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映画【300<スリーハンドレッド>】

2007-11-29 23:39:41 | 映画
 
 
300<スリーハンドレッド>
2007
Zack Snyder (ザック・スナイダー)


「ドーン・オブ・ザ・デッド」のザック・スナイダー監督作品。

実は「ドーン・オブ・ザ・デッド」はオープニングだけしか観ていません。
けど、その部分が無茶苦茶カッコイイ。その映像はこちら
CM出身の監督さんとのこと。
カット編集のセンスはこの映像から観るに抜群です。

で、本作なんですがつまらないわけが無いと思って観たんですが、少々期待が高すぎたというか、予想通り過ぎたというか、飽きてしまった。
殆どが戦いのシーンで、ほぼ北斗の拳。

あまりにCGIを多用しすぎているため、壮大なはずの物語がチープに見えてしまった。
もちろん、結構凄いことをやっているのは分かるんですが、それがCGIだというのが分かりすぎてしまって、なんか箱庭感満載になってしまっています。
むしろ、映像としての気持ちよさを出すためにCGIであることを隠すこともしていない様に見えて、その「CGIで悪いか、逃げも隠れもせんぞ」という姿勢は良し。
しかし、結局何人かのCGIのアーティストが創り出すだけあって、全編の動きが同じすぎ。どこかで観たことがある映像ばかり。
クイック&スローの編集を多用しすぎ。
陳腐化が早いテクニックは結局残らない。
CM監督と言うこともあり手法を取り入れて届かせることはできるけれども、結局消費されるモノだという諦観も見え隠れします。
あと10年経ったら跡形もなく本作は忘れられてしまうのでは。

「この派手だけどマンネリ感は何かなぁ」と思ってみていたら、これはプロ野球中継に似ているのでは。
「一流の選手のプレーは凄いと思うのだが、割と予想通りに試合が運び、見所は何カ所かあるモノの、やっぱりどこかで観たことがある」というもの。
伝説というのは「なんかアレは凄かった」という体験として残るモノでは。

内容が無いのは百も承知で観たモノの、予想を裏切らない展開にガッカリ。
これは予告編だけ観れば良いかも。