最近ずっとα7IIのレンズが欲しいといっていたのですが、マクロレンズを新たに仕入れることにしました。それも「Fマウント」のレンズです。やはり値の張るレンズも魅力ですが、ここはメインカメラのD700を尊重し安くて楽しめるレンズにしました。タムキューの兄貴分のようなレンズです。
SP AF 180mm F/3.5 Di LD [IF] MACRO 1:1 (Model B01) というレンズです。
中古良品で4万ちょっとでゲットです・・・なんかこの価格帯のレンズが一番面白いかもです(笑)。
α7IIにつけたタムキューとD700につけた新レンズを並べてみました、たしかにでかいですが見た目はまさに兄弟のようなレンズですね。重さはほぼ900gでずっしりとした感触ですが、さすがに1kgを切るレンズなので取り回しはNikonの旧大三元・標準ズーム(VRなし)と変わりません。フードが随分と長いですがこの状態でいつも使用しているPeak Designのストラップ・SL-2でたすき掛けしてCobbyの糞などを始末するために腰をかがめても地面にぶつけることはありませんでした・・・なんちゅう例えだ(笑)。
さてさてレンズです^^。
写り的にはタムキューと似ている感じですが、さすがに180mmですね...焦点距離が倍になると迫力です。f/3.5と少し暗めかなと思いますが、D700で使っている限り不満はなかったですね。それよりやはり望遠マクロなので近接撮影などでの被写界深度の薄さは驚きです。後ほど撮りはじめの作例などをご覧いただきますが、このレンズの安さの源は・・・まずAFのモーターが超音波モーターなどではなくタムキュー同様DCモーターなところ、そしてタムキューのようにリミッターが付いてません・・・これ随分と不評です^^。一回ピントを外すと復帰するのに無限遠にいってから帰ってくるまで待たされます、それもあのグィーンという音とともに(笑)。そして手ぶれ補正がないです!
これすべて前もってリサーチしており、承知の上での決断です。ピントリングの感触もタムキュー並みですから悪くないですし、AFのフラストレーションもわかって使っていれば克服できますね(笑)。
それより何より決めては画質ですね、この廉価なレンズで素晴らしくシャキッとしたピント面となだらかな素敵なボケ・・・このレンズの「後ボケは最高」という声はウソではないようです。そしてタムキューでは出ないような『色』ですね。
それでは初撮りの作例を...まずは驚かされた色の出方、
畑の脇に群生していた「ホトケノザ」ですが、よくある曇り空の状況だったんですがこの色の出方はタムキューでは見られなかったですねえ・・・そして長い焦点距離らしい奥に行くに従って消え入るようなボケの柔らかさもなんとも言えませんね。被写体まで距離がが少しありましたのでf/4.5でも見られる画になりましたが...
ほぼ開放のf/4では近接だとこの薄さ、もう背景の畑の様子は色だけになってます(笑)。ボケはじめからの具合がAi Micro-Nikkor 105mm F2.8Sとも違いますね・・・あちらは背景も含めこのレンズと比べると少し硬いかなと思います。焦点距離が倍近くになるせいもありこうなるんですよねえ。
ほんとに色の出方がタムキューライクなんですがちょっと一味違うんです、とても好印象でした。
枯れ始めていた例の公園のハナミズキですがこの赤の出方がとても好きです。絞り優先でISOオートにしてるんですが、さすがに上限をISO1600にそして最低シャッタースピード値を1/125に指定しているのですが1/50秒までシャッタースピードが遅くなってます・・・ちょっと設定を見直したいですね。
ピンクの殻が可愛かったナオミの木、先日と同じ距離でこれです。更にほぼ最短撮影距離で撮ると...
種が被写界深度に入るくらいにしたんですが、ここまで大きく撮れます。そのかわり手ぶれ補正がないので(近接撮影では手ぶれ補正もあまり効かないと聞いてますが)体の揺れを意識して確認しながらシャッター10枚ほど切ってます・・・歩留まりはたしかに悪いですが、でもちゃんと撮影できます(笑)。
花の小さいアベリアでも挑戦しました...
Ai Micro-Nikkor 105mm F2.8Sの最短撮影距離よりも大きく写っているかもです。それでもまだこちらは楽チンで撮影に臨めます。次に最短付近でこのシベだけを狙ってみました...
これは素敵ですね!
Ai Micro-Nikkor 105mm F2.8SではPN-11を付ければここまで寄れるかもしれませんがこの柔らかさは出るかどうか疑問です・・・こういう近接撮影結果を見ると三脚使ってじっくり撮ってみたいと思わせてくれますね。
Cobbyも撮りました。
いつもの距離感では全身が入りません(笑)。
これは困ったです。人が多いところではあまりリードを離したくないのですが、このレンズでは万が一の時彼をコントロールできる距離を保てないのでどこかに留めておかねばなりませんねえ・・・。
そして時間も遅く少し暗くなってきたので肉眼ではあまりきれいに見えなかったですが、街路樹の紅葉も...
開放ですが葉の立体感も現像で一工夫すればそれなりに出てきます。ただしこれ以上背景に枝が増えるような状況では二線ボケが目立ちそうで注意が必要かもです...。
最後は花を育てるのが好きな公園近くのお宅の庭にて・・・バラのつぼみを、
(f/4, 1/40, ISO800)
ISO800なのに1/40しかシャッタースピードが出てません・・・D700の気まぐれ?でも写りました(笑)。
これぽつんと一本だけ植わっていたんですが、美味しそうな桃を連想させる色合いと花びらの縁の美しさで撮ったものです。こういう画を見せてくれると私の撮りたい写真の一つ「絵のような写真」が撮れそうですよね・・・嬉しくなります^^。
そしておまけはこれも暗すぎてシャッタースピードが上がらず、体をこわばらせて撮った氷川神社のニャンコです...
設定変えるといってもISO感度は1600越えたくないのですがねえ、でも上の写真確実にブレてますからね^^;)。まあさすがに180mmマクロですね近寄らずにここまで大きく写せますからニャンコにはうってつけのレンズですね。
このレンズはいわゆるNikon機用なのですが、AF-Dタイプレンズとなっており絞り輪がついているんですよねえ。ここが決め手の一つでもあったんです、マウントアダプターを付けてα7IIで使えるんです。
α7IIでタムキューの使い勝手が悪いのは(マウントアダプターの貧弱な絞り輪のため)先日実証済みなんですが、そのウィークポイントである「絞り」がこちらのレンズならば確実に決められるんです、そして何より近接では効きづらいとはいえα7IIの手ぶれ補正が利用できるんです・・・これは楽しみですね。
次回はα7IIでの使い勝手と作例をリポートしてみたいですね。
※ カメラ :D700
レンズ :SP AF 180mm F/3.5 Di LD [IF] MACRO 1:1(B01)