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付け焼き刃の覚え書き

 開設してからちょうど20年。はてなにお引っ越しです。https://postalmanase.hateblo.jp/

「空色メモリ」 越谷オサム

2012-06-25 | 学園小説(不思議や超科学なし)
「世の中には、ペンを執る人間と執らない人間とがいるんだよ」
 上手い下手とは関係ないよと、顧問の吾妻先生の言葉。

 ハカセこと河本博士は文芸部長にして、たった1人の部員。
 汗っかきでデブの桶井陸は、毎日のように部室に入り浸っているが、まだ部員じゃない。部員になると年1の会報に原稿を書かなくてはいけないのが面倒くさいのだ。
 そんな文芸部に新入部員が来た。メガネのかわいい女子生徒だ。あまりのかわいさに、何が目的だ?浄水器でも売りつける気ではないのか?と疑心暗鬼になる2人だが……。

 創元推理文庫だけれど、推理はフレーバー程度のまごうことなき青春小説。
 青春ミステリで文芸部というと創元推理文庫なら似鳥鶏の『理由あって冬に出る』、角川文庫で米澤穂信の『氷菓』、少し色が付いてファミ通文庫の野村美月『“文学少女”』とかいろいろあるけれど、それらと比べるとミステリ分は遙かに薄いですね。
 なぜ創元?と思わないでもありませんが、痛面白いからいいか。
 小柄で黒縁メガネのハカセと小柄で体重98キロのブーちゃんが、新入生をめぐる謎を解き明かす……というより、言動が気になってストーカーまがいの詮索をしちゃう話。痛い、痛い……。

【空色メモリ】【越谷オサム】【タケナカミノル】【創元推理文庫】【爽やかなそして胸が熱くなる青春小説】【文芸部】【ラノベと一般文芸】【靴泥棒】
コメント
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