
それが人間社会に溶け込むための最初のルールだと、アティカス・オサリバン。
最近、本屋のアティカスは大人気だ。(神殺し特約をつけた)生命保険のセールスマンやら(シェルターを売りつけようとする)ペテン師はもちろん、さまざまな神々が彼の功績を褒め称える一方で、自分には手を出すな、あいつを殺したらどうかと誘ってくるのだ……。
いかにも「アメリカ人の書いた伝奇系ラノベ」というべきシリーズの2冊目。
イエス・キリストも雷神トールも吸血鬼も狼男も実在していて、現代の人間社会に紛れ込んでいたり出入りしているんだよ……という設定で繰り広げられる、神殺しが仕事みたいに思われ始めた古本屋店主のあんちゃんの冒険で、ダグラス・アダムズは正しかった……物語。
今回は、ポーランドの魔女とドイツ魔女の対決に問答無用で巻き込まれ、顧問弁護士たちは昼の担当者も夜の担当者もトールを殺すのに協力しろと言い始め、ダーナ神族の女神たちにはベッドの上で殺されそうな目にあわされ、バッカスの巫女であるマイナデスもこのときぞとばかりに進撃してくるという、オール神さま総進撃状態な死屍累々のバトル・ファンタジィ。
けっこう盛りだくさんだけれど詰め込みすぎな感じはなく、凄惨な話なんだけれど『聖☆おにいさん』みたいなシチュエーション・コメディ的な雰囲気に今回もごまかされた感じです。もう、ジョニー・デップみたいなイエス・キリストしか脳裏に浮かびません。
魔女狩りの秘密結社は今後どう関わってくるのか、あのヒゲはなんなんだ?とか、警察はどう動くのかとか、黄金のリンゴをどうするんだとか、いろいろ続きも気になりますが、まずは隣のレバノン人の正体がはっきりしたので満足ではないでしょうか。
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