「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」のポール・トーマス・アンダーソン監督、2012年の作品。第二次世界大戦直後のアメリカ、あちこち職をかえ酒に溺れる元海軍兵士フレディと、そのカリスマと催眠療法で人気を集める自己啓発グループの提唱者ランカスターとの交流を描く。
自分が自己流に作った酒を信じる男フレディ。
徴兵され恋人と離ればなれになり、
戦争が終わったあとには、トラウマだけが残り、
いつもイライラし . . . 本文を読む
「Panique au village」のステファン・オービエ、バンジャマン・レネール、ヴァンセント・パタルによる共同監督、2012年の作品。ベルギーの絵本作家ガブリエル・バンサンの同名作品(日本では「くまのアーネストおじさん」シリーズとして刊行)を原作にアニメ化したクマのおじさんとネズミの少女の友情の物語。
去年の12月くらいから公開されていましたが、
暮れから年明けまで日本に滞在していたこ . . . 本文を読む
「パンドラの匣」の冨永昌敬監督、2010年の作品。「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」の本谷有希子原作の同名舞台を映画化したもの。
同監督の出世作「パビリオン山椒魚」は、なんとなく、
トレーラーをみる限りそそられず、観ずじまいにあるのですが、
この前年の作品である太宰治の原作を映画化した「パンドラの匣」が非常に気に入った作品であったため、
遅ればせながら、最近、冨永監督作品に興味がわき始めていま . . . 本文を読む
「ゾンビランド」のルーベン・フライシャー監督、2012年の作品。1950年、戦後のアメリカは天使の街ロサンゼルスを舞台に、実際に起きた事件を題材にした脚本でギャングとLA市警との戦いを描く。
1月下旬あたりから、
ショーン・ペン、ジョシュ・ブローリン、ライアン・ゴズリングの三人の男と、
赤いドレスを来たエマ・ストーンの大きなポスターがパリのあちこちに映画館で見られるようになり、
その一昔前っぽ . . . 本文を読む
「贅沢な骨 」の行定勲監督、2010年の作品。第15回山本周五郎賞を受賞した吉田修一の同名小説の映画化、共同生活をおくる若者4人プラスアルファの青春サスペンス。
「青春サスペンス」などといったジャンルなぞないのだが、、(笑)、
ある意味、全編が若者達の日常の青春群像劇といった言い方もでき、
そこに、サスペンスのスパイスが加わったという感じなので、
無理くりにそんな言葉でまとめてみました。
行 . . . 本文を読む
「風の谷のナウシカ」の宮崎駿監督、1979年の作品。モンキー・パンチ原作の大人気アニメ、ルパン三世の劇場版第二弾。ルパンが体を張って挑む、とらわれたヨーロッパの小国カリオストロ公国大公家の一人娘クラリスの救出劇。
劇場版の第一弾といえば1978年の「ルパンVS複製人間(クローン)」ですが、
これはテレビで何度か見たことがございました。
本作もテレビかなにかで、ちらちらと見たことはありましたが、 . . . 本文を読む
「ステイ・フレンズ」(FRIENDS WITH BENEFITS)のウィル・グラック監督、2010年の作品。ナサニエル・ホーソーンの『緋文字』をモチーフをモチーフに、エマ・ストーン主演でおくるハイスクールコメディ。
コメディを見たい気分だったので、
前から気になっていたエマ・ストーンの好評価コメディを見てみることにしました。
たしかに、自由でタフなエマのイメージがいかされていて、
テンポやノリ . . . 本文を読む
「終着駅 トルストイ最後の旅」(THE LAST STATION)のマイケル・ホフマン監督、20112年の作品。コリン・ファースとキャメロン・ディアスを主演に迎えおくるロンドンを舞台にしたドタバタ詐欺コメディ。
コーエン兄弟が脚本を手がけているというのが売りでもあるはずだけど、
内容の面白さとしては、彼らにしてはちょっとハズしてしまった
トム・ハンクス主演の「レディ・キラーズ」程度だったと思う . . . 本文を読む
「殯の森」の河瀬直美監督、2008年の作品。舞台を日本からタイに移し、主演に長谷川京子を迎えた意欲作。
この作品は彼女が本当に作りたかったものなのでしょうかね。
河瀬直美監督作品で見ていなかったので見てみたのですが、
なにやら散漫で、地に足がついていない感じで、
これなら奈良で、時代物の御伽草子的ファンタジーでもとったほうが、作品としては良作ができたのではないかと思う。
今までと比べるとぐん . . . 本文を読む
「気球クラブ、その後」の園子温監督、2011年の作品。主演にと染谷将太を二階堂ふみをむかえ、古谷実の同名コミックスを映画化したもの。
原作はかつて好きだったマンガのひとつであり、
ストーリーもキャラも結構頭のなかに残っていた。
映画化における改変点もかなりあり、それをちゃんと分かった上でも、
かなり原作のイメージを色濃く踏襲した作品であると思う。
(衣装についてもそんな感じがした)
今回、ネ . . . 本文を読む
「サムサッカー」のマイク・ミルズ監督、2010年の作品。ゲイの父、ユダヤ人ハーフの母親を両親のもとに生まれ、人とふれあいをうまく持てずに育ったオリヴァー38歳の、父親を看取った喪失感と新たな旅立ちを描く。
情感ゆたかな美しい作品でした。
あとで「サムサッカー」の監督の作品だと知ってなるほどと納得。
主人公のオリヴァーを演じるのはユアン・マクレガー。
「トレインスポッティング」以来、
良質の . . . 本文を読む
「レザボア・ドッグス」のクエンティン・タランティーノ監督、2012年の作品。舞台はリンカーンの奴隷解放以前の南部、賞金首ハンターDr.シュルツの相棒になることで自由の身を得た黒人カウボーイ・ジャンゴの物語。
「イングロリアス・バスターズ」以来3年ぶりのタランティーノの新作。
「デスプルーフ」以前は彼の新作はいつだ!? といつも心待ちにしていた僕ですが、最近はちょっと制作規模が派手すぎるせいか . . . 本文を読む