新JOOKOのふぉとエッセイ

     東海道53次探検ウォークや、四季折々の出来事
     そして仏像造顕所勢山社関連など、写真もお楽しみに♪

夏の終わりに

2011-09-30 | ノンジャンル
体感的にだが、突然秋がやってきたような気分だ。
それも当然・・・明日から10月だもの。
そういえば、つい最近まで大合唱をしていたセミがもう鳴いていない。

セミといえば、夏真っ只中のある日、何十年かぶりにセミの羽化を見た。


暗くなった公園。
地中から出てきた幼虫が、お気に入りの場所で脱皮を始める様子に目を奪われながら、ふと子どもの頃の体験を思い出した。

木の根近くの小さな穴に細い木の枝を入れて静かにじっと待ち、その枝がかすかに動いたらそっと持ち上げる。そして枝の先に摑まり地上に出てきたセミの幼虫を虫かごに入れ、家に持ち帰り羽化を観察したのだ。

目の前のセミを見ながら、その時の驚きと感動が再現した。

脱皮中のセミは、反り返るような姿勢で身体の半分を現し、次に足を抜き全体が現れて羽化に成功!
しわだらけの羽がみるみるうちにピンと伸びる様は神秘的で、緑色がかった白色がなんともいえず美しい。
つぶらなひとみも愛らしく「明日の朝、元気に飛びたてますように!」と念じずにいられなかった。
    

地中で10年ほどを過ごしたセミの、地上での寿命はわずか2週間ほど。
なんだか気の毒な気がする。

忍耐に徹しているかのようなセミの一生・・・。
また来年も待ってるからね。