付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「暴風ガールズファイト2」 佐々原史緒

2011-11-04 | スポーツ・武道
「正論で世の中すべてのカタがつくというのなら、わたしはあと10年で世界征服してみせるわよ」
 アソーさんが言い切りました。

 フィールドの格闘技ラクロス。そもそもラクロス部が同好会に格下げされたのは、初陣で頭を叩き割られた選手が出たのに怖じ気づいて部員が逃げ出したからで、アメリカ仕込みの五十嵐だって「前歯が折れたことしかない」という。
 そんなラクロスをやろうと、名門カトリック系女子校で生徒が8人も集まっただけでもたいしたものだけれど、クラブに昇格するのにはあと2名が必要で、公式戦に出場しようと思ったらさらに2名。
 校外合宿と公式戦出場をめざすラクロス同好会が次のターゲットにしたのは、ヴェリタスの王子こと九條先輩と、オーストラリアからやってきたオカルト系留学生のカレン。
「夏前に人を揃えることこそがわたしの正義。他はみんな些末なことです」

 個性的な部員たちが1人また1人と集結し、お嬢さま学校にあるまじき熱血ぶりで日本一をめざす青春スポーツ小説も第2弾。ドタバタな地獄の夏合宿を経由して、ついに待望の公式戦! そしてここにてストップ。無念。一般文芸まで含めるとスポーツ小説もちらほらありますが、ここまで燃えて笑える作品はなかなかありません。家族の絆から練習、試合までしっかり書き込んでます。
 顧問の先生もやる気無さそうで、ワイロを暗に要求したりするけれど、大人の管理者としてやるべきことをやっているので好印象。二重人格にますます磨きがかかる麻生“級長”、負けず嫌いを通り越して黒くなってる雪乃お嬢さま、有言実行のゴーリー長谷川……、もっと強くなりたい、勝ちたい、負けたくないと叫ぶ彼女ら新生ラクロス部の活躍をもっと読みたいですね。やっぱり新刊で見つけないといけません。

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