付け焼き刃の覚え書き

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「ライヘンバッハの奇跡」 ジョン・R・キング

2011-11-18 | ミステリー・推理小説
 浮浪者たちと食糧の奪い合いをする貧乏生活をおくっていた若き修士トマス・カーナッキは、ライヘンバッハの滝から転落した男を助けてしまうが、彼の記憶は失われていた。
 カーナッキと記憶喪失の男、そしてカーナッキを滝へと誘ったアンナ・シュミットは、なぜか仕込み銃を携えた謎の男に襲撃され……。

 ホジスンの“幽霊狩人”カーナッキとドイルの“名探偵”ホームズが、 “犯罪界のナポレオン”モリアーティ教授と対決する話。
 著者のドイルは晩年オカルトにのめりこんだけれど、ホームズ自身がオカルト事件に巻き込まれる話はありません。異国趣味あふれるミステリアスな話はあるけれど。
 それだけに、ホームズが怪事件ではなく怪奇事件に挑んだらどうなるかというのが、『シャーロック・ホームズ対ドラキュラ』とか世のパスティーシュの定番ネタの1つなのですが、この組み合わせはその中でもなかなか面白い方だと思います。
 推理力は明晰だけれど記憶を失っているホームズと、いまだオカルトを信じない科学の徒であるカーナッキが、不死身の教授の追跡を振り切るノンストップ・アクションでした。

【ライヘンバッハの奇跡】【シャーロック・ホームズの沈黙】【ジョン・R・キング】【モリアーティ回想録】【電気式五芒星】

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