
ネットから拾い集めたイラスト左右は明らかに桑田ではない別人によるもので、原画をなぞって書いたものでしょう。 中央上は実写映画から、中央下は『エイトマン・AFTER』から。
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殺された刑事の記憶を「エイトマンの電子頭脳に移し替える」という設定は、殉職警官をロボットに再生する米映画『ロボコップ』に引き継がれます。 但し エイトマンは高速で体を動かすのに対し、実写ロボコップの動きは相当にのろかったですね (あれはコスチュームが重くて、動けなかったのでしょう)。
ロボコップの動きはパントマイムか、相撲の高見盛関 (たかみさかりぜき) のようです __ 高見盛がのろいといっているのではなく、”しきり前の仕草” がロボコップの動きに似ているのです。
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エイトマン復刻本で成功したリム出版社は、次に実写で映画『8マン すべての寂しい夜のために』(1992年 監督:堀内靖博 脚本:宮崎満教/鈴木淳子 主演:宍戸開) を制作したのですが、大失敗で倒産しました。 コミックやアニメで高速で活躍するイメージを、実写で表現できなかったのが最大の原因と推測します。 他にも失敗原因は幾つもあるようですが …
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「8マンの造型がチャチすぎるなんてのは序の口、原作に恨みでもあるのではないかと思える作り方。 一般公開されずに 東京ドームでミニ・コンサートを含めたイベントとして公開されたが、映画秘宝に掲載された河崎実の記事によると 関係者以外の一般客は殆どおらず、タイトル通りの『寂しい夜』になった、とある」(複数の HP から)。
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一般公開もされず、評判にもならず、私も気がつきませんでした。 面白そうな映画は必ず前評判がよく、マスコミに出てきます (その意味で今年 公開された「スーパーマン」新作は話題になりませんでしたね)。
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『エイトマン・AFTER』(1993年 監督:古川順康 脚本:平野靖士) は、オリジナル・ビデオ・アニメーション版で4巻に分けて発売された。 実写版と異なり テンポもよく 絵もていねいに書き込まれ、なかなか上質な作品となっている。 ストーリー的にも、人間の記憶を移植した電子頭脳というエイトマンの特徴を生かしたものになっており 見応えがある (BAMBOOHOUSE 東京竹の家)。
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と、エイトマンのムービーを創ろうとする動きが幾つかありました。 子供だった若い頃 親しんだ人達が愛着を寄せ、何とか かつての「カッコイイ ヒーロー」を復活させたいという思いがそこかしこにあったのですね。 私は上記二本とも未見です。
しかし、今は原作者 桑田の画風も変わり、当時と同じトーンの絵は弟子にも誰にも描けないでしょう。 アニメも同様に、当時のイメージと同じものは創れないと想像します。 我々ファンは過去のイメージを壊さないように大切にしつつ、リメイク品は別物として捕え、また 新たな桑田ヒーローものの出現を望みたいものですね。
「エイトマンの?な箇所1」へ続く。