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【ネタバレあり】映画「正体」を観てきました

2024年11月30日 | 映画のはなし

原作本「正体」を読んだ後に、映画が上映されると知り、
絶対に観に行こうと思っていました。

原作本に忠実に作られたものであれば、結末は悲しいものであることは分かっていたので
映画「正体」のCMで「涙が止まらなかった」とコメントしている女性が映されると
それは、悲しい涙であるのだろうと思っていました。

ところが、映画の結末は小説とは全く違っていました。
小説では、えん罪を晴らすことなく主人公は亡くなってしまいます。
その死後に、逃走中に出会った人によって名誉を取り戻すことができますが
でも本人はもう・・・というやるせない結末でした。

その「こうだったら良いのに」を形にしたのが映画のストーリーでした。
要はハッピーエンドです。

原作は完全な社会派ミステリーだと思ってますが、
映画では、彼を犯人に仕立ててしまおうという警察VS主人公と、
その間に挟まれる刑事の葛藤にスポットが当たっています。
そして、原作では無かった生きているうちに再審が決まるところまで描かれています。

CMで「涙が止まらない」と言っていた女性の涙は、悲しい涙というより
「良かったね」の感動の涙でした。

原作を読んでから映画を観た私にとっては、
原作本を読んだときに感じた気持ちは、宙ぶらりんになってしまい、
ちょっと冷めた気持ちでエンディングを迎えることになりました。
素直に泣けないし、めでたしめでたしとは思えませんでした。

ここで思ったのは
「原作を読んでから映画を観る」のと「映画を観てから原作を読む」のと
どちらが良いのかな、です。

「正体」に限っては、映画を先に見る方が良かったかもしれません。
ただ、原作の登場人物や背景をバッサリ省略してしまっているところも多いので、
例えば工事現場の彼が、なぜ「ベンゾー」を友達と思うようになったのかが
映画だけれは分かりにくいのではと思います。
あと、介護施設のあの子も、映画だけだと、浅はかな若い子くらいにしか思えません。
小説を読んでいたからこそ、補完できた感情もありました。
それであっても、映画から先にみたほうが、ハッピーエンドを素直に受け入れ感動できた
のかもなと思いました。

近々、また別の映画を観に行く予定です。
その作品も原作本を読了しています。
そちらの映画も、原作との違いを含めて楽しんできたいなと思います。




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