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ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

マスクは、神様じゃない

2009-05-22 17:00:06 | Weblog
「傘がない」は、井上陽水の名曲だが、今の日本には、「マスクがない」らしい。

いろんなブログに、毎日、嘆きが書き込まれている。

マスクが、ない。

都市にも地方にも、ない。

薬局にもコンビニにも、ない。

スーパーにも問屋にも、ない。

ウイルス用も花粉用も防塵用も、ない、ない、ない。

毒ガス用以外は、ない。

もう、本格的に「ない」そうだ。

これだけマスクに期待する国民も珍しい。マスクが恐ろしい病気から自分を守ってくれるという、マスク信仰の域に入っている。

そのうち、薬師如来ならぬ「マスク如来」が出てきそうな勢いだ。

通天閣のビリケンさんも、マスクしてたし(笑)。

ウイルスの主な感染源は、患者の咳やくしゃみなので、病気になった人がマスクで口を覆うのは、他人への感染を防ぐという点で、若干の意味はあるだろう。

しかし、感染させられる方は、全身に飛沫を浴びるので、口だけ覆っても無意味だ。

むしろ、マスクの内側に飛沫が付着すると、会社や学校に着くまで、ずっとウイルスを吸引し続けることになるので、かえって危険である。

さらに、健康な人がマスクを買い占めて、その結果、高熱を発した病人がマスクを手に入れられず、病院へ行く途中の電車内で、ゴホゴホ咳込んでいるとすれば、社会的に見て、まったくの逆効果だ。

健康であればマスクはいらない、病気のときにマスクをすればいい。

冷静に考えれば、当たり前のことだし、季節性インフルのときは、普通にやってることなのに、それでも、みんながマスクに殺到する。

ちょっとしたパニックである。

もう、どうしても感染したくなければ、機内検疫のあの検疫官みたいに、全身タイツ的な防護服にゴーグルをして、しかも、学校や会社に着いたら、その服を全部廃棄して、頭の先からつま先まで、シャワーをよく浴びて、新しい服に着替えれば、ほぼ大丈夫だ。

それでも、100%ブロックとは言えないけど ・・・

やってみます?(笑)


マスクでウイルス感染が防げるというのは、一昔前の衛生思想で、ウイルス学が発達した現在では、反論百出の異説にすぎない。もはや、一種の迷信である。

一つ、根拠を示そう。

インフルエンザウイルスの大きさは、100nm(ナノ・メートル)。これは、我々の口が、山手線内エリアくらいの大きさだとすれば、ウイルスは、2cmくらいの小石に相当する小ささである。

山手線内エリアに、2cmの小石が侵入するのを防ぐのは、並大抵のことではない。

マスクは、このエリアにネットを掛けるようなものだが、その網の目は2cm以下にしなければ意味がない。つまり、もの凄く稠密に編み込んだ布でなければ、ウイルスは防げない。

また、マスクと顔の間に1mmの隙間が空いていれば、それはウイルス1万個に相当する距離で、楽々と侵入してくる大きさである。

ウイルスの小ささを考えただけで、マスクによる予防が、ほぼ不可能であることが分かる。多くの専門家が異を唱えるのも、無理はない。

先進国で、唯一日本だけが、このマスクの迷信を引きずって、健康な学生やサラリーマンが、風邪でもないのに、毎朝マスクで通勤通学しているのは、悲しい光景である。

マスクをしなかったから感染したんだと、感染者を非難する様子は、無知蒙昧の極みで、さらに悲しい。

インフルエンザの感染を防ぐのは難しい。症状が出たら、すぐ病院に行って、すぐに治すのが、一番の社会的マスクである。



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