新JOOKOのふぉとエッセイ

     東海道53次探検ウォークや、四季折々の出来事
     そして仏像造顕所勢山社関連など、写真もお楽しみに♪

特派員だより2&年末によせて

2011-12-31 | 勢山社特派員だより
「今年の秋は、8000人がお参りに来てくれました!」
と、嬉しそうにHさん。

湖北の長浜市木之本町・與志漏神周辺は、見事な紅葉にも出会える場所だ。

境内の薬師堂や大日堂、収蔵庫の「世代閣・己高閣」には、約1300年前に創建され一大仏教拠点であった鶏足寺や、周辺の寺院に残された多くのお像が収められている。

紅葉の時期に大勢の参拝者が訪れた後の12月12日、勢山社で修理が行われていた多聞天像と持国天像が世代閣に戻った。


きりりとした表情の二天さんを出迎えた村人はお揃いのはっぴ姿。皆嬉しそうで、修理箇所の確認にも余念が無い。
修理の過程などを説明する勢山さんもやはり嬉しそうだ。
    

    

    

そんな両者の信頼関係により、すでに十二神将像や大日如来像も修理を終え、現在は半丈六の阿弥陀如像が修理中。日光・月光像などが新たにドッグ入りをした。

いつものことだが、お仏像に対する木之本の人々の姿勢には頭が下がる。
60歳になったら自身のどんな用事より優先して、お仏像を守るための役割を果たすというから驚きだ。

拝観者のために案内や説明をしたり、敷地内の整備はもちろん、ハーブを栽培して入浴剤として販売もしているそうだ。
また最近は、冬桜を植えるなど多くの人がこの地域を訪れ喜んでくれるような工夫をしているとのこと。そんな人々の様子には学ぶべきことが多い。

思い起こせば、2011年は自然災害の恐ろしさをまざまざと見せ付けられた年だったように思う。

もう忘れ去られてしまったかもしれないが、1月19日に霧島連山の新燃岳が噴火。その後も大小の噴火が繰り返えされ、大量に降り積もった火山灰の処理に苦悩している様子が報道されているさなかの大震災発生だった。

大きな地震がもたらした津波被害や原発事故・・・想像を絶する状況。
今まで培って来たこと(物)が一瞬で消えてしまう恐怖・・・無力感。
追い討ちをかけるように、その後も各地で雪・雨・風などの災害が起きた。

どんなに便利な世の中になっても、自然と共存していることを忘れてはいけない・・・を思い知らされた。

重苦しい一年となってしまったが、反面、どんな場合でも人が放つエネルギーの素晴らしさに気付かされた年でもあった。

そんな年だったからこそ、日々を大切にしなければと感じたのは私だけではないだろう。
ということで来年もまた、色々な場面に出会いたくて夜行バスに乗り込んでしまいそうだ。

平穏な2012年となりますように。
どうぞ佳いお年を!

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