グレートノーザン鉄道

アメリカのグレートノーザン鉄道の実物(歴史、資料等)と鉄道模型(HO:レイアウト、車両)に関するプログです。

ベルペア火室

2007年12月21日 | 実物・車両
 Gngoatでベルペア火室について、たくさんのメッセージが飛び交っていました。トリビアをいくつかご紹介します。(写真は、巨大なペルペア火室を持つGN蒸機R-2)

 GNで最初にベルペア火室が使われたのは、1892年。 
 ベルペア火室は、石炭用で、石油燃焼(oil only)のロコはラジアル火室でよい。ちなみに、1939年時点では、石油燃焼機は、全蒸機904台中341台。
 ベルペアは、ラジアルより7%効率的。
 Belpaireの発音は、「Bell Pear」。

ベルギーで発明されたベルペア火室は、アメリカでは、PPRとGNでのみ採用されました。イギリスではグレートウェスタン鉄道で大量に採用されています。詳細は、Wikipediaをご覧ください。
http://en.wikipedia.org/wiki/Belpaire_firebox

 ちなみに小生は、個人的には、GN蒸機の特徴とも言える、ベルペア火室からスポーツキャブ(キャブ前面が斜めになっている)、そしてバンダービルトテンダーに続くラインが美しいと思っています。

【追記】
なお、ベルペアーボイラーという言い方もあるようですが、特許は火室のみですので、ベルペアー火室というのが、どうも正しいようです。

gngoatより引用します。

The Patent on file at PATLIB in Liege shows only the firebox. The
Belpaire firebox provided greater surface area on the top of the firebox,
generally providing for greater efficiency and steam production. I suppose you can call it a boiler design, free will and all, but in technical terms, Belpaire invented a firebox.
Wayne
Way out on the Prairie Sub, Yelm, WA (Dec. 18, 2007)




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2 コメント

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ベルペア (鈴木光太郎)
2007-12-22 00:54:21
ベルギーのベルペア氏はワルシャート氏と同時代の超古いお方で、機関車製造の相互協力もしてます。
ベルペア火室は、機関車ボイラーの癌であるステイボルトを放射状でなく、直交状に設置出来るので、
保守が容易であった、と聞いてます。
一方円筒状の缶胴と箱状の火室の接合はむずかしいようです。
英国の他フランスもかなり採用してたはずです。

Lake Shore and Michigan Southern Railway / Brooks / 4-4-0
Cincinnati, Hamilton, and Dayton Railrod / Brooks / 4-4-0
 http://white.ap.teacup.com/kotaroooo/timg/middle_1179760327.gif
Norfolk and Western / Baldwin / 2-8-0 / ボークレン複式
Chicago, Burlington, and Quincy / Rogers / 4-4-0

上の3つは1893年のコロンビア博覧会に出品された、機関車の内、
ベルペア火室で、かつGreat Northern鉄道以外のものです。

ペンシーがベルペア火室を本格採用した時期ははっきりしないのですが、
Great Northernより後のような気がします。
ペンシーは1900年代になっても未だアルコのラジアル火室(4-6-2)を試し買いしてるはずです。
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GNも混ざってます (Jackおじちゃん)
2007-12-22 07:02:59
鈴木光太郎さん、コメントありがとうございます。
GNもベルペア一本槍だったわけでもなく、高速旅客機P-2(4-8-2:1923年)、S-2(4-8-4:1930年)は、ラジアルで、一般にはこっちのほうが「かっこいい」ということになってます。
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