映画「剱岳 点の記」の木村大作監督の次の作品が2014年に上映されます。
その原作本がこの「春を背負って」(笹本稜平 著/文藝春秋)です。
脱サラし、父親が経営していた山小屋の跡を継いだ青年が主人公となる小説です。
原作では、舞台は奥秩父なのですが、映画では立山連峰が舞台になるそうです。
立山か~。
正直、そんな気持ち。
立山は立山でも、裏剱だとか、五色や太郎平あたりならまだいいんだけど、
バリバリ室堂とかじゃないですよね~?と言いたい。
小説自体は、ほんわかした温かい気持ちになるエピソードを綴った短編なので、
これをどうやって、1つの映画にするのか気になります。
滋味あふれるストーリーは、渋い奥秩父の森の中にある小屋だからこそ、
ピッタリはまるんじゃないかな~と思うのは、私の中で奥秩父が特別な場所
だからなのかな・・・。
この小説の舞台となる小屋は、甲武信と国師の間に位置する架空の小屋です。
奥秩父のあの辺の稜線を歩いたことがある人、あの山域が好きな人は、
映画はともかく、この小説を読んでみると面白いだろうなあと思いました。
あー、奥秩父の森が懐かしい。
いつか、また、GWの残雪の頃だとか、梅雨のじめじめした頃だとかに歩いてみたいな。
昨年、「直木賞」を受賞した小説「何者」を読みました。
就職活動を通じて集まるようになった4人。
それぞれの就職活動と人間関係が描かれた読みやすい小説です。
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私が学生だったころは、Windows95が発売され、パソコン通信から
インターネットへ移行し、一般人もネットで交流するようになったばかりでした。
就職活動の交流掲示板がたくさんあって、私も業界ごとの掲示板に参加して
励ましあったり、情報交換したり、オフ会をやったりしたもんです。
でも、このような良きチームメイト、良きライバルというような関係って、ネットで
知り合った人たちとだから成立したのかもしれないなと、この小説を読んで
思いました。
就職活動中は、学校にもろくに行かず(3年生までで単位のほとんどを
取り終えてたからっていうこともあったけど)、大学の友達にはほとんど会わない
生活をしていたのだけれど、それは、できれば活動中に、同じ学年の友達には
会いたくないという気持ちもあったのかもしれません。
「就活、どう?」とお互い聞かず、つかず離れずの関係を保っていたかったのかも
しれないなと思いました。
幸い私は4年生の夏前に内定をもらえたのだけれど、そうすると逆に、まだ内定が
出ていない友人へ「気をつかって」接していたような気がします。
書類で落とされ、筆記で落とされ、やっとたどりついた面接で落ちれば人格が否定
されたような気持ちで落ち込み・・・。
私が本気で就職活動したのは、ほんの5ヶ月足らずのことでしたが、良いこともたくさん
あったけど、プレッシャーと闘いながらの長く、ちょっと暗い時期でした。
今の学生さんは就職活動期間が当時より長期化していたり、SNSで絶えず友人とつな
がっていなくてはいけなかったり、大変そうですね。
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この小説の中での4人のやり取りを見ていて、思い出した言葉があります。
私が就職活動中、とある企業の集団面接で「好きな言葉」を質問されました。
その時、同じグループで面接を受けた女子学生が
「私の好きな言葉は〈見逃し三振より空振り三振〉です」と言いました。
あれこれ言い訳して、人のことを批評するだけで、実行しない人間よりも、
失敗したって、挑戦し続ける人間のほうがずっと立派。
結果は同じように「三振」だって、中身が違うんだよなあと、私も面接中だって
ことを忘れ、しみじみうなずいてしまう自分がいました。
空振り三振派と見逃し三振派がいるこの小説。
この人は空振り三振派だなと思っている人が意外に見逃し三振派だったり、
その逆だったり・・・。
最後はなんだか「モヤモヤ」した気にさせられましたが、自分の就職活動が
懐かしくもあり、あっという間に読み終えた一冊でした。
100万部を超すベストセラーとなった「永遠のゼロ」(百田尚樹著) を読みました。
読もうと思ったきっかけは・・・。
ごめんなさい、覚えていません。
何かのきっかけで読む気になって、図書館で予約しておいて忘れてました
読んでみて・・・
◎勉強になった。
戦争については、学校で習ったり、長崎・広島で原爆資料館に行ったり
沖縄の南部戦跡に行ったり、江田島や知覧で特攻隊員の遺書を読んだり、
戦争体験者の語り部の話を聞いたり、それなりに触れる機会はあったものの
全然実になっていなかったみたいで・・・・。
太平洋戦争の概要、ゼロ戦の性能、南方での戦いの悲惨さなどなど、
小説というより読みやすい文献を読んでる感じで勉強になりました。
◎最後の最後での展開に「そう来たか」と、ずっこけ、そしてスッキリした。
◎日本では、「愛国心」は右翼と混同され物騒な感情とされがちだけれど、
国を愛して何が悪いんじゃと思ったし、自分の国を好きだと思ってくれる日本人が
増えるといいなーと思った。
◎ときにスポーツマンシップにのっとったような、さわやかなエピソードが出てくるけれど
それが戦争を美化したり、肯定することにつながらないか危惧。
◎神風特攻隊だとか人間爆弾、人間魚雷だとか、無謀といえる戦いをするのは
日本軍の専売特許かと思ったけど、米英軍も無謀と思える作戦を実行し、かなりの
数の犠牲者を出しているというのは初耳でした。
なんかスイッチポチッで原爆落として圧倒的勝利で終戦・・・というイメージがあったので。
無知でスミマセン。
◎映画化されるようだけれど、「硫黄島からの手紙」くらいリアリティがあるものにして
ほしい(期待!)
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スイマセン、私、史学科在籍してたんです(地理学専攻だけど)。
だけれども、知らなかったこと、忘れていたことが盛りだくさんで、
この本を読んで、過去のこと、現在、諸外国とどうやって付き合っていくと良いのか
もう少し考えてみたくなりました。
ちなみに私が読んで参考になったレビューはコチラ
この本を読み終わり、私が添乗で出かけた老人会の皆さんのことを思い出しました。
あれは2000年のことだったからもう12年半もたっちゃった。
私に「自由に生きなさい」と言ってくれたり、アイスを買ってくれたあの皆さんは
その後、どうしているのかなあ。
★その時のエピソード〈添乗日記13〉
1)子育てハッピーアドバイス「妊娠・出産・赤ちゃん」の巻
吉崎達郎・明橋大二 著/万年堂出版
2)岳(11巻)
石塚真一 / 小学館
3)超訳:老子 こころが安らぐ150の言葉
岬龍一郎 著/PHP文庫
4)日本でいちばん大切にしたい会社3
坂本光司 著/あさ出版
5)デイリーアウトドア
四角友里 著/ メディアファクトリー
6)カメラをつれて山歩へ行こう
矢島慎一 著/ 技術評論社
7)くう・ねる・のぐそ 自然に「愛」のお返しを
井沢正名 著/山と渓谷社
8)山テントでわっしょい
鈴木みき 著/講談社
9)子どもと楽しむ山歩き
上田泰正・安藤啓一 著/山と渓谷社
10)東電国有化のわな
町田 徹 著/ちくま新書
---------------------2012.07.30更新-------------
最近、雑誌やHow to 本の類を読むことが多かったの
だけれど、久々に図書館で文庫本を借りてきました。
(これもある意味 How to本 みたいだけど)
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「超訳:老子~心が安らぐ150の言葉」
(岬 龍一郎著 /PHP文庫)
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老子の言葉を、現代風にわかりやすく訳しています。
表題通り「超訳」してくれているので、とても読みやすかったです。
現代のリーダーや政治、国家のあり方、生き方にもあてはめられる言葉も
あって、なるほどなーと思わされました。
私自身、おっと思った章を2つピックアップ。
---(ここから引用)----------------------
『水に学ぶ』
最高の生き方をしたいなら水に学びなさい。
水はどのような器にも合わせて、
あらゆるものに利益を与え、
つねに人のいやがる低い位置(ところ)を求める。
それでいて時には濁流となり巌(いわ)も砕く。
いつも柔軟でいつも自由自在、
だから人と争うことがないのさ。
[8章]
『足るを知る人』
「これで充分」と思える人は富者といえる。
道に勤め励むものは向上心を抱き、
自分にふさわしいあり方を失わない人は長続きする。
何かをやり遂げた人は
死んでも人の心に残るから朽ちることもなく、
永遠に生きるんだ。
[33章後段]
---(ここまで引用)----------------------
私は、「足るを知る」っていう言葉は、現状に満足しなさいってことで、
余計な向上心を持たないで良いってことなのかと勘違いしていたけど
上で引用した『足るを知る人』を読むと、そういうことではないみたい?
「足るを知る」って、なんだかハングリー精神とか向上心は不要で努力
しなくていいっていう教えみたいで、良い言葉なんだけど、なんかいやだな~と
感じていたのだけれど、そうじゃなかったみたいで勝手に安心してしまいました。
100パーセント、この本の言葉のような立派な生き方はできないけれど、
「ガツガツ」と「ぼちぼち」のバランスをうまくとって、ほどよく欲張って、
ほどよく力をぬいて、死ぬとき「あー、良い人生だったなー」と思える一生を
おくれたらな~などとしみじみ思いました。