付け焼き刃の覚え書き

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「殺戮のための超・絶・技・巧~パーミリオンのネコ」 竹本健治

2009-12-14 | 超能力・超人・サイボーグ
 1980年代の終わりに神坂一が発表した『スレイヤーズ』を読んだとき、連想したのは竹本健治の『パーミリオンのネコ』でした。それもシリーズ1作目の『殺戮のための超・絶・技・巧』。
 『スレイヤーズ』はライト・ファンタジー、『パーミリオンのネコ』はハードボイルドSFとまったく別物ですが、キーとなる部分の考え方に共通点があったのですね。つまり「威力=パワーではない」ということ。魔法でも超能力でも兵器でも、パワーがあればあるほどスゴイと大艦巨砲主義に陥りがちなところで、軽くポンっと「弱い武器でも使い方次第でいくらでも効果を上げることはできるんだぜ」と提示してみせる凄さです。

 「100万分の1(パーミリオン)のネコ」と呼ばれる彼女は、存在自体が極秘扱いとされる凶悪犯罪者を狩ることを任務とする女性スナイパー。目的も方法も謎というテロ事件の主謀者“大鎌”を追って見棄てられた鉱業惑星グラビアに降り立ったのだが……。

 シリーズとしては、このあとに『タンブーラの人形つかい』『兇殺のミッシング・リング』『魔の四面体(テトラヘドロン)"の悪霊』と続きますが、救いのない話ばかりです。女子供が死にまくる話はいかんよ……。

【殺戮のための超・絶・技・巧】【銀河スナイパー】【パーミリオンのネコ】【竹本健治】【末武康光】【サイ能力者】

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