「異世界道楽に飽きたら６」 三文烏札矢

「自分の言葉に責任を持たせないようにしておけば。間違っていたり裏切られたりしても傷つかない。これが大人の処世術。嘘も方便ってヤツだ」
　それもまたテキトーに言っているだけなのだ。

　中年男は金と力は有り余っているので、暇を持て余してはなにかの道楽に走り、またすぐ飽きる……の繰り返しだ。
　そんな彼が奴隷商と縁ができたことから、つい奴隷を大量購入することになってしまうのだが、奴隷を購入しても別にやりたいこともやらせたいこともない。すべて間に合っているのだ。面倒くさいのでみんな解放することにしたのだが、１人どうしても元の村には戻らず、都会で舞台デビューしたいと言い出した娘がいた。
　この藍髪の少女ブラウがなぜか妹に似ていたこともあり、男はまたちょっとアイドルを育ててみようかという気になったのだが……。

　今回は奴隷少女をプロデュースしてみる回。アイドルユニットを結成する話は案外とあっさり終わり、メインは料理研究するためだけに屋敷を買い与えられた三人娘の奮闘記です。金に糸目を付けずにやりたい放題の主人公ですが、まだ女性関係については自己評価が低いんですよね。そのあたりがこの話の面白さです。イラスト通り、細目で猫背で貧相なままの主人公ですから、仕方がありません。

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