付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「いとみち」 越谷オサム

2011-08-26 | その他フィクション
 パッと見て、もしドラとサマーウォーズを足して割ったような表紙だなあと手に取り、そのまま購入。読了は早朝1時半。

 相馬いとは、背がちっちゃくて、泣き虫で、人見知りの高校1年生。しかも祖母に育てられたこともあって、津軽訛りがかなりきつい。
 そんないとが自分を変えるためにと思い切って始めたアルバイトは、電車にゆられて1時間ちょい、青森市内にただ1件のメイドカフェだった。
「……お、おがえりなさいませ、ごスずん様」

 オーソドックスではあるけれど、こういう、一癖も二癖もある人間が集まって、まじめに1つの仕事をやり遂げる話って気持ちいいよね。笑えるし、泣けるし。やはりメインキャラクターは3枚くらい皮がめくれた方が面白い。それも無理やりではなく、話の自然な流れの中で化けの皮が剥がれていくさまは愉しいね。
 そういう意味で、特に大人がいい味を出している。表紙はラノベ風だけれど、大人が子供の踏み台になっているという意味で、ジュブナイルにして青春小説。
 好きなキャラはハツヱばあちゃん。巻末に暗号表が載っているほど、他人には聞き取れない津軽弁で三味線の師匠なのに愛唱歌はヴァン・ヘイレン……。

【いとみち】【越谷オサム】【もりちか】【津軽三味線】【血は争えない】【ヴァン・ヘイレン】【税理士】【DQNネーム】【アップルパイ】

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