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映画【リンダ リンダ リンダ】

2007-01-21 04:32:20 | 映画
リンダ リンダ リンダ
2004
山下敦弘

うーん、青春映画。
青春というのは、なんという密度なのでしょうか。
全てにおいて理屈なんて無くて、この世の一大事のような激しい行動もかわいらしい些細な出来事ばかり。
まったく説明が無く、彼女たちが勝手に行動する。
なぜバンドをなのか、なぜブルーハーツなのか、その説明は一切ありません。
多分、こういう描き方が正しいのだと思います。
ヘタに理由ばかり主張する青春映画は、ただのデキの良い生意気なコゾウにしか見えません。
私は微妙に世代がずれていて、アルフィーと久保田利伸とファンク好きな姉の元で育ち、かつもの凄くひねくれていたのでブルーハーツをまともに聞いたことはあまりありません。良い歌ですね。


韓国人留学生のソン役のペ・ドゥナ の芝居がちょっと白痴なのかともとらえられかねないものだったのですが、とてもかわいらしい。
最後の歌はとても良い声をしています。体を揺らして客席に向かう後ろ姿が最高のカットです。
エンドロールで主人公だったと言うことを初めて知りました。恵役の香椎由宇が主人公だとばかり。


それにしても青春バンドモノは無条件降伏です。
芦原すなお著の青春デンデケデケデケ(小説)、村上龍著の69(シクスティナイン)(小説)、大月ケンヂ著のグミ・チョコレート・パイン(小説)、田口トモロヲ&みうらじゅんのアイデン & ティティ(映画)からは逃れられません。
BECK(漫画)も欠かさず、デトロイト・メタル・シティ(漫画)は別の意味で最高です。
八月の路上に捨てるで気に入った伊藤たかみ著のぎぶそん(小説)というバンド話の小説もブックオフで見かけたので買ってしまいました。
病気ですかね。
やり残し症候群でしょうかね。
ラストシーンの文化祭の残骸の残る誰もいなくなった校舎のカットで綴るシーン。無人カット自体はよくある感情移入の手法ですが、まんまとヤラレました。最高です。

高校生の頃「あいつは最近ギターを始めたらしい」という理由で友人のバンドに誘われ、文化祭で尾崎豊を弾くハメになったことがあります。その後は違うバンドでNirvanaばかりコピーしてました。ソレはソレで良い思い出です。

好きな映画です。またいずれ観る気がします。


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