する。
基本ファンタジー好きなのと、
サム・ライミが監督をしているというので、
ディズニー配給だけどさっそくに観てまいりました。
仏題は「オズの素晴らしい世界」みたいな感じになってますが、
(原題「OZ: THE GREAT AND POWERFUL」は"偉大で強力な魔 . . . 本文を読む
コメディ映画にはかかせないタフで笑えてキュートな存在のドリュー・バリモア嬢が撮った、2009年の映画初監督作品(撮影当時35歳)。エレン・ペイジを主演にむかえ、テキサスの田舎で暮らす17歳の少女が親にナイショでローラーゲーム挑む青春ストーリー。
この作品は、
ドリュー・バリモア嬢が撮ったというのがポイントだと思います。
彼女自身もローラーゲームのチームメイト、
その名もスマッシュリー(当り屋) . . . 本文を読む
「ノッティングヒルの恋人」のロジャー・ミッシェル監督、2012年の作品。第32代アメリカ大統領フランクリン・デラノ・ルーズベルト(ビル・マーレイ)を主人公に、1939年6月のある週末、ルーズベルト大統領とその妻エレノアが、ハドソン川近くのその名もハイドパークの広大なルーズベルト邸(彼の母親の邸宅)に英国王夫妻を招待したエピソードをつづる。原題は「Hyde Park On Hudson」。
フラ . . . 本文を読む
「北京ヴァイオリン 」の脚本家、シュエ・シャオルー監督、2010年の作品。ジェット・リー主演でおくる、自閉症の息子と二人で暮らす親子の物語。
何を目当てにこの作品を借りたのか思い出せないけれど、
おそらく、
なんとなく中国の作品を観てみてみたい気分だったのだろう。
そして「北京ヴァイオリン 」の脚本家が、脚本と監督を担当しているというのにも魅かれたに違いない。
末期肝臓ガンを抱えた父ワン。
. . . 本文を読む
イギリスのマーク・フランシス&ニック・フランシス兄弟の初の長編ドキュメンタリー作品、2006年の作品。コーヒーの名産地であるエチオピア、先進国によって牛耳られる国際市場のシステムにより、世界でこれほどコーヒーが需要があるにもかかわらず、その生産者達は極貧の生活を強いられていた。
コーヒーを題材にしつつ、
先進国にとって都合のいい経済システムの矛盾に光を当てる作品である。
個人的にはすでによく知 . . . 本文を読む
「マデイヌサ」を撮ったペルーのクラウディア・リョサ監督、2008年の作品。80年代、ペルーにおけるテロの混乱期に生まれたファウスタの物語。
かつて夫を殺されレイプされた母、
その悲しみのミルクでもって育てられたファウスタは、
いつもレイプされる恐怖に悩ませられながら生きてきた。
そしてその母が死に、貧しい彼女はその葬式代を稼ぐため、
ある裕福なピアニストの家の家政婦をすることになる。。。
幻 . . . 本文を読む