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台湾に渡った日本の神々---今なお残る神社の遺構と遺物

日本統治時代に数多くの神社が建立されました。これらの神社を探索し神社遺跡を紹介するものです
by 金子展也

屏東県の原住民部落(蕃社)に建立された神社(祠)の現状 --- クスクス祠

2013-04-06 07:55:00 | 高雄州

クスクス祠:屏東県牡丹郷高士村

鎮座日:昭和14年12月16日、祭神:天照皇大神

 車城郷の車城から199号線に入る。この道は、明治7年に明治政府が行った台湾(パイワン族牡丹社)への軍事出兵がたどった道の1つでもある。この事件は、牡丹事件と呼ばれ、明治4年、この地に漂着した琉球漁民が原住民により殺害され、台湾出兵へと繋がった。この事件以降、清朝は恒春半島及び台湾後山地区の統治に力を注ぐ結果を生んだ。

 途中、台湾四大名湯の1つである四重渓温泉を越え、牡丹水庫から172号線に入り、11㎞進むと、牡丹郷の南東端に位置するクスクス(高士)社に到着する。現在のこのは、昭和20年の大型台風により、旧が破壊されたため、住居地を6度移り変え、最終的に辿り着いた場所でもある。

 クスクス神社(祠)は、高雄州恆春郡蕃地のクスクス社にの守護神として、遠く遥かに太平洋を見渡し、またクスクス公学校・そして派出所を見渡す高台に建立された。現在、神社の遺跡としては、基壇の外、石段の一部と鳥居の亀腹のみが残っており、風化から基壇を防ぐために、屋根を設けて保存されている。こので陳清福(パラル・ロンシン)さん、85歳にお会いした。ロンシンさん曰く、「この公学校を卒業した生徒は、神様のお陰で出世している。従って、何とか神社の修復をしたい」とのことであった。 

クスクス祠の基壇

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