ミュージック・クリップ界で活躍してきたマーク・ウェブの長編映画監督デビュー作、2009年の作品。
運命の愛を信じるトムと、運命の愛を信じないサマーの500日を描く。
この作品の魅力といえば、
まず、音楽と映像のセンスの良さ、
そして主演の二人、
ジョセフ・ゴードン=レヴィットとゾーイ・デシャネルの
チャーミングさがあげられるでしょう。
なんかなー、
とくにジョセフ・ゴードンの
モウソウ男子っ . . . 本文を読む
「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソン監督が、アリス・シーボルドの同名ベストセラーを映画化、2009年の作品。
近所に住む連続少女殺人の犯人に殺された主人公のスージー・サーモン。
天国へ向かうも、現世にやり残したことや、心配なことが多くて、
あの世とこの世の境目で、家族や好きだった男の子のことをそっと見ていた。
ストーリーや設定が面白いのだと思う。
死後の世界の表現方法などに対する . . . 本文を読む
竹中直人監督、2009年のホラーコメディ。
ノリは竹中さんの
テレビ番組「恋のバカンス」「デカメロン」の延長線上にあって、
ずいぶん懐かしい感じで笑ってはしまうのだが、
でも、わざわざ映画でしなくても、、、と思ってしまうのは事実。
竹中さんはシュールで、
きゅんとくるようないい作品を作るので、
必ずチェックしてるけど、
今回のような作品は、気持ちは分かるけど、
20年に1本のペースにしてほしい . . . 本文を読む
スタジオジブリ、2010年の作品。監督は本作で初メガホンを渡された米林宏昌。
ジブリ作品というと、どうしても宮崎駿作品と比較してしまうのけど、
最近のポニョにしてもハウルにしても、
ちょいと詰め込みすぎで、最終的なまとまり感のない作品が続いている一方で、
本作の場合、
ストーリーはとてもシンプル、テーマもシンプルで、
小粒ながら、うまくまとまった作品だなと感じました。
毒はあるにはあるんですけ . . . 本文を読む
ポーランドの巨匠アンジェイ・ワイダ監督が描く、第二次世界大戦中のポーランドの悲劇、2007年の作品。
第二次世界大戦中、ポーランドはナチス・ドイツとソ連の両国に侵略され、分割占領された。「カティンの森事件」はそんななか、ソ連の捕虜となったポーランド将校達のうち1万数千人が虐殺された悲劇であり、戦後、ソ連はこの虐殺はナチスが行ったものだと偽り、事実をねじ曲げて喧伝した。
悲劇とは、もちろん無条件 . . . 本文を読む
イスラエル人のアリ・フォルマン監督、2008年のドキュメンタリー・アニメーション作品。
記憶から欠落した80年代レバノンでの自らの戦場での姿を捜し求め、かつての戦友たちに当時のエピソードを訪ね歩く。
実際に撮影したドキュメンタリーをアニメ化して作っており(すべてではないのだろうが)、虚構と現実の境目が揺れ動くような映像になっている。
おそらく記憶がない主人公の不安感を象徴させる演出なのだろう。
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純喫茶磯辺
妻に家を出て行かれ、高校生の娘と二人暮しのダメ中年・磯辺裕次郎が、
父親が亡くなり、ある程度まとまった遺産を相続したことで、
仕事にいかなくなり、
なんとなくそろそろ仕事をしないとまずいだろうと思い出したころ、
ふとしたことで、経験もまったくないのに喫茶店をやってみようと決め、
勢いでほんとに開店してしまう。
迷惑なのは、文句をいいつつも
ちゃんととダメ親父の面倒を見ている一人娘の咲 . . . 本文を読む
「300」のザック・スナイダー監督、2009年の作品。80年代後半に発表されたアメリカの人気グラフィック・ノベルを実写映画化したヒーロー・ミステリー。
映像がすごいです。
あとアメリカの歴史を追いながら、
かつて歴史の裏側で監視を続けてきたヒーロー達の姿を描く見せ方がとても面白い。
時は1985年。かつて活躍した超人たちは1977年のキーン条例によりその活動を禁止され、ある者は一線を退き、ある . . . 本文を読む
ロバート・ダウニー・Jr主演でヒットした前作の続編。監督は引き続きジョン・ファヴロー、2010年の作品。
前作を観て、これは絶対観ないと、と劇場へ。
まぁ、やりたいことはわかる。
前作で受けた部分はしっかり引き継いで、
今回の敵役のミッキー・ロークもなかなか馬鹿な役を真面目にこなし好感が持てる。。。しかし、どうも乗り切れない。
なんか、前、評価された、馬鹿さ加減とか、
ダウニーJrのうさんく . . . 本文を読む
「リンダリンダリンダ」の山下敦弘監督、2009年の作品。
auのケータイ動画として配信された連続ショートドラマがDVD化された。
主演は栗山千明と森山未來。
主人公の幸子はここぞという時に運が悪く、
片思いの人と結ばれずに、相撲に打ち込む同姓のおデブと付き合うはめになってしまった。
その始まりは小学生のとき。そして中学、高校と幸薄いエピソードが続く。。。
栗山千明はもうコメディエンヌとしての演 . . . 本文を読む
「マルコヴィッチの穴」「アダプテーション」の脚本家チャーリー・カウフマン、初監督作品、2008年制作。
いい評判の劇作家だけど、
実生活は控えめで、
面白みのない主人公ケイデン・コタードを、
フィリップ・シーモア・ホフマンがきっちりと演じ、
作品の持つ不可思議さを見事に体現している。
ストーリー自体は、主人公の妄想も介入し、
さびしさと悲哀が漂うファンタジーといった感じ。
いつも何かでまぎらわ . . . 本文を読む
園子温監督、2008年、237分怒涛のB級超大作。
まぁパンチラ盗撮変態、カルト教団とか
テーマからすると、ちょっと手にとりにくいかもしれないけれど、
古き良き熱きドラマを見たいなら、最適な1本(レンタルDVDで2本組だけど)です。
(なんとなく昔の大映テレビドラマ「少女に何が起こったか」の石立鉄男の名台詞、「やい、薄汚ねぇシンデレラ!」が記憶に甦ります)
安っぽくも熱きドラマをどれだけ真剣に . . . 本文を読む
「時をかける少女」の細田守監督が、再度、脚本に奥寺佐渡子、キャラクターデザインに貞本義行のチームでおくるSF冒険アニメ、2009年の作品。
「時をかける少女」のときもそうだったけれど、
ちょっとくさい感じがあって、
この作品でも、それが鼻につかないわけではなかったが、
それでも丁寧に作っている誠実さは感じられ、好感は持てた。
舞台となるインターネットの
OZショッピングモールの世界観が卓越して . . . 本文を読む
三木聡監督、2009年の作品。
三木監督で、麻生久美子が主人公でということから、
「時効警察」アゲインを期待して借りたのだが、、、、
ちょっとイマイチだった。
なんか勢いがたりん、ギャグも滑ってる感じ。
作品レベルでいうなら、
「ダメジン」より少しいいくらいかな。。。
インスタント沼 予告編
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ショーン・ペン監督、2008年の作品。ベストセラー・ノンフィクション『荒野へ』の映画化。
ショーン・ペンは脚本もしているみたいだけど、
演技派でキャリアも長くて、さすがいい世界観をつくります。
不満をぶつけても効かない。
政治の不正、社会の矛盾を正そうとしても、
結局、独り相撲になってしまう。
いつしか対話は成立せず、若者は荒野に向かう。
甘さもある、若さ故の無謀さもある。
しかし若者は、自 . . . 本文を読む