祖父は駅の近くの病院に入院しました。5年生の7月頃の事でした。
落ちついてから皆でお見舞いに行ったのですが、私は祖父がまだ怒っているのではないかと不安でした。
多分、救急車に乗れると喜んだ様子がいけなかったのかなと、祖父に合う早々謝らなければと思っていました。
所が、病室に入ると祖父には怒った様子が全く無く、いつも通りの祖父でした。
それどころか、一番に駆けつけてくれたと、やっぱり内孫だなと喜んでいる気配さえありました。
私は何となく腑に落ちない気がしましたが、祖父が怒っていないので良かったと思いました。
一緒に救急車に乗った女の子の事は誰も話さなかったので、特にトラブルは無かったようです。
祖父は2週間程入院して戻ってきました。
その間、鼻の横の打ち身だけだったので、老齢という事も考えて1週間ほどの入院で退院をと勧められました。
ベッドで寝ていて、そのまま寝たきりになる方が心配との事でした。
お医者様は子供の私にもそう言って、早めの退院を家族に勧めて欲しいと言われるので、私は早々家に帰ると父に伝えました。
父は分かっているんだと言いつつ、渋い顔で、何日か以上の入院だと保険料が出るからと、その日数分の入院を決めていました。
その後も、病院で先生から父が早めの退院を勧められているのを聞いたり、病院の職員の人から、私にも再度お父さんに言って欲しいと言われたり、私自身、祖父の為に早めの退院について考えさせられました。
お祖父ちゃんが歩けなくなったらどうしよう、私は心配で、お金より健康だと父に抗議したものです。
やっと祖父が退院して来た時は、歩けるかどうかが心配で心配で家に入る祖父の歩みを不安げに見守った物でした。
「お祖父ちゃん、歩けるね、良かった。」
私は本当にほっとしました。
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