新JOOKOのふぉとエッセイ

     東海道53次探検ウォークや、四季折々の出来事
     そして仏像造顕所勢山社関連など、写真もお楽しみに♪

初めて撮ったダイヤモンド富士

2009-09-18 | ノンジャンル
ダイヤモンド富士といえば田貫湖が有名だ。
頂がまるでダイヤモンドのように輝いた富士山が、湖面に映った写真を見たことがあるが、それは奇跡としかいいようのない美しさだった。
でも、まさか近場で堪能できるなんて・・・

「9月7日に江ノ島からダイヤモンド富士が見られますよ」
と、ある日隣で三脚を立てていた男性が一言。
「え?江ノ島からダイヤモンド富士?」すぐにピンとこないのが私らしい。

富士山頂から太陽が登りダイヤモンドのように輝く瞬間、また沈む瞬間をダイヤモンド富士というのだから、確かに富士山が見える位置でタイミングさえあえば可能なはず。
遠出をしなくてもいいんだと思ったら行くしかない。

せっかくだから下見をしておこうと、前の日仕事帰りに足を延ばすことにした。
弁天橋は思ったより賑わっている。そういえば日曜日だ。

果たして富士山は姿を現してくれているのだろうか?
なんといってもこれが肝心なのだが、あいにく目に飛び込んできたのは箱根の山々だけ。
せっかく来たのに・・・ちょっとガッカリしながらも、夕焼けを見ていこうと待っていたら突然富士山のシルエットが浮かびあがった。
いつの間にか、周りにはカメラを構えた人たちが増えている。

あっという間に、太陽は富士山の頂きの右側にその姿を消してしまった。富士山と太陽が重なるまでその姿は見えなかったのだから、半ばあきらめていたから喜びもひとしお。
    


そして本番。こんな良い機会を独り占めするのはもったいなくて、時々一緒に撮影に出かけている大先輩のKさんを誘っていたのに富士山どころか箱根の山すら見えない。

だが、徐々に沈んでいく太陽が海面を照らす様子を撮り始めたKさんに刺激され、私もいつしか夢中になっていた。
          

「どうか姿を現してください」との願いが叶ったのか、陽が沈むにつれてうっすらと山並みが見え始めたと思ったら、やはり突然富士山が現れ太陽は頂のほぼ真ん中に落ちた。
    

この日はさすがに撮影者が多く、「○○さんに誘われなかったら2日間も来なかったよ」と、近くにいた数人のグループの一人。
嬉しそうなその一言に、日参したのは私だけではなかったと心の中でにんまりだ。

振り返れば、江ノ島を覆う空が美しく彩られ素晴らしい夕景だった。
もう一枚と最後まで粘り、気がつくとあたりはもう夜の気配。
    

Kさんも大喜びだった。
ドラマチックな展開を身近なところで楽しめたことが何よりで、喜びを分かちあい乾杯したのは言うまでもない。

太陽の沈む位置は変るから、もう一度位近場で見られるかも?と、富士山が見える場所が何箇所か頭に浮かんだ。
インターネットで調べたら2日後の茅ヶ崎での写真がアップされていたし、弘法山ではお彼岸の頃が丁度良いらしい。

驚いたことに、ダイヤモンド富士を追いかけている人もいるそう。10月から翌年の2月までの間、ほぼ毎日山中湖界隈で撮ったという写真に敬服してしまう。

夕陽に照らされた富士山が、目の前に現れた瞬間を思い出している。
その姿を目にするだけで嬉しくなる富士山は、やはり日本一の山と実感だ。