付け焼き刃の覚え書き

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『第22回日本SF大会 DAICON4』 1983.8/20-21

2007-11-22 | イベント・コンベンション
 初めて参加したSF大会。大学生になって、やっとこさ自分の意志で旅行できるようになりました……という自分的に記念の大会。そして楽屋裏はよくわからないけれど、ただ大会初心者にとっては定期的にポスターだったり新聞だったりカセットテープだったり、さまざまな形式でプログレスレポートが送られてくるワクワク感満載の大会。なんというか、いい歳して「もう幾つ寝るとお正月」の気分を味わわせてくれた遊び心満載の作品。
 写真はその新聞とクレジット硬貨(合成なので倍率は違うよ)。
 新聞の一面トップは「ゴジラ東京湾に現はる」。あと、「人類月面到達は洪積世!?~謎の月面遺体」とか「非常事態宣言発令~インフルエンザ対策ついに行政まで」といった記事に混じって「星雲賞規定発表」とか「矢野徹インタビュー」とか会場付近地図とか掲載されてます。ホントの新聞サイズで6ページ。これ持って、みんな地下鉄乗ったら楽しいだろうなあというアイテム。
 この大会を人生最初に体験したのは幸運だったなあ……。他の大会が最初だったら、1回か2回参加したら満足しちゃったろう。知り合いに会って話をするだけなら、別に高い参加費や旅費を使ってまで行かなくても済むもの。

 確かに会場となった大阪厚生年金会館は混雑してました。企画も多くなかったかも知れない。数少ないエレベータが、同じ会場で行っていた挙式用に確保されて使用できなくて大混乱(こんな日に挙式したカップルは気の毒に……)。でも、なんかそれが当然として受け止めてました。お祭りってのは混雑しているもんだから、ディーラーズルームで押し合い圧し合いしながら、ゴジトラマンやMATの同人誌を買い込んだ……というプロセスすら「良い思い出」。それにスタッフがしっかりしていたから、スタッフ対応でイヤな思いをしたこともありませんでした。
 なんというか、大阪万博のノリ?

 大会には高校以来の友人のおだったさんと参加。開場前の行列で、後ろに並んでいた人がおだったさんと同じ通学電車だったというのも「世間は狭い」という1エピソード。
 行列している間にカゴを持ったスタッフが回ってきて、会場内通貨への両替を受け付けます。大会参加者は未知の惑星への入植者という設定なので、パスポートは発行されたし、会場内で使用する独自通貨も用意されていたのですね。金銀の高額コインと小額紙幣。紙幣はマルペ札といって、何万マルペというインフレ通貨で、これもシャレが効いてました。とりあえず何千円分かを両替。帰宅後、大学近くのレコード店にマルペ札とコインが飾ってあるのを見て、また「世間は狭い」を痛感。(こうやって見ると「みんながコインを両替せずに持ち帰ったから実行委員会はさぞ儲けたろう」と邪推する人も多いだろうけれど、実際はそれくらいではどうにもならないくらい企画で予算オーバーしており、寄附とオープニングアニメのビデオ販売等でとんとんに持ち込んだということです)

 なんにせよ、企画は多くなかったとか非ビジュアル企画に乏しいといわれつつも、DAICON4オープニング・アニメ、大阪フィルによる特撮・アニメ音楽演奏、宮内洋オンステージ、カーリ神の金さんの登場するコスチュームショーと、記憶に残るものを数え上げればその1つだけでも参加した甲斐はあったというもの。実際、読書会タイプの企画こそ少なかったものの、数的には十分でしょうね。都市型大会の究極の到達点。
 純真な少年はこれでSF大会って素晴らしい! SFファンは自力でここまでのイベントを開催できるんだ!!と洗脳され、翌年のエゾコン2で企画らしい企画はないけど、とにかくSF好きが酒を呑みながら語り合うだけという対極のリゾート型大会を経験して、さらにショックを受けるのでした。
 人生最初のSF大会と次の大会がそれぞれ究極のショーであり、宴会だったものですから、後の大会はいずれもその2つの間をうろうろしているだけなのです。
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