
張主席のオフレコ発言。それでも、国として権利を主張するし、現実にする手段があると。
宇宙から帰還し、ティエルクマスカ担当特命大臣に就任した柏木真人の最初の任務は、中国主催の「アジア信用共同主権会議」への臨席だった。開始前から中国が国際協調を名目に日本への大幅な譲歩を迫ってくるであろうことは、容易に予想された。
柏木だけでなく、フェルフェリアたちにとって初の海外訪問ということもあり世界の注目を集める中、中国国家主席である張徳懐が紫禁城にて接触を図ってきた……。
油断ならない相手とはいえ、まだ同盟国ということで互いに手の内が判っていたアメリカに対し、どこまでが政府の思惑で、どこからが党の主導で、はたまた軍部はどこから独自に動いているのか読めない中国相手は難題です。
ただ、単なる仇役、憎まれ役ではなく、自分の身の安全を謀りつつ、党や軍の手綱を取りつつ、国際的な発言力を強化しようとする張外交の綱渡りは、まさにライバルキャラに相応しい存在ですね。
アジア情勢が緊迫したまま続きます。
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