讃岐うどんやラーメン食べ歩きと、旅のブログ

讃岐うどんの食べ歩きが好きです。また国内・海外問わず旅が好きなので、ぼちぼち書いていこうと思います。

YAESU V/UHFオールモードトランシーバー「FT-736」の内蔵電源修理

2021-02-06 20:00:00 | 無線・ラジオ・家電・パソコン
 こないだ、FT-736の電源が入らなくなって、DCコードで使いましょうという記事を書いたが、なんとなく気持ち悪いので、修理してみることにした。ちなみに、メーカー修理対応不可品です。

 修理の前に取扱説明書に回路図があったので、電源ユニットを調べようと思ったら、四角で囲んでいるだけで、ブラックボックスになっています。ただ、PSユニット(FP1274A)と書いてあるだけです。


 困ったな・・海外のサイトで、YAESU社のサービスマニュアルがダウンロードできるようなので、FT-736のを見てみたが、やはりPSユニットだけブラックボックスになっていた。

 とりあえず、やってみましょう。

 DCコードでは電源が入るので、内蔵電源以降の回路は生きています。


 お腹側を開けると、50MHzユニットと1200MHzユニット(いずれもオプション)、一番右に電源ユニットがあります。


 ねじを外すと、簡単にユニットごと取ることができます。保守性はいいですね。


 13.8V出力の、スイッチング電源です。30年近くの年月が経っているため、熱で基盤が劣化しています。また、トランス近くのSiダイオードは、足が真っ黒になっています。このダイオードはチェックしてみましたが、生きいます。ただ、すすけているのでブラシで掃除しました。


 この辺りが一番熱で劣化しているので、電解コンデンサー(以下、ケミコン)がくさいですね。


 今回は、予防保全をかねて、すべてのケミコンを交換します。マルツの通販で、注文しました。部品1個からでも対応してくれるので有難いです。

 まず、赤丸内のケミコンを交換したところ、電源は入るようになったのですが短い周期でON/OFFを繰り返します。基盤が劣化しているので、はんだこての熱でパターンがさらに傷み、交換は大変です。(おそらく、このケミコン交換時に、パターンを切ったようだ)

 さらに、残りのケミコンを交換します。現象に変化はないので、最初に交換したケミコンが原因だったのは間違いないようです。パターンを追っていくと、はんだ割れやパターン切れのような部分があるので、修復していきます。なんとかパターンがつながったところで、無事電源ONになりました。

 交換した、ケミコンは10個です。取り外したケミコンを、後日購入した簡易なLCRメーターで測定してみました。


①470μF 200V 2個 ・436μFと434μF⇒△(若干容量抜け)
②680μF 35V 1個  ・699μF⇒〇
③1000μF 25V 2個 ・986μFと974μF⇒△(ほぼOKなるも、若干容量抜けあり)
④220μF 16V 1個   ・0μF⇒✖(測定不能で、完全に容量抜け)
➄56μF 50V 1個  ・58.5μF⇒〇
⑥1μF 50V 2個  ・1.05μFと1.10μF⇒〇
⑦0.47μF 50V 1個 ・0.50μF⇒〇


 【結論】
 大型ケミコンで若干の容量低下が見られたが、致命傷になったのは「220μF 16V」のケミコンでした。

最後に出力電圧を測定したところ14.0Vあったので、13.8Vに調整して完了です。最初は簡単に直るだろうと思ったのですが、パターンの劣化という落とし穴があったので、都合4時間ほどかかりました。

 オプションの1200MHzユニットは故障しており、送受信とも不可です。30年近く使っておりますが、1200MHzでのSSB交信は1局のみだし、修理も困難なので諦めることにします。
コメント (2)
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