シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

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台湾有事? あり得なくはない?

2022年08月02日 | 政治家 政治屋?
左は ytv news の映像 (記事※1)。 右は 経済版2プラス2の後に共同記者会見する日米の閣僚 (記事※2)。
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最近 台湾を巡る国際情勢が2つ進展しています。 けれど その2つの事案に、台湾そのものは関与する事ができず、座して進展を眺めるだけの状況下に置かれています。

1つはアメリカのペロシ下院議長が8月にアジア諸国を歴訪する件です。 この訪問先に台湾が含まれるかどうかで、米中が鍔迫り合い (つばぜりあい) しています。

もう1つが日米による次世代半導体連携の発表です。 これに台湾は含まれていませんが、先端半導体の多くを製造する台湾が有事に巻き込まれると、それを使う多くの企業が支障をきたす事が想定されるからです。
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『米下院議長、訪台は?「絶対に話さない」』 (7月30日 ytv news ※1) __ ペロシ氏の台湾訪問をめぐっては、中国側が「必ず強力な措置を講じる」と強く牽制していて、米中間の緊張が高まって …

『日米で経済秩序づくり主導 2プラス2、中ロの圧力に対処』 (7月30日 日経新聞 ※2) __ 日米両政府は、次世代半導体の量産に向けた共同研究などサプライチェーン (供給網) 強化で合意した。
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先端半導体を製造する大手メーカーは3社 (インテル・サムスン・TSMC) ありますが、いつの間にか 台湾企業が先頭を走っているのです。

大雑把にいうと メモリー製造を得意とする韓国、設計・製造装置で最先端の米国、製造装置や素材を供給する日本、そして先端半導体のみならず一般半導体を安価に製造する台湾という住み分けが、半導体の世界で出来上がってしまったのです。

もともと 性能の低い半導体作りから出発した台湾ですが、自前の製品を出さずに 相手先ブランドの半導体を安価に作り、それが評価されて コストを重視する米国半導体企業の信頼を勝ち取り、日本のメーカーも自前で製造するよりも台湾企業に委託した方が安価だとばかりに、多くの日米メーカーが製造をやめてしまっているのが現状です。

ただし カメラの眼である画像センサーやフラッシュメモリーは日本の工場で製造していますが、それら以外の半導体製造は台湾頼みが多いと想像します。

ところが 経済的にも軍事的にも巨大化してきた中国が、台湾を飲み込まないとも限らないという観測が近年多く出るようになり、米中摩擦やロシアによるウクライナ侵攻が、こうした憶測に拍車をかけているのが現状かと思います。

別の見方をすれば、1990年代に日本の半導体産業を潰しにかかった米国の何と身勝手な事かと呆れてしまいますけど。 当時 アメリカとうまく政治決着できる政治家がいなかったといえば、それまでですが … トランプと蜜月時代を築いた安倍元首相のような政治家がいたら、潰されなかったかも知れません。 その意味でも首脳外交は重要ですね。
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そして 秋に中間選挙を控えるバイデン大統領と、8月上旬に5年に一度の全国代表大会が控え 3期目の総書記を狙う習近平氏が、副大統領に次いで大統領継承順位2番目の下院議長の訪台を牽制し合っているのです。

「習近平にとってペロシ氏訪台は、メンツをつぶされることで受け入れられない。 中国軍は台湾周辺で演習を行う用意がある。 ペロシ氏訪問が中止や延期となれば、米政権に対する “弱腰批判” が高まる」(7月28日 読売新聞) という “訪台しても・しなくても” 難しい立場にバイデン大統領は立っています。

28日にバイデン米大統領と中国の習近平国家主席が電話会談を行いましたが、互いに原則を述べ合っただけで、具体的な進展や発表はありませんでした。 これは 両政権が納得できるような説得案を出す潤滑油のような役割をする人物が、米中間に不在である事を表しているのではないでしょうか。

今日はここまでです。

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