きままな旅

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2022/9/21 八事山興正寺・五重塔コースを散策する。

2022-09-30 | 尾張文化の会

2022/9/21 八事山興正寺・五重塔コースを散策する。
✿八事山興正寺(やごとさん こうしょうじ)
 興正寺は尾張徳川家の祈願所として縁を結んできた。その関係は、開山天瑞圓照(てんずいえんしょう)和尚が八事の地に草庵を結んだことに始まります。
高野山より弘法大師の五鈷杵を授かった天瑞圓照和尚は貞享3年(1686)この地に草庵を結んだことが始まり「興正律寺」とした。境内は西山普門院(ふもんいん)と東山遍照院(へんじょういん)に分かれ、東山は女人禁制の修行の場でした。
 尾張徳川家二代藩主光友公は天瑞圓照和尚に、六代藩主継友公と七代藩主宗春公は五世の諦忍妙迦牟龍(たいにんみょうりゅう)和尚にそれぞれ帰依をされ、諸堂建立や多くの宝物のご寄進など力を注がれました。
 高野山真言宗別格本山で「尾張高野」(おわりこうや)とも呼ばれているそうです。
東山の最高地、呑海峯(どんかいほう)に総本尊大日如来(だいにちににょらい)が安置されています。
◆釈迦牟尼大仏(しゃかむにだいぶつ)
 平成26年9月、国家安穏、国豊かで皆が平穏なれるように祈り込めて、八事の地に奉安された。
釈迦牟尼仏は今から約2500年前にインドで悟りを開に、仏となって人々を導いた。その教えは多くの弟子によって伝承され、仏教として世界中に広まっている、仏教の根源の御仏です。
大きさ等は「総高7.1m」「重さ約6トン」「青銅鋳造に漆塗り仕上げ」です。
 この大日如来像は藩主光友が母の供養のため、元禄10年(1697)に城下の仏師水野に鋳造させた物と伝える。高さが3.6mです。

  釈迦牟尼大仏
◆東山門

  東山門
◆石標

  入口石標
◆参道

  参道
◆中門

  中門
◆五重塔
文化5年(1808)に建立。高さは26m。県内で現存する五重塔(国重文)では最も古く文化財に指定されています。
 
  五重塔    東山よりの五重塔
◆西山本堂
寛延3年(1750)五世諦忍妙龍(たいにんみょうりゅう)和尚が西山阿弥陀堂として建立しました。

  西山本堂
◆観音堂
 開山天瑞圓照和尚が建立した御堂で、本尊の正観世音菩薩(秘仏)は、尾張徳川家二代藩主光友公が自身の守り本尊を興正寺西山本尊として寄進した仏像です。
  
  観音堂
◆普照殿
 平成20年(2008)建立。尾張徳川家七代藩主宗春公直筆の「八事山」軸を複製した扁額が掲げられています。地下には特別永代供養墓「霊龕堂(れいがんどう)」がある。

  普照殿
◆能満堂
 亨保2年(1717)尾張徳川家六代藩主継友公の寄進によって建立されました。以後、徳川家の祈願修法所として大切に扱われ、本尊の虚空蔵菩薩(秘仏)は開山天瑞圓照和尚が自ら刻んだものと云われる。

  能満堂
◆女人門跡(中門)
 かつては女人門と呼ばれ、修行の場である東山と西山の境に建ち女人禁制を守っていました。
 
  中門 女人門跡
◆宝篋印塔

  宝篋印塔が並ぶ参道
◆大日堂
 堂内の総本尊は大日如来像(高さ約3.3m)で元禄10年(1697)尾張徳川家二代藩主光友公が、母の供養のために鋳造させた仏像が安置されています。
 
  大日堂  大日如来像
◆弘法堂

  弘法堂
◆不動護摩堂
 創建時に建立された最も古い堂舎のひとつで、護摩を焚き修法を行う仏堂です。覚鑁上人作といわれる不動明王をお祀りし、北方世界を守護する毘沙門天もお祀りしています。

  不動護摩堂
◆東山本堂
 西方極楽浄土の仏さまである阿弥陀如来を本尊として迎え、興正寺歴代先師位牌をお祀りしています。学問・修行の場であった東山の本堂として建立されました。
 東山本堂記
 この付近一帯は当山発祥の霊地にして、開山天瑞和尚が庵を結んで修行されし折、尾張二代目藩主光友公の帰依により元禄二年(1689)木曽の麝香(じゃこう)の銘木の寄進を受け建立され市中には「数少ない茅葺き」の御堂なり。本尊は恵心僧都作の「阿弥陀如来」にて、歴史の尾張藩主の位牌を安置す。(看板より)
 
  東山本堂  看板
◆圓照堂(納骨堂)

  圓照堂 
◆山手通門

  山手通門(北側の出入口)
✿亀松山 徳林寺(とくりんじ)
 500年前より中区の白川公園に建立され、のちに現在の場所に移転した浄土宗の寺院です。参道は鎌倉期のものと言われる。本堂前には名古屋城築城の時に堀川から現れたと伝えられる不動明王があり、その柔和な姿から「童顔不動」と言われています。

  本堂
 
  童顔不動
✿永照山 西光院(さいこういん)
当寺は永正・大永年間(1504年から1522年)に清州に創建さ、清州越しで慶長9年(1604)に中区白川町へ移転し、さらに昭和18年(1943)現在の地に移転した。
朱色の山門(赤門)も織田信長から寄進されたと伝えられています。
 
  山門(赤門)

  本堂
✿法喜山 誓願寺(ほうきさん せいがんじ)
別名「桜 誓願寺」と呼ばれている。本尊は阿弥陀如来坐像(恵心僧都作)と云われる。
元亀3年(1572)清州に創建され、開山上人(空範天室上人)が叡山・日吉神社祈願したとき「神木の桜」を得て清州の寺に植えたことに始まったと云われる。
慶長年間(1596年から1614年)の「清州越」で中区白川町に移り、その後戦災で当地に再建された。
地蔵堂には「延命みがわり地蔵尊」が安置されている。

  山門
 
  山門石標  案内板

  本堂
 
 地蔵堂  延命みがわり地蔵尊の石標
✿国道153号に戻り興正寺交差点の南側に八勝館の門が観える。

  八勝館
以上

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2022/9/15 東農の名刹(願興寺、瑞林寺、永保寺)を訪ねる。

2022-09-27 | 尾張文化の会

2022/9/15 東農の名刹(願興寺、瑞林寺、永保寺)を訪ねる。
 春日井市にある『尾張文化の会』の会員16名と高蔵寺を8時頃出発して、小牧東ICより土岐JCT経由でMAG道路に入り可児御嵩ICで降り御嵩町の願興寺、美濃加茂市の瑞林寺、多治見市の永保寺を訪ね参拝して国道19号線より春日井市へと帰って来た。(No436)
✿ 大寺山願興寺
 寺伝によると弘仁6年(815)に天台宗の開祖伝教大師(最澄)が東国布教のため、この地に錫を留められ、布施屋(ふせや)を造り、自生していた桜の枯木で薬師如来を彫刻安置し仏の教えを説き人々を救済したことが当寺の創建と云う。
本尊に薬師如来を安置し可児大寺「蟹薬師」とよばれ、古来より本尊薬師如来のご利益にすがる人々の信仰を集めている。
 宝物殿には平安時代末期から鎌倉時代のものであり、ご本尊は秘仏の薬師如来坐像をはじめとして、両脇侍像、阿弥陀如来立像、阿弥陀如来坐像、釈迦如来坐像及び両脇侍像、四天王立像(「持国天」「増長天」「多聞天(毘沙門天)」「広目天」)、十二神将立像(いずれも国重文)など24体の仏像がある。

   山門
 
   宝物殿

   
✿ 瑞林寺
 当寺は永正元年(1504)に梧渓宗頓(ごけいそうとん)の法嗣仁済宗恕(ほうしじんざいそうじょ)が梧渓を開山として創建した。
 仁済がこの地方特産の「蜂屋柿」を室町幕府10代将軍足利義稙(よしたね)に献上し、寺領10石と「柿寺」の称号を与えられた。
 本尊は聖観音坐像(県文化)室町時代の作で、像に内刳りがあり胎内仏をおさめているため、別名「ハラゴモリ仏」とも呼ばれている。
 また、像高が約3mの丈六大仏は寄木造りの弥勒仏坐像(県文化)があり、通称「蜂屋大仏」の名で親しまれている。

  お寺前の旧道

  石標と参道

  山門


  本堂

  大仏殿としらすの庭
✿ ヤマザキマザック工作機械博物館
機械をつくるための機械、工作機械に特化した世界的にもめずらしい歴史的な工作機械の「動態展示」する博物館です。
博物館の建物は1階ピラミット型の受付でB2は展示場、B1は展示場と工場の構成です。
「冷房、暖房に費やすエネルギー」と「CO₂の排出量」を大幅に削減するために地下11mの深さに有り、その周囲に全長数百メートルにおよぶ風洞で、外気をこの風洞に通して、「夏は冷やし」、「冬は温めて」から館内に取り込んでいるそうです

  一階に入口(グリン色の芝の下が展示場)

  展示場
展示物に何故か本物のD51、T型フォード、ヘリコプタ―、航空機がある。

  T 型フォード
✿ 虎渓山永保寺
正和2年(1313)夢窓国師は美濃国守護土岐頼貞(よりさだ)の招きを受け、土岐川のほとりの深山幽谷(しんざんゆうこく)の美しさに心をひらかれ庵を建てた。これが永保寺の草創で、中国の虎渓に似ていることから「虎渓山」と号した。元翁本元(げんのうほんげん)が後醍醐天皇の勅をうけて開山した。

  山門と石標

  華蔵庵(方丈)前の大銀杏
◆ 観音堂(国宝)水月場
正和3年(1314)夢窓国師が40歳のときに建立した。鎌倉末期の代表作で、唐様式と和様式の手法を折衷させた独特の建築物である。堂内には岩窟式厨子(がんくつしきずし)に聖観音菩薩坐像(県文化)が本尊として祀られている。

  霊庇廟と観音堂

  観音堂
 開山堂(国宝)僊壺堂
室町時代の唐様式建築である。前方の「礼拝堂」、後方の「祠堂」とこれらをつなぐ「相の間」が複合され一堂を構成している。祠堂の中央壇上右には夢窓国師坐像(県文化)、左に仏徳禅師坐像の木像を安置し、この背後には宝筐印塔が安置され仏徳禅師のご遺骨が納められている。

  開山堂

2018年3月のご開帳時の記録より
御開帳の観音堂、開山堂の堂内部です。

  無際橋

  開けた観音堂

  岩窟式厨子

  聖観音菩薩坐像(像高62.5cm)

  向かって左に「仏徳禅師坐像」と右に「夢窓国師坐像」

  元翁本元坐像

  複雑な天井
   以上

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