とっても今更なんだけど、RJX-601のキャリブレーション周波数を、50.0MHz⇒51.0MHzに改造した。RJX-601は、ナショナルが満を持して45年くらい前に世に出した、50MHz AM/FM 3Wのトランシーバー(以下TRX)である。当時50MHzで流行っていたトリオ(現Kenwood)のTR-1200や井上電機(現ICOM)のFD-AM3Dなどを、あっという間に駆逐してしまった人気機種である。
なぜ昔のTRXを今更使うのかというと、シャックは2Fにあるが、50MHzのEスポ(スポラデックE層)の電離密度が上昇し、見通し外通信が可能になるかを1Fでワッチして把握したいと思ったのである。パソコンで、宇宙天気予報センターなどの情報を見るという手もあるが、51MHzのメインチャンネルを入れっぱなしにしておいたほうが楽かなと思ったのである。バンドのOpenが確認できたら、2Fのメインシャックに行く。
それと、小型の50MHz_TRXが他に適当なものが無かったということもある。
RJX-601の短波ラジオ化については、以前ブログで書いたが、今回はキャリブレーション周波数の改造です。といっても、とても簡単で昔から行われている方法です。
30MHzの水晶振動子(以下Xtal)を手に入れる。昔は、特注でも安く作ってくれる部品屋がいいろいろとあったが、今はあまりないようである。ネットで調べたら、千石電商で30MHzのHC-49/Uが格安で売っていることが分かった。さらに、ネット通販もOKである。ありがたいなぁ・・
上はTRXから取り外した29MHzのXtalで、下は今回購入した30MHzのXtalです。
既存の29MHz_Xtalは、以下の写真の赤丸内にあります。
面倒くさいのは、この29MHzのXtalを外すということ。基盤の表と裏を見比べて、この足だという見込みをつけて半田こてで部品を取り外す。もちろん他の部品や、プリントパターンに傷をつけないように注意します。最近は目も見えにくくなってきたので、昔ならちょいちょいとやっていた作業も、やりづらくなってきました。
ちなみに、RJX-601の第一IFは21MHzなので、これに29MHzのXtalで発振させてMIXすることにより、50MHzでキャリブレーションをとれるようになっていました。これを30MHzのXtalに交換することで、51MHzでキャリブレーションがとれるようになります。調整箇所はありません。これで、メインチャンネルが分かります。
【その他】
・RJX-601のダイヤルは、アナログなため周波数を直読できない。
・50.0MHzでキャリブレーションをとり、ダイヤルを校正したところで、51.0MHzにぴったり合わせることは至難の業である。
・製造後45年近くもたっているにもかかわらず、まだ動作する。ただし、ボリュームのガリがあったり、パワーが低下したりはしている。
・出力はHIでも1.5W程度しか出ないが、これで交信することはないので、いじらないことにする。(昔、調整しようとしてコアを欠損させたことがある)
・たまに、キャリブレーションを動作させて確かめないと、周波数がずれていることがある。(周波数安定度悪し)
とまあ、今のPLL無線機に比べると、なんじゃこりゃあという性能ですが、活躍できる場所があるといいかなと。
必要部品等:30MHz Xtal HC-49/U 300円くらい+ちょっとした努力+必要により送料
なぜ昔のTRXを今更使うのかというと、シャックは2Fにあるが、50MHzのEスポ(スポラデックE層)の電離密度が上昇し、見通し外通信が可能になるかを1Fでワッチして把握したいと思ったのである。パソコンで、宇宙天気予報センターなどの情報を見るという手もあるが、51MHzのメインチャンネルを入れっぱなしにしておいたほうが楽かなと思ったのである。バンドのOpenが確認できたら、2Fのメインシャックに行く。
それと、小型の50MHz_TRXが他に適当なものが無かったということもある。
RJX-601の短波ラジオ化については、以前ブログで書いたが、今回はキャリブレーション周波数の改造です。といっても、とても簡単で昔から行われている方法です。
30MHzの水晶振動子(以下Xtal)を手に入れる。昔は、特注でも安く作ってくれる部品屋がいいろいろとあったが、今はあまりないようである。ネットで調べたら、千石電商で30MHzのHC-49/Uが格安で売っていることが分かった。さらに、ネット通販もOKである。ありがたいなぁ・・
上はTRXから取り外した29MHzのXtalで、下は今回購入した30MHzのXtalです。
既存の29MHz_Xtalは、以下の写真の赤丸内にあります。
面倒くさいのは、この29MHzのXtalを外すということ。基盤の表と裏を見比べて、この足だという見込みをつけて半田こてで部品を取り外す。もちろん他の部品や、プリントパターンに傷をつけないように注意します。最近は目も見えにくくなってきたので、昔ならちょいちょいとやっていた作業も、やりづらくなってきました。
ちなみに、RJX-601の第一IFは21MHzなので、これに29MHzのXtalで発振させてMIXすることにより、50MHzでキャリブレーションをとれるようになっていました。これを30MHzのXtalに交換することで、51MHzでキャリブレーションがとれるようになります。調整箇所はありません。これで、メインチャンネルが分かります。
【その他】
・RJX-601のダイヤルは、アナログなため周波数を直読できない。
・50.0MHzでキャリブレーションをとり、ダイヤルを校正したところで、51.0MHzにぴったり合わせることは至難の業である。
・製造後45年近くもたっているにもかかわらず、まだ動作する。ただし、ボリュームのガリがあったり、パワーが低下したりはしている。
・出力はHIでも1.5W程度しか出ないが、これで交信することはないので、いじらないことにする。(昔、調整しようとしてコアを欠損させたことがある)
・たまに、キャリブレーションを動作させて確かめないと、周波数がずれていることがある。(周波数安定度悪し)
とまあ、今のPLL無線機に比べると、なんじゃこりゃあという性能ですが、活躍できる場所があるといいかなと。
必要部品等:30MHz Xtal HC-49/U 300円くらい+ちょっとした努力+必要により送料
パネルデザインをはっきり覚えています。
当時初歩のラジオ、の熱狂的ファンであった私は毎号本がボロボロになるほど読んでいました。
だからこの機種のデザインも覚えているんです。
私は局免を大分前に流してしまいましたが、まだやっていたとしてもこのような古い機種をどうにかしようとは思わないかもしれません。(展示用?)
ところでケミコンは全て交換したのですか?
年月から当然全てドライアップしてると思います。
せいぜいケミコンは10~12年が寿命ですね。
(衛星に使うケミコンは構造、電解液が特殊な他、外側のアルミケースを二重とかにして、蒸発する電解液が外部に出ずケース内に留まる構造にして長寿命化を図っているそうです。)
水晶発振回路自体も最近自作やっていないので懐かしいです。
ケンちゃんの時に「水晶発振回路技術連絡会」とかのワーキンググループメンバーでして、業務用無線機で一時期発振不能になるトラブルが多発したので、それについて「あーだ、こーだ」やっていました。
原因は広い温度範囲で使うにも関わらず、水晶メーカーのスペックがギリギリだった、回路自体の負性抵抗が低くて発振余裕度が低いなどでした。
メーカーへの指導の他、社内的には必ず発振回路の負性抵抗を測定することなどを徹底したらあら不思議、発振不良はピタリと止まりました。
やはり水晶に限らず発振回路の負性抵抗のマージンは重要項目のようです。
でもVCXOにするといきなり負性抵抗がガクンと下がっちゃうんです。
もっとも変調回路などで使う場合は低いデビエーションで変調発振させて、てい倍で周波数を稼ぐ設計の方が負性抵抗やC/Nの点で有利になりますよ。
最後にQの高い水晶発振回路、ロックアップタイムを犠牲にしてローパスフィルターを強化してC/Nを稼いだPLLを作ると確かにC/Nの良い物が出来て、「おー! やったぜ! 素晴らしい!」と自己満足で感動するのですが、その発振回路の出力を3000万円くらいする「for laboratory use」とか書かれたアジレントのスペアナで見るとC/Nがぜんぜん良くなくてガッカリする事も多々ありました。
このクラスのスペアナやSGだと基準発振回路がYIG発振なので、僅かなごまかしも一発で暴かれてしまいます。
さすがに、設計をしていた方は詳しいですね。こちらは、せいぜい自分のできる範囲でのメンテぐらいですが、最近は老眼でプリントパターンも見にくくなってしまいました。
初歩のラジオは毎月買っていて、よく読んでました。いま思うと、とっておけば良かったなと思いますが、残念ながら1冊も残っていません。ラジオの製作が、数冊あるくらいです。