マラノーチェ

2009-04-25 10:07:58 | ラブストーリー
ガス・ヴァン・サント監督の幻の長編監督デビュー作、1985年の作品。メキシコからの不法移民の青年にむくわれぬ恋心を抱く、白人男性ウォルトのあわれなラブストーリー。 なんとなくロードムービー的なテイストもあり、 ヴィム・ベンダースやジム・ジャームッシュといった雰囲気を感じた。 ホモと馬鹿にされるような一方的な愛と、それでもずるずるとつながっている主人公達の関係性が面白い。 内容はいろいろと社会的 . . . 本文を読む

PARANOID PARK パラノイドパーク

2009-04-25 09:34:00 | 青春映画
ガス・ヴァン・サント監督、2007年の作品。あやまって鉄道警備員を死なせてしまった16歳の少年の心のつぶやきを、美しき叙情的な映像と、叙情的な音楽のアンサンブルとともに描き出す。 主人公のアレックスを演じたゲイブ・ネヴァンスがとても美しい。しかも187センチと長身だ。 両親が離婚寸前で、スケートボードに夢中で、「パラノイドパーク」というボーダー達が作り上げたスケートボード用の公園にたむろするワ . . . 本文を読む

トウキョウソナタ

2009-04-17 14:01:45 | ヒューマン・ドラマ
黒沢清監督、2008年の作品。とある普通の家庭の崩壊を、現代日本の問題をシニカルに浮かび上がらせつつ描く、ヒューマンドラマ。主演は香川照之と小泉今日子。 観ていて、なんとなく最近観たゴダールの「ウィークエンド」を思い出していた。 あの作品でも、戯曲的に人々の暴走と荒廃を描き、文明社会への批判をしていた。 僕は時代背景や生まれた国や言語が違うからピンとこなかったけれど、現代で、かつ日本でそれをやる . . . 本文を読む

アキレスと亀

2009-04-17 13:38:48 | コメディ
北野武監督、2008年の作品。少年時代から中年になるまで画家になる夢を追い続ける、倉持真知寿の半生を描く、オフビートなコメディ・ドラマ。 裕福な家に育ち、思う存分に絵を描くことができた真知寿だったが、会社が倒産し、父が愛人と自殺、後妻の継母も後を追うように投身自殺し、彼はひとりぼっちになってしまう。継母の兄の家、養護施設などを転々とし、苦労を重ねるが、絵を描くしか能のない彼は、絵を独学で描き続け . . . 本文を読む

たみおのしあわせ

2009-04-15 10:01:34 | コメディ
演出家、俳優としても名の知れる岩松了監督、2007年の作品。母親が事故死で亡くなって以来2人暮らしの、ちょっとさえない親子のドラマをコミカルに描いた作品。 この作品を撮る直前、岩松了は、テレビドラマ「時効警察」にて、民夫役のオダギリジョー、そして、その見合い相手・瞳役の麻生久美子とは共演しており、息はぴったりだったと思う。 とはいえ内容としては、あんなゆるい感じの大笑いできるコメディではなく、じ . . . 本文を読む

Une femme est une femme 女は女である

2009-04-13 18:08:22 | コメディ
ジャン=リュック・ゴダール監督、1961年の作品。アンナ・カリーナの魅力が全開の、キュートなコメディ。 見終わって爽快感のある作品。ストーリーとしてはどうってことはなく、恋愛中のはた目から見たらバカバカしい、ベタベタ感や、うっとうしさもあるんだけど、それがスタイリッシュな演出で中和され、アンナ・カリーナのかわいらしさで完全に納得いくものに昇華させているようなところがある。 しかし、実は若きアン . . . 本文を読む

Weekend ウイークエンド

2009-04-13 17:58:05 | ファンタジー&アドベンチャー
ジャン=リュック・ゴダール監督、1969年の作品。社会の近代化への警鐘ともいうメッセージをコラージュした内容。ブラックだけど、コメディとか寓話的要素もある。 内容の説明は難しいのでさておいておいて、いろいろと映像の見せ方や編集の仕方にも遊びがあり、面白い。ファッションや色彩も豊かで、興味をそそられた。 途中寝てしまったらしく、トリュフォーの「大人はわかってくれない」の、ジャン=ピエール・レオー . . . 本文を読む

闇の子供たち

2009-04-09 09:58:25 | アクション&バイオレンス
「どついたるねん」「亡国のイージス」の阪本順治監督、2008年の作品。梁石日の同名小説をもとに、タイの生きながらにして臓器移植させられるという、子供の人身売買の問題を描く。 この監督の作品は初めて見た。 予告か何かを見て、2003年の「この世の外へ クラブ進駐軍 」という作品を観たいなと思っていたけど、そのまま観るチャンスはなかった。 感じたのは、演出が真面目で熱い。 ならば僕はいつも松本サリ . . . 本文を読む

未来を写した子どもたち

2009-04-09 08:04:36 | ドキュメンタリー&伝記&社会派ドラマ
ニューヨークを拠点に活動するフォトジャーナリスト、ザナ・ブリスキが、インドのカルカッタでカメラ教室を開き、売春宿の子供たちと交流した軌跡を描くドキュメンタリー、2004年の作品。 原題は「BORN INTO BROTHELS: CALCUTTA'S RED LIGHT KIDS」──「売春宿に産み落とされて:カルカッタ赤線地帯の子供たち」と、ドロドロした直接的な題名。さわやかな日本語タイトルとは . . . 本文を読む