試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クモハ101-194,クハ100-71[ツヌ110F] 側面窓セル窓サッシ印刷補修試行 (油性メタリックマーカー式補修試験採用)

2018-08-02 21:55:35 | 国鉄/JR101系
再挑戦。

KATO製国鉄101系ツヌ110F(Mc195)の入場はクモハ101-195,クモハ100-805の前尾灯点灯安定化対策から改修へと変更された。
そのため入場2両目はモハ100-810(2号車)となった。
側面窓セル窓サッシ印刷に傷みは無かったが車両番号標記周囲の転写糊除去に追われている。


国鉄101系クハ100-71(ツヌ110F)。

現在は取り止めたペイントリムーバー式印刷消去はインレタ転写糊との相性が宜しくない。
塗装被膜の変質により余計な部位まで転写糊を巻き込んでしまう最大の弱点を抱えていた。
よってペイントリムーバー式印刷消去車の再改番ではインレタ標記そのものの除去に苦戦を強いられる。
モハ100-810の場合は再転写を行わない方向で除去に当たったため余計に厄介であった。
車体清掃を完了したモハ100-810(ツヌ110F)は大きな変化も無く竣工している。


入工中のクハ100-71

そして3両目の入場となるクハ100-71を迎えた。
モハ100-810とは対照的に車体の汚れは余り目に付かない。
同じペイントリムーバー式印刷消去を採用しながらも車両番号標記周辺の塗装被膜変質は小さかった模様である。
よって部分的な車体清掃は不要だった。
その代わり側面窓セル窓サッシ印刷に斑点状剥離が生じていた。


劣化が始まっていた窓サッシ印刷(1-3位側)。

当該部は1-3位側の二連窓だけと言う不可解な状態と言えた。
それ以外に劣化は無くここだけが要補修箇所になっている。
全体的に剥離が始まる場合が多くクハ100-71の様な事例は珍しい。
中段,下段とも似たような剥離具合を見せており俯瞰からは波打ちが酷く見えた。
放置すれば何れ透明の窓サッシに変わると思われる。


対照的な措置を施したクハ100-71用側面窓セル。

2-4位側は多少曇りがあった程度に留まっていたため拭き上げのみとなった。
側面窓セル窓サッシ印刷の補修は油性ペイントマーカーのインクを盛る従来方式を採り入れている。
手元が狂いインクを窓サッシモールド天面から外してしまった。
至急手直しを行い見られる状態まで回復させた。


窓サッシ印刷の補修を終えたクハ100-71(1-3位側)。

油性ペイントマーカーのインクによる補修は二連窓だけでも手痛い失策に繋がる。
それをクハ100-71で証明してしまった。
俯瞰での波打ちは押さえられた一方で側面見附は質感の違いが露わになっている。
この問題に対応出来るか不明だがクモハ101-194では100円ショップで見付けた油性メタリックマーカーを試用する。


入工中のクモハ101-194(ツヌ110F)。

窓サッシ印刷の劣化対策はガンダムマーカーての補修から始まった。
水性のガンダムマーカーは耐性や経年による塗布面の変質が弱点で使用を中止した。
その後は油性ペイントマーカーを活用してきたが一定長以上を均等に仕上げる場合には向いていなかった。
薄め液との混合塗料も調合割合が一定にならず積極的に採用する気にはなれない。
クモハ101-193(ムコ10F:Mc194)が種車のクモハ101-194は101系800番代LOT側面窓セル装着車だった。
トタ冷房5F(Mc198)のHゴム色温度統一達成で捻出された補修済の101系800番代LOT窓セル一式が手元にある。
取り敢えず油性メタリックマーカーペンを当て失敗した場合には保管品を充てる事にした。


復活した窓サッシ再現(2-4位側)。

クモハ101-194用側面窓セルは中段サッシの大半が失われ透明に変わっていた。
斑点状剥離とは異なり窓サッシモールドの反射が印刷を保持しているように見せる。
しかし側面見附は余りに見窄らしい。
銀色塗料が残っておらず油性メタリックマーカーの試用に適していると思えた。
ただ発色具合の見当がつかず不安を抱えながらの作業となった。
入手元が100円ショップであり信頼性は低い。
過大な期待は持たずに窓サッシモールドにペン先を当てた。
すると適度な粘性のインクがモールド天面に留まってくれた。
発色も悪くはなくこのまま作業を進める。


一箇所だけ印刷再現が残る窓サッシ(1-3位側)。

油性ペイントマーカーでは乾燥に追われインクを少しずつ乗せるしかなかった。
同じ油性ではあるがメタリックマーカーはインクを掬う手間が省けるため進捗が速い。
しかもサッシ一段分を一度で塗り潰せるため斑が抑えられた。
何度かモールドを外す機会があったが除去は至って容易だった。
ここも油性ペイントマーカーに対する優位点と言える。
結局全下段サッシと一箇所を除いた中段サッシは油性メタリックマーカーで銀色化に辿り着いた。
まだ試行段階であり耐久試験等が残る。
それでも前倒しで使用する価値はあると思えた。
各種試験と並行し拡大採用を図る予定である。




クモハ101-194(ツヌ110F:側面窓セル窓サッシ印刷補修試行)。

失敗に備え元クモハ100-39(廃車:トタ5F)を用意していたが出番の無いまま作業を終えた。
補修が完了したクモハ101-194(ツヌ110F)は一応全窓サッシが復活し竣工を迎えている。
所詮は手作業での補修であり印刷再現には敵わない。
しかし入場前の惨状ぶりは影が薄くなったと思う。


クモハ101-194+モハ100-809 (ツヌ110F:側面窓セル窓サッシ補修施工車+原形側面窓セル装着車)。

ユニット間で生じていた側面窓セル窓サッシ再現の格差も廃されたと言えるだろう。
モハ100-809は無瑕疵の側面窓セル装着車でクモハ101-194との差が伺える連結部になる。
窓サッシ印刷が失われていた入場前の印象が強く余計に補修効果を得られたように感じる。
それを差し引いてもペイントマーカー式側面窓セル窓サッシ補修車よりも見附は向上したと思う。
この結果を受けクハ100-71を再入場させた。


クハ100-71(1-3位側:側面窓セル窓サッシ印刷補修試行)。

油性ペイントマーカー式で補修を行った窓サッシモールドは上塗りで油性メタリックマーカー式に変更した。
しかし塗斑のある窓サッシモールドではクモハ101-194程の効果を得られなかった。
あくまで初回補修を前提にするべきらしい。
ひとまずクハ100-71(ツヌ110F)は再竣工となったが補修部を剥離しての再塗布も考えている。
但し初回入場時よりは程度が上がっているためモハ100-809以下6両(ツヌ110F)の進捗を見て判断したい。
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