7月14日(日)深夜放送のテレビ東京『乃木坂工事中』において、24枚目選抜メンバーが発表されました。
昨年12月に日本武道館で『お見立て会』を行い、今年5月29日(水)発売の23枚目「Sing Out!」で握手会へ本格参加を始めた4期から、賀喜遥香、遠藤さくら、筒井あやめの3人がいきなりTOP3に起用されています。
ただ新人の大抜擢以外にも、通常想定される範囲をかなり超えた変動が起こっていて、多くのファンにとってかなり厳しい内容になっている。
まずは選抜メンバーを見てみましょう。
(表1) 24枚目シングルの表題曲を担当する選抜メンバー
24th選抜 [5-6-7(18), 11福神=1, 2列目全員]「タイトル未定」
(3列目) 梅澤^(04/07) 北野"(07/16) 秋元(21/21) 久保^(03/06) 高山(24/24) みなみ(22/24) 新内"(10/18)
(2列目) 山下^(04/06) 生田(23/23) 白石(24/24) 松村(24/24) 桜井(24/24) 与田^(06/07)
(1列目) 堀未"(16/18) 賀喜`(01/01) c遠藤`(01/01) 筒井`(01/01) 飛鳥(17/24)
選抜発表 : 2019年07月14日(日)深夜『乃木坂工事中』
CD発売 : 2019年09月04日(水)
# 客席側から見た左右でメンバー名を並べている
# 名前に色が付いているメンバーは、23rd選抜から列移動のあった人で、前作の位置を1列目青色、2列目緑色、3列目オレンジ色、アンダー、休業、4期の選抜外はピンク色で示している
# 名前に続く(A/B)は、(選抜入りした回数/選抜抜擢対象となった回数)
# 「"」は2期、「^」は3期、「`」は4期、「c」はセンター
[参考]
23rd選抜 [7-7-8(22), 14福神=1, 2列目全員]「Sing Out!」
(3列目) 井上 佐藤^ 鈴木" 岩本^ 阪口^ 渡辺" 伊藤^ 新内"
(2列目) 梅澤^ 北野" 秋元 久保^ 松村 星野 桜井
(1列目) 大園^ 堀未" 生田 飛鳥(c) 白石 高山 与田^
選抜発表 : 2019年04月14日(日)深夜『乃木坂工事中』
CD発売 : 2019年05月29日(水)
選抜定員は前作「帰り道は遠回りしたくなる」の22人から4枠少ない18人で、これは乃木坂シングル史上、最大の減少幅です。
また定員18人の少数選抜は、3期が初めて選抜に入った18枚目「逃げ水」以来で、この時も大園桃子と与田祐希がWセンターに大抜擢されています。
ちなみに今回の24枚目を除いて、前作からの定員減少幅がもっとも大きいシングルは、3枠減少の「逃げ水」で、新人大抜擢と定員大幅削減はセットになっている感がある。
前作から4枠定員が削られ、しかも4期が3人起用されたため、1期2期3期にとっては7枠分、選抜の門が狭くなったわけで、23rd選抜3列目の8人中、7人が今作でアンダーとなっています。
23rdから24thへの変化を理解しやすくするため、列移動のあったメンバーを以下にまとめておきす。
(表2) 24th選抜各列における前作からの列移動
アンダー
↑↑↑
↑↑(3列目) 井上 絢音" みり愛" 理々杏^ 岩本^ 阪口^ 佐藤楓^
↑(2列目)
(1列目) 大園^
(アンダー) なし
↓
3列目
↑↑
↑(2列目) 秋元 みなみ 北野" 梅澤^ 久保^
(1列目) 高山
(アンダー)
↓(3列目) なし
↓↓
2列目←(休業) 山下^
↑
(1列目) 生田 白石 与田^
アンダー なし
↓(3列目) なし
↓↓(2列目) なし
↓↓↓
1列目←(4期) 賀喜` 遠藤`(c) 筒井`
23rd選抜3列目からは、新内眞衣のみが3列目に残り、7人がアンダー。
23rd選抜2列目からは、桜井玲香と松村沙友理のみが2列目に残り、他の5人がほとんど同じ並びで3列目へ移り、1列目だった高山一実が加わって24thのバック8を構成。
また23rd選抜1列目からは、堀未央奈と齋藤飛鳥が1列目残留し、生田絵梨花、白石麻衣、与田祐希の3人が2列目、一時休業の山下美月が復帰して、24th2列目6人を形成。
さらに4期3人がTOP3に入り、堀ちゃんとあしゅで挟んだ5人フロントとなっている。
ただ24th選抜が特殊なのは、23rdと比べてより前の列に移ったメンバー、いわば「昇格」したメンバーが1人もおらず、実に17人も後ろの列に移る「降格」を経験していること。
17人の中にはフロント固定が「聖域」化していた白石麻衣もおり、まいやんが1列目ではなく、2列目に入ったのは5枚目「君の名は希望」以来、実に6年ぶり。
4期3人を1列目に入れるため、機械的に一つずつ列を後ろに下げた感がある。
今回の選抜発表は、4期TOP3大抜擢というある意味派手な「サプライズ」をぶち上げた割に、ファンの間で何か重苦しい空気が漂っていますが、原因の一つは自分の応援しているメンバーが所属列を下げてしまった、あるいは期待していた「昇格」を果たせなかったファンが非常に多いことだと思う。
いわば「景気の悪い」選抜になっていて、新人の登場以外、盛り上がりたくとも、盛り上がれる要素がほとんどない。
例えば、アンダーから選抜経験ゼロの2期3期メンバーが1人でも初抜擢されていれば、雰囲気が変わった可能性はあるけど、多くのファンが祝福できる「サプライズ」は皆無で、17人の「降格」がより重くのしかかってくる。
23rd選抜で1列目だった大園桃子のアンダーは、福神は選抜を外れないという、なぜか守られてきた暗黙のルールの反例にも見えますが、全国ツアーの不参加から考えて、体調不良を考慮した、事実上の休業措置ではないかと思う。
また井上小百合も脚の調子が芳しくないようで、舞台仕事に選抜仕事を加算することの過負荷に配慮したのではないかと。
ただ完全休養ではなく、外仕事をこなしているメンバーを体調面から選抜不参加にするのは珍しい印象があり、後での述べるように、24枚目の期間はかなり短いのではないかとの推測の一つの根拠になっている。
以上が個々のメンバーについて眺めた24th選抜での動きですが、期別の変化も見ておきましょう。
1期は井上小百合が選抜入りしなかったことで、23rdの9人から24thは8人。
2期は鈴木絢音と渡辺みり愛がアンダーとなり、23rdの5人から24thは3人。
3期は伊藤理々杏、岩本蓮加、大園桃子、阪口珠美、佐藤楓がアンダー、山下美月が復帰の4人減で、23rdの8人から24thは4人
そして4期は初めて選抜入りして3人。
結局、1期2期3期で前作選抜にいなかった「新顔」は山下さんだけなんですね。
(表3) 乃木坂シングル選抜の枠数の変遷
凡例
総定員数 [選抜入りした1期の人数 / 2期の人数 / 3期の人数 / 4期の人数] : シングル番号 CD発売日 タイトル (その期間に起こった特徴的な出来事)
#「CD発売日」の「13/11/27(水)」は、2013年11月27日(水)発売
#「選抜入りした2期の人数」「3期の人数」「4期の人数」は、それぞれ選抜発表に参加した「07th」「18th」「24th」から記載
16人 [16] : 01〜06枚目
========== 2期参加 ==========
17人 [16 / 1] : 07枚目 13/11/27(水) バレッタ(2期堀未央奈センター大抜擢)
16人 [14 / 2] : 08枚目 14/04/02(水) 気づいたら片想い
17人 [16 / 1] : 09枚目 14/07/09(水) 夏のFree&Easy(松井玲奈選抜入り)
16人 [15 / 1] : 10枚目 14/10/08(水) 何度目の青空か?
18人 [17 / 1] : 11枚目 15/03/18(水) 命は美しい
18人 [17 / 1] : 12枚目 15/07/22(水) 太陽ノック
16人 [16 / 0] : 13枚目 15/10/28(水) 今、話したい誰かがいる
17人 [16 / 1] : 14枚目 16/03/23(水) ハルジオンが咲く頃(深川麻衣卒業)
16人 [14 / 2] : 15枚目 16/07/27(水) 裸足でSummer
19人 [16 / 3] : 16枚目 16/11/09(水) サヨナラの意味(橋本奈々未卒業)
21人 [17 / 4] : 17枚目 17/03/22(水) インフルエンサー
========== 3期参加 ==========
18人 [14 / 2 / 2] : 18枚目 17/08/09(水) 逃げ水(3期大園桃子&与田祐希Wセンター大抜擢)
19人 [16 / 3 / 0] : 19枚目 17/10/11(水) いつかできるから今日できる(伊藤万理華卒業)
21人 [14 / 3 / 4] : 20枚目 18/04/25(水) シンクロニシティ(生駒里奈卒業)
21人 [13 / 3 / 5] : 21枚目 18/08/08(水) ジコチューで行こう!
21人 [13 / 2 / 6] : 22枚目 18/11/14(水) 帰り道は遠回りしたくなる(西野七瀬&若月佑美卒業)
22人 [09 / 5 / 8] : 23枚目 19/05/29(水) Sing Out!
========== 4期参加 ==========
18人 [08 / 3 / 4 / 3] : 24枚目 19/09/04(水) タイトル未定(4期TOP3大抜擢)
乃木坂の選抜選考は前作個別握手会でより多く、より早くCDを売ったメンバーがより有利になる「握手会主義」が厳密に適用されるという特徴がある。
そこで23枚目個別握手会の最新完売状況から、24th選抜を眺め直してみます。
(表4) 23枚目「Sing Out!」個別握手会11次応募終了後の推定売り上げ枚数による1期2期3期メンバー順位表
凡例
[順位] 完売部数/担当部数 (部数ベース完売率 @ 全完売達成次数:推定売り上げ枚数) メンバー名
#「順位」は「推定売り上げ枚数」の順。枚数が同じメンバーは同順位。但し全完売している場合に限り、より早い次数で売り切ったメンバーを上位に置いている
#「推定売り上げ枚数」は1期2期3期の完売1部あたりのCD枚数を750部、つまりCD1枚の平均割り当て時間を7.2秒として計算
# 「00次」は全完売していない場合。ただ同じ担当部数で同じ完売部数のメンバーが2人以上のときは到達次数を記載
# メンバー名の色は23枚目選抜における所属列で、青色は1列目、緑色は2列目、オレンジ色は3列目
#「"」は2期、「^」は3期
[01] 30部/30部 (1.00 @ 02次 : 2.25万枚) 梅澤美波^ 久保史緒里^ 与田祐希^
[04] 30部/30部 (1.00 @ 03次 : 2.25万枚) 大園桃子^ 堀未央奈"
[06] 30部/30部 (1.00 @ 04次 : 2.25万枚) 北野日奈子" 新内眞衣" 渡辺みり愛"
[09] 28部/30部 (0.93 @ 4次/28部 : 2.25万枚) 鈴木絢音"
[09] 28部/30部 (0.93 @ 5次/28部 : 2.25万枚) 佐藤楓^
[11] 26部/30部 (0.87 @ 4次/26部 : 2.24万枚) 寺田蘭世"
[11] 26部/30部 (0.87 @ 5次/26部 : 2.24万枚) 岩本蓮加^
[13] 25部/30部 (0.83 @ 6次/25部 : 2.24万枚) 伊藤理々杏^
[13] 25部/30部 (0.83 @ 8次/25部 : 2.24万枚) 山崎怜奈"
[13] 25部/30部 (0.83 @ 9次/25部 : 2.24万枚) 阪口珠美^
[16] 21部/30部 (0.70 @ 00次 : 2.21万枚) 中田花奈
[17] 12部/30部 (0.40 @ 00次 : 2.07万枚) 向井葉月^
[18] 25部/25部 (1.00 @ 04次 : 1.88万枚) 樋口日奈
[19] 03部/30部 (0.10 @ 00次 : 1.85万枚) 中村麗乃^
[20] 01部/30部 (0.03 @ 00次 : 1.79万枚) 吉田綾乃クリスティー^
[21] 20部/20部 (1.00 @ 02次 : 1.50万枚) 星野みなみ
[22] 20部/20部 (1.00 @ 04次 : 1.50万枚) 井上小百合
[23] 09部/20部 (0.45 @ 00次 : 1.40万枚) 伊藤純奈"
[24] 00部/18部 (0.00 @ 00次 : 1.06万枚) 佐々木琴子"
[25] 00部/12部 (0.00 @ 00次 : 0.70万枚) 和田まあや
[26] 06部/06部 (1.00 @ 00次 : 0.45万枚) 齋藤飛鳥
[全日程不参加]
秋元真夏 生田絵梨花 桜井玲香 白石麻衣 高山一実 松村沙友理 山下美月^
30部全完売メンバーの中で、大園桃子は上述のように体調問題から選抜入りが見送られた可能性が高いですが、4次で売り切った渡辺みり愛がなぜ起用されなかったのか疑問が残る部分があって、本人もかなり悔しいんじゃないかと思います。
前作と同じ22人選抜なら、あと4枠余裕があり、みり愛は十分にチャンスがあった。
ただ22枚目「帰り道は遠回りしたくなる」の同時期に比べると、30部全完売のスピードがグループとしてやや鈍ったのかな?と感じる面がある。
条件が微妙に異なるので直接比較は出来ませんが、11次応募終了時点で、22枚目は16人が全完売しているのに対し、23枚目は8人に止まっている。
(表5) 22枚目「帰り道は遠回りしたくなる」個別握手会11次応募終了後の推定売り上げ枚数による1期2期3期メンバー順位表
凡例
[順位] 完売部数/担当部数 (部数ベース完売率 @ 全完売達成次数:推定売り上げ枚数) メンバー名
# 表記法は(表4)と同じ
[01] 30部/30部 (1.00 @ 02次 : 2.25万枚) 久保史緒里^ 山下美月^ 与田祐希^
[04] 30部/30部 (1.00 @ 03次 : 2.25万枚) 大園桃子^ 新内眞衣" 星野みなみ 堀未央奈"
[08] 30部/30部 (1.00 @ 04次 : 2.25万枚) 伊藤理々杏^ 佐藤楓^ 樋口日奈
[11] 30部/30部 (1.00 @ 05次 : 2.25万枚) 岩本蓮加^ 斉藤優里 渡辺みり愛"
[14] 30部/30部 (1.00 @ 06次 : 2.25万枚) 山崎怜奈"
[15] 30部/30部 (1.00 @ 07次 : 2.25万枚) 阪口珠美^
[16] 30部/30部 (1.00 @ 11次 : 2.25万枚) 中田花奈
[17] 25部/30部 (0.83 @ 00次 : 2.24万枚) 向井葉月^
[18] 09部/30部 (0.30 @ 00次 : 2.10万枚) 吉田綾乃クリスティー^
[19] 03部/30部 (0.10 @ 00次 : 2.01万枚) 伊藤かりん"
[20] 25部/25部 (1.00 @ 02次 : 1.88万枚) 梅澤美波^ 齋藤飛鳥
[22] 25部/25部 (1.00 @ 03次 : 1.88万枚) 井上小百合 鈴木絢音"
[24] 25部/25部 (1.00 @ 04次 : 1.88万枚) 寺田蘭世"
[25] 17部/25部 (0.68 @ 00次 : 1.85万枚) 伊藤純奈"
[26] 13部/25部 (0.52 @ 00次 : 1.82万枚) 中村麗乃^
[27] 04部/15部 (0.27 @ 00次 : 1.04万枚) 佐々木琴子"
[28] 00部/10部 (0.00 @ 00次 : 0.65万枚) 和田まあや
[全日程不参加]
秋元真夏 生田絵梨花 北野日奈子" 桜井玲香 白石麻衣 高山一実 松村沙友理
#「卒業」メンバーは記載していない
23枚目は山下美月が休業不参加、星みなみがスケジュールの都合で担当20部、斉藤優里が「卒業」で、22枚目で30部全完売したメンバーが3人いない。
しかし、22枚目でも北野日奈子が休業不参加、梅澤美波がスケジュールにより担当25部と、30部を売り切る力のある人気メンバーの参加状況はトータルであまり変わらないが、全完売は23枚目8人、22枚目16人と大きな差が出ている。
最近、改名してシングル単独デビューを果たした日向坂が人気を伸ばしており、さらに欅坂2期、日向坂3期、そして乃木坂4期が、握手会セールスにおいて、乃木坂1期2期3期の強力なライバルとなりつつある可能性を否定できない。
握手会人気が23枚目「Sing Out!」で低下している懸念があり、30部全完売人数の減少に合わせて、運営が24th選抜の定員を大幅削減した疑いもある。
一方で、24th選抜の定員を18枠に絞ったのは、TOP3に起用した4期3人の存在感を高めるためとの見方もできる。
2期の大園&与田をWセンターに大抜擢した「逃げ水」18th選抜も、前作から3枠減と、23rdまでの最大幅で定員を削っている。
確かに音楽番組に出演して曲を披露するとき、選抜の総人数が少ない方がアップショットなど、1人を映す時間が長くなる。
選抜人数を減らした方が、新人のセンターやTOP3を宣伝するにはより効果的だと運営が考えたのかもしれない。
しかし、新人の大胆な起用には、既存メンバーの活躍が不可欠という最も大事なことを運営は忘れている。
日向坂46で3期の上村ひなのが生き生きと躍動し、本人も、グループも人気を急速に高めつつあるのは、もともと1期と2期の関係が上手くいっており、誰が何期だか分からないほど、結束力が強いことが大きい。
1期2期がそれぞれの個性を発揮し、楽曲ステージやバラエティ番組において全員が個々の存在感を見せていて、新人である3期も同じように、遠慮なく前へ出ることが可能になっている。
そしてファンは心置きなく、ぐいぐい前に出てくる新人を応援することが出来る、。
乃木坂のように2期の選抜起用が進まず、一度も表題曲を担当したことがなく、大型音楽祭でメインステージに立ったことのないメンバーがいる中、3期がそれを飛び越えて華やかな舞台に出て行くと、ファンは3期を応援しつつも、心のどこかで未だ活躍できていないメンバーが気になり、素直に観ることが難しくなる。
さらに最近は3期内での「格差」も発生していて、そんな中、4期を運営がいきなりTOP3に大抜擢して、一点の曇りもなく新人を応援するのは、多くのファンにとってなかなか難しいと思う。
しかも24th選抜は前作からの「降格」が17人、「昇格」0人の超シビアな構成で、喜べるファンの極端に少ない、ほとんど「罰ゲーム」選抜と呼んでいいくらいの構成になっている。
堀未央奈がセンターに大抜擢された「バレッタ」7th選抜では、衛藤美彩が悲願の選抜入りを初めて成し遂げ、ファンが盛り上がる要素はあったが、今回は一切なく、これで新人をバックアップする雰囲気を作れるのか疑問。
さて、(表4)は1期2期3期の握手会セールスを示していますが、次は4期の成績を見てみましょう。
(表6) 23枚目「Sing Out!」個別握手会11次応募終了後の推定売り上げ枚数による4期メンバー順位表
凡例
[順位] 完売部数/担当部数 (部数ベース完売率@全完売達成次数:推定売上枚数) メンバー名
# 表記法は(表4)とほぼ同じ
# 推定売上枚数は完売1部あたりCD540枚(=1枚10秒)として計算
# メンバー名の色は23枚目選抜における所属列で、青色は1列目。「(c)」はセンター
[01] 23部/24部 (0.96 @ 3次/18部 : 1.30万枚) 遠藤さくら(c) 賀喜遥香 掛橋沙耶香 田村真佑 筒井あやめ
[06] 23部/24部 (0.96 @ 4次/18部 : 1.30万枚) 金川紗耶
[07] 19部/23部 (0.83 @ 00次 : 1.24万枚) 柴田柚菜
[08] 18部/23部 (0.78 @ 00次 : 1.24万枚) 早川聖来
[09] 16部/16部 (1.00 @ 06次 : 0.86万枚) 清宮レイ
[10] 16部/16部 (1.00 @ 07次 : 0.86万枚) 矢久保美緒
[11] 14部/16部 (0.88 @ 00次 : 0.86万枚) 北川悠理
乃木坂運営が期待していた数字に到達しているのかどうかは分かりませんが、最初の個別握手会応募で18部を3次全完売し、11次で24部中23部を売り切るのは並大抵のことではないと思います。
上表では4期メンバーのCD1枚あたり平均割り当て時間を10秒として、1期2期3期の7.2秒よりゆっくりとの前提で売上枚数を推定しています。
ただその設定値でも以下のように、売り上げ枚数の全体に占める割合は20.4%と5分の1に達している計算で、4期のプレゼンスは既に相当大きいと思います。
(表7) 23枚目個別握手会11次応募終了時点における各期の推定売り上げと24th選抜における「適正」枠数
凡例
完売部数/担当部数(部数ベース完売率) 推定売上枚数(枚数ベース販売率)=全体寄与率 期名 参加人数/グループ人数
092/113部(0.814) 08.2万枚(0.972)=13.1% 1期 05/12人
208/248部(0.839) 18.2万枚(0.977)=28.9% 2期 09/09人
240/330部(0.727) 23.7万枚(0.957)=37.6% 3期 11/12人
221/238部(0.929) 12.8万枚(0.999)=20.4% 4期 11/11人
========================================
761/929部(0.819) 62.9万枚(0.973)=100% 全体 36/44人
全体寄与率に基づく「適正」選抜枠数
凡例
グループ名 適正枠数 → 24th選抜での人数
1期 2.4人 → 8人
2期 5.2人 → 3人
3期 6.8人 → 4人
4期 3.7人 → 3人
========
全体 18人
選抜定員が18人であれば、4期は3.7人が起用されていい寄与率で、握手会主義の観点からは、今回の3人抜擢は枠数として順当と言えます。
実際、もし4期の3人がTOP3ではなく、3列目に入っていたら、ファンの受け取り方は全然違っていたでしょう。
堀ちゃん大抜擢の「バレッタ」7th選抜の後、西野七瀬センターが2作続きますが、2作目の9枚目「夏のFree&Easy」で乃木坂はデビュー以来初めてオリコンCDセールスの前作割れを喫する。
しかもビルボード「ルックアップ」のCD発売週順位が4位に転落し、ファン離れが誰の目にも明らかな人気崩壊だった。
6枚目から顕著になった、選抜選考における握手会成績の極端な重視と、7枚目における新人の極端なフィーチャーに嫌気が差し、ファンの大量離脱が発生した可能性が高い。
9枚目における握手会人気と楽曲人気の同時崩壊は、乃木坂の歴史中、最悪のレベルで、現在に至るまでそれを超える状況は発生していない。
ちなみに10枚目から23枚目に至るまで乃木坂は発売週「ルックアップ」ですべて1位を獲得、さらに欅坂と日向坂の表題曲も1位を逃したことはない。
日向坂人気が急上昇する一方、乃木坂の握手会セールスにやや伸び悩み感が出てきて、焦った運営が4期人気を迅速に固めようと、24枚目で極端な選抜大抜擢を仕掛けた可能性はある。
新人の大抜擢は大きな危険を孕んでいるが、18枚目「逃げ水」の後、9枚目のようなことは起こっておらず、乃木坂の勢いがあれば、17人「降格」はファンの「奮起」を促すと読んでいるのかもしれない。
もっとファンが頑張らないと、応援しているメンバーは選抜に入れない、というメッセージが24th選抜に込められている疑いはある。
ただ18枚目「逃げ水」のその後を見ると、新人大抜擢の危険性を認識し、手を打っている節がある。
(表8) 乃木坂46の2015年以降夏シングルにおける次作シングルとの時間関係
12枚目 : 太陽ノック
CD発売['15/07/22(水)]→39日→次作選抜発表['15/08/30(日)]
CD発売['15/07/22(水)]→98日→次作CD発売['15/10/28(水)]
15枚目 : 裸足でSummer
CD発売['16/07/27(水)]→81日→次作選抜発表['16/10/16(日)]
CD発売['16/07/27(水)]→105日→次作CD発売['16/11/9(水)]
18枚目 : 逃げ水
CD発売['17/08/09(水)]→25日→次作選抜発表['17/09/03(日)]
CD発売['17/08/09(水)]→63日→次作CD発売['17/10/11(水)]
21枚目 : ジコチューで行こう!
CD発売['18/08/08(水)]→53日→次作選抜発表['18/09/30(日)]
CD発売['18/08/08(水)]→98日→次作CD発売['18/11/14(水)]
18枚目のケースを当てはめると
24枚目 : タイトル未定
CD発売['19/09/04(水)]→25日→次作選抜発表['19/9/29(日)]
CD発売['19/09/04(水)]→63日→次作CD発売['19/11/6(水)]
夏曲と秋曲のリリース間隔は短くなりがちですが、それでも3ヶ月以上の間を置くのが普通。
しかし、18枚目「逃げ水」は2ヶ月と非常に短く、しかもCD発売から次作の選抜発表まで25日しか経っていない。
3期新人のWセンターという極端な選抜を組み、ファンの反発も覚悟していたが、それを長く引っ張るつもりはなく、出来るだけ早く次のシングルに進みたいとの気持ちが透けて見える。
24枚目がもし18枚目「逃げ水」と同じコースを辿り、短期で終わるならば、上表で示したように、25枚目発売は11月6日(水)。
個別握手会の応募受付が上手く繋げるかをシミュレーションしてみましたが、11月中に25枚目をリリースすることは、十分可能だと思う。
(表9) 乃木坂24、25枚目個別握手会の応募日程シミュレーション
凡例
[応募受付の日付] シングル番号=予想される応募次数
# 23rdに関しては12次受付[07/11(木)12(金)]まで発表&開催済み
[07/18(木)19(金)] 23rd=13次 24th=01次
[07/25(木)26(金)] 23rd=14次 24th=02次
[08/01(木)02(金)] 23rd=15次 24th=03次
[08/08(木)09(金)] 23rd=16次 24th=04次
[08/22(木)23(金)] 23rd=17次 24th=05次
[08/29(木)30(金)] 23rd=18次 24th=06次
[09/05(木)06(金)] 23rd=19次 24th=07次
[09/12(木)13(金)] 23rd=20次 24th=08次
[09/19(木)20(金)] 23rd=21次 24th=09次
[09/26(木)27(金)] 23rd=22次 24th=10次
[10/03(木)04(金)] 23rd=23次 24th=11次
[10/10(木)11(金)] 23rd=24次 24th=12次
[10/17(木)18(金)] 23rd=25次 24th=13次 25th=01次
[10/24(木)25(金)] 23rd=26次 24th=14次 25th=02次
[10/31(木)01(金)] 23rd=27次 24th=15次 25th=03次←11/06発売のオリコン初動算入限界
[11/07(木)08(金)] 23rd=28次 24th=16次 25th=04次←11/13発売のオリコン初動算入限界
[11/14(木)15(金)] 23rd=29次 24th=17次 25th=05次←11/20発売のオリコン初動算入限界
[11/21(木)22(金)] 23rd=30次 24th=18次 25th=06次←11/27発売のオリコン初動算入限界
[11/28(木)29(金)] 23rd=31次 24th=19次 25th=07次
[12/05(木)06(金)] 23rd=32次 24th=20次 25th=08次
[12/12(木)13(金)] 23rd=33次 24th=21次 25th=09次
[12/19(木)20(金)] 23rd=34次 24th=22次 25th=10次
[12/26(木)27(金)] 23rd=35次 24th=23次 25th=11次
[01/02(木)03(金)] 23rd=36次 24th=24次 25th=12次
[01/09(木)10(金)] 23rd=37次 24th=25次 25th=13次
[01/16(木)17(金)] 23rd=38次 24th=26次 25th=14次
23枚目「Sing Out!」の「オリコン初動への算入限界」は5次応募で、上表のパターンであれば11月20日(水)に25枚目を出せば、同じ算入条件となる。
そして11月中に出せるのであれば、2019年のSUPERLIVE・紅白を含む年末大型音楽祭に、その曲を引っさげて登場することが可能で、トップメンバーの「卒業」センターもあり得るでしょう。
4期TOP3大抜擢と17人「降格」を敢えて仕掛け、鈍化の懸念がある乃木坂握手会セールスに「活を入れ」、かりに不発に終わっても、すぐさまトップメンバーの「卒業」シングルに移行してファンを呼び戻すとの保険を掛けている可能性は考えていいかもしれない。
AKB48運営はかつてファンの強い反対に遭いながら「大組閣」を行い、下落傾向が明らかになりつつあった人気にトドメを刺してしまった。
「変化」は必要だけど、それまでに積み上げた良いものを破壊し、無闇矢鱈と刷新する無責任な「変化」は要らない。
大胆な「変化」を口にするのであれば、まず今の自分たちの「良い点」と「良くない点」に関して、十分な議論を尽くすのが先。
過去の理論的な分析は、その議論を豊かにし、より賢い「変化」の方向性を導く助けになると思う。
逆に言えば、分析なくして変化なし、かと(笑)。
乃木坂の発展、とくに大抜擢された4期3人を含むすべてのメンバーの活躍を心から願っています。
(関連記事)
握手会成績重視も握手会不参加が3割を占める矛盾、乃木坂23枚目選抜は希望と失望の交差点 [16Apr19]
加速する不公平感と見えないチームコンセプト、乃木坂22枚目選抜は「残酷な天使の序列ゲーム」 [03Oct18]
// 最近のツイート抜粋
アレチボルト@sabakunonezumi のツイッターアカウント
「音楽の日」の乃木坂46「Sing Out!」は、アップショットの多かった「THE MUSIC DAY」と違い、俯瞰でダンスを見せるカメラワーク。その分、ダンスのリズム感や揃いの度合いが一目瞭然で、個々メンバーの問題点とバラバラ感が浮き彫りになった印象。音楽のリズムに乗れてると感じたのは桜井玲香くらい
1:07 - 2019年7月14日
乃木坂「インフルエンサー」で伊藤万理華は、Seishiroさんの求めるダンスをほぼ完璧にこなした上、自分独自のテイストを落とし込み、それ故3列目ながら、ステージではダンス後半、事実上のセンターを任されていた。久保史緒里、坂口珠美、中村麗乃など誰かをまりっかに代わるダンススターに育てるべき
1:59 - 2019年7月14日
「バレッタ」の頃、伊藤万理華が「インフルエンサー」に出会っても、あの完成度で踊れたかは疑問。高い意識を持ちながら、アンダーライブや選抜ステージに取り組み、努力を続け、乃木坂として最後の大舞台SUPERLIVEでの鮮やかな舞いに辿りついたのだと思う。ダンス力向上には踊り続けるしかないらしい
2:23 - 2019年7月14日
「音楽の日」の「Sing Out!」は通算10回目のテレビ披露だが、ダンスの質向上が感じられず、正直失望した。外仕事で超多忙なメンバーが何人も福神に入り、全体練習が思うに任せないのは分かるが、ファンでない大部分の視聴者は、自分が観た一度のステージで乃木坂を評価する。その重みを考えて欲しい
2:47 - 2019年7月14日
日向坂のステージはダンスが上手いかどうか以前に、全員でよく練習していることが伝わってくる。Mステ出演が目標だった頃の初期乃木坂は、LiLiCoのバックダンスを務めたこともあるが笑、自前曲披露では高度なフォーメーション変化を鮮やかに決め、少なくともダンスは見応えがあり相当な練習量を感じた
3:06 - 2019年7月14日
AKB48の人気低落は音楽番組で長尺の枠を貰っているのに、個々のメンバーが自由に踊っているだけのヒットメドレー連発で、お茶の間に受けなくなったことが大きい。トップメンバーが超多忙で直前練習すらままならなかったそうだ。今の乃木坂は全く同じ道を歩んでいる。もう一度ステージを見直して欲しい
3:19 - 2019年7月14日
乃木坂24th選抜の予想ではなく願望を述べると、センター久保史緒里をみなみ飛鳥で挟む融合型実力派TOP3を、2列目中央の阪口珠美を絢音&北野で囲む「常に坂を上るぞ新御三家」でバックアップ、それを両翼に麗乃と純奈を配した風神雷神型フォーメーションで固め、キャプテンはみり愛でお願いします笑
22:45 - 2019年7月14日
乃木坂24th選抜の人数構成は1列目から5-6-7の定員18で前作4枠減。遠藤さくらセンターの4期TOP3となり、1期2期3期は15人。内訳は絶対安全圏と安全圏から大園不参加の13人、「ほぼ確実」から新内1人、さらに桜井が参加。23rd選抜中8人がアンダーという過去に例を見ない大幅改変。短期の夏曲という認識か
0:54 - 2019年7月15日
乃木坂24th選抜は4期の握手会人気引き上げを最優先した印象。ただ「Sing Out!」の楽曲人気が伸び悩む中、連続で数字を落とすのは絶対避けたい。4期3人のパフォーマンスは未知数だが、「大抜擢」に白けて、1期2期3期メンバーのファンが24thに興味を失うと、「逃げ水」同様、楽曲指標が上がりづらくなる
1:47 - 2019年7月15日
グループアイドルで新人をフィーチャーする場合、日向坂3期のように、既存メンバーの間にさり気なく入れ、まず本人の居場所を作ってあげるのがベスト。乃木坂はいきなりの大抜擢で、最初に孤立させるので、毎回ゴタゴタして、乗り越えるのに長い時間が掛かってしまう。もう少し賢い方法があると思うが
2:12 - 2019年7月15日
乃木坂は1期年少と2期3期が個々の特徴を生かして有機的に絡み合い、今後2年はこれでやっていけると思えるような結束力の強い連合選抜を早く提示しないと、ファンの離脱が相次ぎ、楽曲人気だけでなく、握手会人気まで下落モードに入る危険がある。4期の大抜擢ショーに興じている余裕はもうないと思うが
2:54 - 2019年7月15日
最新の画像[もっと見る]
-
NiziU楽曲Data ~ Billboard JAPAN Hot100・07/03公開チャート @ NiziU主要曲 [03Jul24] 10ヶ月前
-
NiziU楽曲Data ~ Billboard JAPAN Hot100・07/03公開チャート @ NiziU主要曲 [03Jul24] 10ヶ月前
-
NiziU楽曲Data ~ Billboard JAPAN Hot100・07/03公開チャート @ NiziU主要曲 [03Jul24] 10ヶ月前
-
NiziU楽曲Data ~ Billboard JAPAN Hot100・07/03公開チャート @ NiziU主要曲 [03Jul24] 10ヶ月前
-
NiziU楽曲Data ~ Billboard JAPAN Hot100・07/03公開チャート @ NiziU主要曲 [03Jul24] 10ヶ月前
-
NiziU楽曲Data ~ Billboard JAPAN Hot100・07/03公開チャート @ NiziU主要曲 [03Jul24] 10ヶ月前
-
NiziU楽曲Data ~ Billboard JAPAN Hot100・07/03公開チャート @ NiziU主要曲 [03Jul24] 10ヶ月前
-
NiziU楽曲Data ~ Billboard JAPAN Hot100・07/03公開チャート @ NiziU主要曲 [03Jul24] 10ヶ月前
-
NiziU楽曲Data ~ Billboard JAPAN Hot100・07/03公開チャート @ NiziU主要曲 [03Jul24] 10ヶ月前
-
NiziU楽曲Data ~ Billboard JAPAN Hot100・07/03公開チャート @ NiziU主要曲 [03Jul24] 10ヶ月前
「芸能」カテゴリの最新記事
坂道の夜明け ~ 中西アルノの選抜入りについて [15Jul24]
NiziU楽曲Data ~ Billboard JAPAN Hot100・07/03公開チャート @ NiziU主要曲 [03J...
坂道楽曲Data ~ Billboard JAPAN Hot100・07/03公開チャート @ 坂道近年主要曲 [0...
坂道楽曲Data ~ Billboard JAPAN Hot100・07/03公開チャート @ 日向坂46シングル...
坂道楽曲Data ~ Billboard JAPAN Hot100・07/03公開チャート @ 櫻坂46&欅坂46シン...
坂道楽曲Data ~ Billboard JAPAN Hot100・07/03公開チャート @ 乃木坂46シングル...
坂道の夜明け ~ 06/26公開ビルボードHot100、櫻坂46「自業自得」はM項81位、S項10...
NiziU楽曲Data ~ Billboard JAPAN Hot100・06/26公開チャート @ NiziU主要曲 [26J...
坂道楽曲Data ~ Billboard JAPAN Hot100・06/26公開チャート @ 坂道近年主要曲 [2...
坂道楽曲Data ~ Billboard JAPAN Hot100・06/26公開チャート @ 日向坂46シングル...