しんぶん赤旗・日曜版(9月2日)の http://www.jcp.or.jp/akahata/web_weekly/
被災地で遺体の復元・納棺師 笹原留似子さん
納棺の会社を営む笹原さんは、震災で亡くなった300を超える遺体
をボランティアで復元しました。
「こんなのお父さんじぁない!」。父親の死を認めない小学校の男の子。
元に戻ったお父さんを見て「うわ!お父さんだ。起きて!」と棺のそばを
離れませんでした。
笹原さんの思いを込めた似顔絵スケッチブックは『おもかげ復元師の
震災絵日記』として出版(ポプラ社)されています。
『死体は見世物か 「人体の不思議展」をめぐって』(大月書店)という
本を読みはじめたばかりなのです。かなり以前この「不思議展」を見に
行ったことがあり、そこに展示されているのが「実際の人体」であるとい
うことは知っていた筈ですが、何か疑問を抱いたという記憶がありません。
この著者・末永恵子さんが本の最後に記した「死体の尊厳を守ることは、
生きている人間の尊厳を守ることでもある」の一行が笹原さんの行ないと
重なります。