新JOOKOのふぉとエッセイ

     東海道53次探検ウォークや、四季折々の出来事
     そして仏像造顕所勢山社関連など、写真もお楽しみに♪

15日目 岡部宿松並木から藤枝宿へ (その2)

2023-04-30 | 東海道53次探検ウォーク

藤枝の蓮華寺池公園チェックができたので、再びアーケード商店街に戻り藤枝宿の面影探しをすることに。蓮華寺池公園入口バス停の隣には「藤枝宿」東海道碑があり、その先に藤枝宿案内板が。

更に先の歩道に「上本陣跡」のプレートを、すぐ先の上伝馬交番前で「問屋場跡」のプレートを見つけた。上伝馬交番の建物は、旧東海道沿いを意識したのかもしれない。

問屋場跡から瀬戸川・勝草橋まではすぐで、橋の手前に藤枝宿の西木戸跡があったようだ。藤枝宿は東木戸から西木戸まで約2kmだが、往時を偲ばせる建物などは見当たらなかったけれど、瀬戸川沿いの桜並木も素晴らしくつい立ち止まりそうに。目標地点の東海道線・六合(ろくごう)駅までまだ8km近くあるので、先を急ぐことにした。

瀬戸川を渡ってすぐの勝草橋公園に「志太の一里塚」が。その先の青木川を渡り、青木交差点横断歩道橋を越えて六合駅方面へ。

 

「東海道追分道標」から松並木を過ぎると「染飯茶屋蹟」案内板があり、染飯(そめいい)って?と思ったら、こわ飯(おこわ)をクチナシで染め薄く小判型にして売っていたようだ。いわば行動食だったのだろうか。

一里塚跡を目指し「染飯茶屋蹟」から30分ほど歩き、そろそろかなと思っていたら松並木の間に「上青島の一里塚跡」碑があった。近くに「江戸(東京)日本橋より51里」と書かれた石柱も。51里ということは200km越えだが、私たちは藤沢宿出発なので全行程の三分の一程度を歩いたのかもしれない。一里塚から県道381(島田岡部線)に出て松並木を過ぎ、ほどなく東海道線・六合(ろくごう)駅へ到着だ。

藤枝の宿場探検は、見落としてしまった場所があるかもしれないけれど、周辺の蓮華寺池公園や田中城跡などが興味深く、思いがけず満開の桜を観賞できたりして充実の一日だった。

次回は島田宿へ向かい、大井川を渡り金谷宿へ。その先は日坂宿から掛川宿へと未知の場所が目白押しだ。もうすっかり初夏の気配になってしまったので、夏前の東海道歩きはどこまで行けるかな~と、あれこれ考えるのも楽しい。楽しみながらをモットーに、これからも下調べとまとめを頑張ろうと思っている。


15日目 岡部宿松並木から藤枝宿へ (その1)

2023-04-26 | 東海道53次探検ウォーク

初夏の陽気から季節が逆戻りして最近は肌寒い。今年の4月は例年に比べ気温が高い日が多く、桜はもちろん季節の花たちが前倒しで咲き何だか慌ただしかった。

東海道歩き15日目は岡部宿松並木から出発した。藤枝駅からバスに乗り、松並木付近で下車して歩き出すとすぐに「東海道岡部宿石碑」があり、これが「岡部宿西木戸跡」らしいが、石碑は枯草にうずもれているし県道に面しているから見過ごしてしまいそう。「東海道横内」の道しるべに従い県道から旧東海道へ進み岡部宿とお別れだ。

郵便ポストの横に「横内高札場跡」を、その先の朝比奈川手前で「横内歴史案内板」を確認し進むと松並木が見えた。

松並木の先の横断歩道を渡った先にも松並木が。松並木があるとホッとするのは今も昔も変わらないだろう。藤枝宿までの4kmほどは道を間違えやすい所があるので油断禁物だ。広幡交番前を左に入るとほどなく「鬼島の一里塚跡」があったけれど、これも人家横に案内柱があるだけで往時の面影はない。

思いがけず桜が満開の葉梨川・八幡橋を渡り、すぐに右折しのどかな町並みを行くと「鬼島の立場跡」が。

その先に立派な木が迫ってきた。「須賀神社のクス」だ。このクスノキは樹齢500年なのに樹勢に満ち溢れ、新緑が美しくてしばらく見とれてしまった。この日初めて出会った神社だったので、お参りをして先を右折すると「水守中央公園」だ。公園内に立派な松が植えられていたけれど東海道の名残りなのだろか。心地良い空間だったので小休止をすることに。

 

水守中央公園を後にしてしずてつストア前を通り、県道381手前に「東海道藤枝宿」案内板が。いよいよ藤枝宿だ。旧東海道に入ると再び街道松がお出迎え。

街道松の先に「成田山」の看板が見えてきて、あれ?と思ったらバスで通った道だった。藤枝成田山境内の桜も満開だ。自宅周辺はもう散り始めていたので、あまりのタイミングの良さに嬉しくなり、更に10分ほど進むと右側に再び満開の桜と「東海道藤枝宿」案内板が。この辺りに東木戸があるはずだけれど見当たらない。アーケード商店街(さわやか通り)は懐かしかったけれど、シャッターが閉まっている店が多くて残念。

実は藤枝宿には興味をそそられる場所が二ヵ所あった。下調べの時には必ず地図でルート確認をするのだが、その時に見つけた「田中城跡」と「蓮華寺池公園」だ。

田中城は今川から武田、そして徳川へと各時代を経て現在は城跡として整備されているらしい。また蓮華寺池公園の池は、江戸時代に造られた灌漑用のため池を中心に整備され、東京ドーム6個分の敷地を有する公園とのこと。東海道歩きが目的なのでさすがに両方立ち寄るのはあきらめて、お昼休憩を兼ね蓮華寺池公園へ行くことに。

周囲約1.5kmの蓮華寺池の周りには桜が咲き誇っていて、ジャンボ滑り台やボート乗り場、日本庭園や野外音楽堂、文学館・郷土博物館などもあり、自然がいっぱいで藤の名所のようだ。池の周りは起伏があり散策にもってこいのようなので、田中城跡と蓮華寺池公園を目的にし再び藤枝に来ようと心に決めた。

蓮華寺池公園チェックができたので、午後も頑張らなければ。

 →その2へ続く


14日目 丸子宿から岡部宿へ (その2)

2023-04-02 | 東海道53次探検ウォーク

お昼休憩を済ませ、いよいよ宇津ノ谷峠越えだ。山道歩きは箱根峠以来だし、初めての道なのでどんな様子かドキドキしてしまう。

古めかしい「東海道宇津ノ谷峠越え」案内の先は薄暗くてちょっと不安に。竹林や雑木林に覆われた坂道を上ると、急に明るくなりホッとしたら「旧東海道展望広場」で、宇津ノ谷集落が一望できた。再び樹木に覆われた急坂を進むと「地蔵堂跡」が。

更に上り、入口から15分ほどで宇津ノ谷峠に。これから下り坂だ。宇津ノ谷峠は豊臣秀吉が小田原攻めの際に開いた道で、江戸時代に整備し東海道にしたそうだ。その後も、明治のトンネル・大正のトンネル・昭和のトンネル・平成のトンネルと、現在も交通の要衝として大切な場所になっている。

木漏れ日が降り注ぐ山道を下り、林道へ出て再び山道を下ると東海道碑が見えてきて、その先には「旧東海道(大名街道)」案内板が。案内板によると、人や物資の往来はもちろん、参勤交代の大名行列もこの峠を埋め尽くしたとのこと。写真を撮りながら、ゆっくり歩いて40分ほどの山道は心地良く大満足だった。

案内板前のアスファルト道をさらに下ると「坂下地蔵堂」があり、左に「明治のトンネル」への道しるべが。お昼休憩をした場所の明治のトンネルを抜けるとここに来られるのだろうか?ちょっと興味があったけれど、これから岡部宿へ向かうので探検はあきらめた。

坂下地蔵堂を後にしてすぐ、道路に「東海道表示」があり1国沿いへ。その先の「廻沢口横断歩道」を渡ると旧東海道(県道208)だ。静岡市とお別れし藤枝市岡部町に入ったようで、分岐の道しるべには「東海自然歩道バイパスコース」と表示されていた。

途中立派な松が2本あった。きっと松並木の名残りなのだろう。工場などが点在する県道をしばらく道なりに進むと、向かい側の歩道に「東海道岡部宿案内板」が見えたので、もうそろそろ岡部宿?と思ったら、「十石坂観音堂」前の「旧東海道」道しるべの先に「桝形跡」(岡部宿江戸見附跡)案内板を見つけた。周囲に面影はなかったけれど、仕方ない。

少しずつ民家が増えて旧東海道らしい雰囲気に。川原町バス停先の分岐を右に進み、すぐに左折して岡部川の岡部橋を渡り、再び県道へ出ればほどなく大旅籠柏屋、隣が内野本陣跡のはずだ。

岡部宿は21番目の宿場町で小規模だったが、宇津ノ谷峠や大井川の難所が近かったため、旅人たちにとって大切な宿泊場所だったようだ。

150年間旅籠を営んだ「大旅籠柏屋」はその間2度火災にあったそうだ。1836年に再建された建物は往時の面影を残していて、現在は江戸時代の宿を活用した資料館になっている。資料館に入り当時の旅籠の様子を見たかったが、時間に余裕がなかったので周囲をぐるりと回って先へ進むことに。隣の「内野本陣跡」の建物は残っていなかったけれど、大名や旗本が使用する格式の高い宿泊施設として180年間本陣職を務めたというから、柏屋とともにロマンを感じてしまう。

柏屋と本陣跡(岡部宿内野本陣史跡広場)を過ぎて旧東海道へ入り、「岡部宿高札場跡」碑を確認して落ち着いた町並み進み、再び県道へ出たらバス停が。

帰路は藤枝駅までバスに乗るつもりだったのでここで終了と思ったけれど、バスが来るまで時間があったためもう少し歩くことにしたら右側に松並木が見えて来た。「岡部宿の松並木」だ。片側だけだったけれど、けっこう長く続いている。後で調べたら560mほどあり、江戸時代以降も松を植えて街道の景観を守っているそう。松並木の近くで予定通りバスに乗り14日目が終了だ。

それにしても変化の多い一日だった。のどかな丸子宿の先は車通りの多い国道沿いを歩き、風情いっぱいの宇津ノ谷集落から宇津ノ谷峠を越えて岡部宿へ。道を間違えないかと心配な場所もあったけれど、迷うことなく楽しみながら歩けたのが何よりだった。

ところで、もうあちこちで桜が満開というよりはらはらと散り始めている場所も。東京の開花は3月14日で、その後身近な場所でも桜が咲き始めたので3月後半は何だか気ぜわしかった。

という訳で、次回は近々岡部宿の松並木から出発予定。目指すは藤枝宿とその先は島田宿だけれど、藤枝宿付近に気になる場所があるので、島田宿までは無理かもしれない。せっかくの旅だから楽しまないとデス。