「こころの湯」のチャン・ヤン監督、2005年の作品。前作同様、父と息子の関係性を描く名作。
向陽(シャンヤン)の父親は絵描きだったが、
文革の強制労働により、指がうまく使えないようになって、
6年ぶりに家族のもとへ帰ってきた。
父の記憶のないシャンヤンはどうも父親になじめない。
しかも遊んでばかりいて、父親に怒られるものだから、
どんどん父親が嫌いになっていった。
しかし、父はシャンヤンに絵の才 . . . 本文を読む
楳図かずおの同名コミックの映画化。2006年の作品。
原作は短すぎず長すぎない何篇かのストーリーで
構成されており、本作は「黒い絵本」を映像化したもの。
ちなみに僕は、「ウーメラズーメラ」が出てくる一番最後の話が、
まさに“神の左手 悪魔の右手”って感じなので
いちばん好きです。
ストーリーや脚本は、
もちろん原作には到底およばないものの、
俳優陣がけっこう、原作に近い雰囲気をもっていて、
田 . . . 本文を読む
西川美和監督、2006年の作品。つり橋から人を落としてしまい、裁判にかけられた兄と、その弟の心理を描く物語。
人が自分のことをどう思っているか。
そして自分が人のことをどう「評価」しているか。
そのやり取りは社会のいたるところであるわけだけれども、
それが家族間ならばどうか?
そしてそれが、家を飛び出したものと、
残された家族の間ではどうか?
田舎で地道に、父のガス・スタンドを
一緒に経営して . . . 本文を読む
三木聡監督、2006年の作品。2002年に撮り終えながら、なにやら諸事情で、2006年の完成になったとのこと。本当ならば、初監督作品だったらしいです。
できるだけ何もしないで生活できることを夢見る
ダメな人々、すなわちダメジンたちの物語。
出演者がいいです。
まず主役3人組みが、佐藤隆太、緋田康人、温水洋一。
ちなみに温水さんは24歳という設定らしいです。
その段階ですでに笑えますよね。
あと . . . 本文を読む
イギリスの田舎町ノーサンプトンに実在する靴会社モデルにして製作されたヒューマン・コメディ。2005年の作品。
田舎町で代々紳士靴を作ってきたプライス・カンパニー。
その跡取り息子チャーリーは、
婚約者がロンドンに仕事で転勤することを機に、
自分もこの田舎町を離れることを喜んでいたが、
社長の父親が急死。
急遽、跡を継がなくてはならなくなったが、
実は会社は倒産寸前に追いこまれた状況だった。
マ . . . 本文を読む
ガス・ヴァン・サント監督、2005年の作品。27歳でニルヴァーナのカート・コバーン自殺をモチーフに、とあるグランジ・ロックスターが自殺する前の2日間を描く。
麻薬更生施設を逃げ出し、自分の別荘に歩いて帰ってきた
カリスマ・ロックスターのブレイク。
そのとき別荘では、彼の取り巻き連中が男女4人暮らしていたが、
彼らは眠っていて
ブレイクが帰ってきたことをすぐ気づかない。
服を着替えるのに、女性の . . . 本文を読む
デヴィッド・クローネンバーグ監督、2005年の作品。とある事件に巻き込まれ犯人を倒したものの、一躍マスコミに注目されたため、忘れたい過去が明るみになっていくというサスペンス・アクション。
主人公のトムは、ダイナーを経営しており、
結婚し、息子と娘との4人家族。
平穏で幸せな毎日を送っていた。
ところがある日、
彼の店に、強盗が入り、客が危険が及ぶ。
そのとき彼の体はとっさに持っていたコーヒーを浴 . . . 本文を読む
石田衣良の同名小説を映画化。秋葉原を舞台にベンチャー企業を立ち上げた、5人の若者たちのサイバー系アドベンチャー青春ムービー。2006年の作品。
心に傷を持ち社会からドロップアウト気味な5人は、
とある女性が運営している
カウンセリングサイトに頻繁に出入りしていた。
しかしある日、その運営者の女性が自殺してしまう。
霊安室で出会う5人。
彼女に「救われた」彼らは、残された彼女の遺言にしたがい、
5 . . . 本文を読む
ミラ・ジョヴォヴィッチ主演のSFアクション。2006年の作品。
「バイオハザード」がかなり良かったので、
つい借りてしまいましたが、
前に酷評した「イーオン・フラックス」と
レベルもストーリーも同じような感じでした。
でもアクションという点では、こっちが上かな。
セットやヒロインもきれいなのですが、
油断すると眠気が襲ってきて困りました。。。
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「山の郵便配達」のフォ・ジェンチイ監督、2003年の作品。
舞台は都市開発の波が打ち寄せる中国・重慶。
ションヤンは家族の問題も抱えながら、
一人、屋台を切り盛りし、そこそこの繁盛をさせていた。
彼女は離婚の経験の持ち主で、流産した経験もある。
そんな彼女の店に1年の通いつめる客がいて、
いつしかその男に心引かれるようにもなる。
しかし一方で、都市開発はどんどん進んでおり、
この屋台街自体が無 . . . 本文を読む
楳図かずおの同名漫画の映画化。2005年の作品。
楳図さんということで借りてしまいましたが、
予想をはるかに上回るチープさで、
ある意味、借りてよかったのかもと諦められる、
B級になりきれない、C級映画でした。
あまりこの作品について
語らないでおきたいという気もしますが、
かえってそれが期待感をあおり、
誤って借りてがっかりされる恐れがあるので、
大事なことだけは言っておきましょう。
特殊 . . . 本文を読む
ジョディ・フォスター主演のサスペンス・アクション。2005年の作品。
ジョディ扮する航空機設計士のカイルは、
事故で夫を亡くし失意のどん底にいた。
夫はビルからの転落死。
自殺の疑いもあり、彼女は精神が不安定なまま、
夫の死体を棺おけに入れ、ドイツからニューヨークまで、
娘のジュディを連れてフライトすることになった。
オープニング、意味深な感じで始まりますが、
何かただ、なんとなくかき乱してみ . . . 本文を読む
ウディ・アレン監督、2006年の作品。「マッチポイント」に続き、スカーレット・ヨハンソンを起用。舞台はイギリス、ジャーナリスト志望のアメリカ人大学女学生が、スクープをたくさん放ちつつも急死してしまった有名ジャーナリストの幽霊に「ネタ」をもらい、さる貴族の一大スクープをものにする。。
さすがというか、テンポがいいですね。
いつもどおりのウディに、
スカーレット・ヨハンソンも負けじと、
つっこみを入 . . . 本文を読む
ジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ファリス夫婦が監督をつとめる、2006年の作品。美少女コンテストに参加するために、ちょっとおデブなオリーブは、ちょっと変わった一家とともに、黄色いフォルクスワーゲンのワゴンに乗ってカリフォルニアに向かう。
ヘロイン中毒の祖父、
精神開発系の論理にすべて当てはめようとする父親。
そしてそんな父親に反抗して沈黙を守る兄に、
最近、自殺未遂したばかりのホモの叔父。
み . . . 本文を読む
エドワード・ノートン主演、2006年の作品。19世紀のウィーンを舞台に、幻影師、アイゼンハイムが死人を呼び出す魔術を使い、皇太子と婚約してしまった愛しあっている幼馴染を取り戻すストーリー。
雰囲気はあるのですが、
ストーリーはイマイチ、乗り切れない感じ。
最後、皇太子から愛する人を取り戻すとともに、
皇太子の王殺害の陰謀を阻止した、
一大イリュージョンの「種明かし」的な回想があるが、
どうにもこ . . . 本文を読む