付け焼き刃の覚え書き

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「エレニア記(2) 水晶の秘術」 デイヴィッド・ エディングス

2012-01-05 | ヒロイックファンタジー・ハイファンタジー
「女なら誰でも同じですよ。性というのは、人種よりもはるかに重要な特性です」
 パンディオン騎士団の聖母、セフレーニアの言葉。

 エレニアの王国評議会を牛耳るアニアス司教は、宗教界の頂点である聖都カレロスの総大司教の座を狙っている。
 この野望を阻止するべく、各王家の4騎士団はそれぞれの精鋭をエラナ女王の解毒剤を入手する旅に送り出すことにした。女王の復活だけがアニアス司教の資金源を絶つことができるのだ。
 もちろん司教側もこの動きを静観しているはずもなく、スパーホークらが教会の騎士であることを利用して、さまざまな圧力をかけてきた……。

 そもそも存在すら知られていない毒の解毒法を探す、過酷な旅の始まりです。
 探索の騎士といえばアーサー王伝説の円卓の騎士なのだけれど、あちらは暗くて重いよね。罪と罰とか悪魔の誘惑とか。これも一神教の世界の話だからかな?
 こちらは多神教の世界。日本神話とかギリシア神話とか、神さまたちって凄い力を持っているけれど、基本ぼんくらじゃないですか。
 さて、こちらの探索に出た面々はといえば、スパーホークと同じパンディオン騎士団から幼馴染みのカルテン、見習い騎士のベリット、スパーホークの従士のクリク、シリニック騎士団から派遣された生真面目な騎士ベヴィエ、アルシオン騎士団からはブラックユーモアあふれる陽気な騎士ティニアン、ジェニディアン騎士団からは戦斧を使う巨漢の騎士アラス。これに教母セフレーニアと盗賊の少年タレンが加わっての道中となります。
 これがまた平均年齢の高いパーティー構成。タレンこそまだ10歳になっていないだろうということで平均年齢を引き下げようとしていますが、騎士だけでもおそらく30代後半から40代。全員合わせると、考えるのも恐ろしい数字に。途中で謎の少女フルートが加わりますが、これが全然平均年齢引き下げに貢献してません。
 この個性豊かな面々が悩み苦しんだり、仲間をちゃかしたり笑わせたりしながらのドタバタ道中です。みんな後で祈って懺悔すれば良いと思って,やりたい放題でない?

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