試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

モハ101-57,サハ100-94[ツヌ110F] 側面窓セル窓サッシ印刷補修,修正済側面窓セル集約,車体清掃施工

2018-08-05 21:21:21 | 国鉄/JR101系
耐久試験車。

KATO製国鉄101系ツヌ110F(Mc195)の改修入場も残り3両となり終わりが見えてきた。
クモハ101-194(ツヌ110F)から採り入れた窓サッシ補修方式が作業効率を高めたのは間違いない。
ただ油性メタリックマーカーの入手元が100円ショップ故に補修施工車とは異なる長期耐久試験車を設定したくなった。


国鉄101系サハ100-94(ツヌ110F)。

ツヌ110Fはサハ100形が3両連なる特徴的な編成である。
サハ100-68,サハ100-227(ツヌ110F)は何れも窓サッシ補修施工車となった。
最後のサハ100-94(ツヌ110F)用側面窓セルも2-4位側用窓サッシ印刷に傷みが生じている。
一方9号車に配されるモハ101-57(ツヌ110F)は主に1-3位側用で斑点状剥離が始まっていた。
何れかを窓サッシ印刷補修耐久試験車に起用したい。
検討した結果傷んだ101系800番代LOT側面窓セルはサハ100-94への集約が決定した。
これでサハ100-68+サハ100-227+サハ100-94は同様の見付で揃うはずである。
サハ100-94へ装着する側面窓セルは現状に関わらず全段を油性メタリックマーカーで塗り潰す。
今後どの程度までインクが保持されるか経過観察を行っていく。


入工中のサハ100-94

先ずサハ100-94を分解した。
2-4位側用側面窓セルはモハ101-57へ移設される。
大半の窓サッシ印刷を保てていたが2エンド側車端部だけは補修が必要だった。
当該箇所以外は清掃のみで対処しモハ101-57を入場させる。
KATO製101系中間車両用側面窓セルは1-3位側,2-4位側が共通仕様であり使い回し出来る。
従って入れ替えに何ら不都合は無い。
モハ101-57の分解は2-4位側用側面窓セルを残した状態に留める。
窓サッシ補修を行った側面窓セルを1-3位側へ取り付け車体清掃に取り掛かった。


側面窓セル交換中のサハ100-94,モハ101-57 (ツヌ110F)。

無瑕疵の2-4位側側面窓セルはゴム系接着剤巻取用爪楊枝で車体との隙間に入り込んだ埃を取り除いた。
車体で汚れが目立つ箇所は最早お約束となりつつある車両番号標記周囲である。
これまでの清掃方式と同じく爪楊枝で転写糊を拭おうとした。
その途中で1-3位側の[モハ101-57]を歪ませている。
さすがに修正は難しくインレタは全剥離を余儀無くされた。
その代わり転写糊の除去は行い易くなっている。


[モハ101-57]:1-3位側。

磨きクロスでの拭き上げは意外にも時間を要した。
この有り様では爪楊枝による清掃に限界を感じた。
2-4位側からは極細綿棒に持ち替え車両番号標記周囲の転写糊を取り除く方式へ変更される。
上手い具合に[モハ101-57]標記を避けられ黒ずみは無くなった。
爪楊枝は2種を使い分けていたが極細綿棒なら1本で済む。
手間は大幅に削減され当初から使用しなかった事に今更後悔した。
今後車両番号標記周囲の転写糊除去は極細綿棒で行う。
車両番号標記を失った1-3位側へのインレタ転写は車体清掃完了後に着手した。
比較的整った標記を持つが多いツヌ110Fだけに同等の仕上がりが求められる。


[[モハ101-][5][7]]:1-3位側。

白文字車両番号標記インレタはある程度余裕があった。
しかしツヌ109F用を十分に残したく無駄遣いはしたくない。
極力組標記に頼りたかったが生憎[モハ101-57]は見当たらなかった。
止むを得ず[モハ101-]+[5]+[7]でのバラ標記インレタ転写に至っている。
転写を苦手とする[7]標記が含まれ嫌な予感が充満した。
ところが[モハ101-]+[5]+[7]は一度の転写でそれなりの標記になった。
若干[モハ101-57]が寄り気味ながら引きでは十分だと思える。
奇跡的なインレタ転写の成功でモハ101-57は一気に組立工程へと向かった。


モハ101-57(ツヌ110F:側面窓セル窓サッシ印刷補修施工)。

竣工したモハ101-57(ツヌ110F)は従前から2-4位側用窓サッシ印刷状態が良く入場前の側面見附と変わっていない。
今回1-3位側用側面窓セルを交換したため両側の見附は整った。
ツヌ110Fでは補修箇所が限られたモハ100-809,モハ100-810と同程度の仕上がり具合になっている。
さすがに1-3位側[モハ101-57]標記を崩した際には焦った。
失策を防ぐための方式が裏目に出たがその影響は伺えないと思う。
精神的な落ち着きを取り戻しサハ100-94の作業に戻った。
まだ側面窓セルには何も手を着けていない。
先ず油脂を拭き上げ窓サッシモールドの色挿しに備えた。
そしてサッシ全段を油性メタリックマーカーで塗り潰す。
印刷面が荒れていないモールドは滑るようにペン先が走った。
傷んだ窓サッシ印刷の補修も数を捌き踏み外す機会も減っている。


油性メタリックマーカー再現に改められた窓サッシ。

全箇所への油性メタリックマーカー塗布は短時間で終了した。
モールド断面に付着した塗料を除去し終えサハ100-94用側面窓セルから窓サッシ印刷再現が消え去った。
全て油性メタリックマーカー再現へと格下げされたが見附は決して悪くない。
塗り斑も抑えられ長期耐久試験車として十分な役割を果たせると考えている。
ただインクは銀色印刷への影響が少ない。
そのため劣化具合を見分けるには光源に当て塗装被膜段差で確認するしかなくなる。
従って補修箇所の多い2-4位側を判定基準にする機会が増えると思う。


謎の白粉が目立ったサハ100-94(1エンド側)。

車体清掃はモハ101-57と勝手が異なった。
各所に白粉の付着が見られこれの除去に追われている。
原因不明の現象で他編成でも例の無い状況だった。
特に1エンド側の妻板は車両銘板,キャンバス押え,貫通幌まで回り込んでいた。
若干の粘着力を持つ白粉はゴム系接着剤巻取用爪楊枝で削ぎ取る。
銘板には通用しなかったため車両番号標記周囲の清掃を参考とし極細綿棒で拭き上げた。
インレタの滓かと思えたがその割には粘着力が低い。
改番から相当時間が経過している上に走行機会が多いツヌ110Fで気付けないはずは無かった。
無事除去を終えられた一方で不可解さが残っている。




サハ100-94(側面窓セル窓サッシ印刷補修施工)。
※油性メタリックマーカー再現窓サッシ長期耐久試験車。

油性メタリックマーカー再現の窓サッシは車体への嵌合程度では剥離しない。
これは竣工済のクモハ101-194以下6両(ツヌ110F)で確認出来ている。
試験は自身の取扱いや収納ケース内で生じる摩擦をどの程度まで往なせるかが主眼に置かれる。
油性メタリックマーカーでの窓サッシ印刷補修車は今後も増加が予想される。
長期耐久試験車として竣工させたサハ100-94(ツヌ110F)の経過は大いに気になるところである。
少なくとも1年程度は持続してもらえると助かる。
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