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南アジア情勢はインドを基軸に中国の陽動作戦で揺れている。 親中路線から転換のネパール、一方でモルディブのムイズ新大統領は北京訪門

2024-01-13 13:34:17 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和六年(2024)1月9日(火曜日)
        通巻第8085号   
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南アジア情勢はインドを基軸に中国の陽動作戦で揺れている。
親中路線から転換のネパール、一方でモルディブのムイズ新大統領は北京訪門
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 インドのジャイシャンカール外相は1月7日にネパールへ飛んで、サウード外相と会談した。包括的且つ生産的な両国の話し合いが行われ、通商問題から治安問題での協力関係が謳われた。ネパールはインドの保護国でありながら、中国との関係に力点を入れて「親中外交」を展開してきたためインドはイライラしてきた。ヒマラヤにトンネルを掘って新幹線をカトマンズまで繋げるなどと中国は大風呂敷を広げていた。

 ネパールは中国と親しく付き合う裡に分かったのだ、この人たちとは付き合っても無駄であることが。ネパールが親中路線を切り替え、ふたたび親インド路線に舵取りを変えると、猛烈な非難が北京からなされた。

 親インド路線から、またもや親中路線に時計の針を巻き戻したのがモルディブである。ムイズ新大統領は1月8日、北京を公式訪問した。
 インドのモディ首相は先だってモルディブを訪問し、ラクチャデーブ諸島を観光旅行した。この時の発言が差別的だったとして、モルディブ政府はモディ首相を批判した。インドも逆ギレ、インド人観光客のモルディブ行き航空券の予約システムを停止した。

 スリランカも親中路線から親インドへとめまぐるしい。
 ラジャパクサ前政権はハンバントラ港を中国に99年租借という屈辱的条件を呑んだ。またコロンボ沖合に人工島を造成し、国際金融都市とする中国の夢物語にも乗った。民衆が怒り、大統領官邸を取り囲み、ラジャパクサ前政権一族はシンガポールへ逃亡した。
 現在のスリランカはウィクラマシンハ大統領、首相が大統領の親友でも或るグナワルダナ(彼は首相を六回務めたベテラン政治家で訪日歴も八回)となった。

 インドの保護国ブータンは、北京が繰り返し使節を送り込んでいるが、外交と国防をインドに依存するブータン王国は、かたくなに親インド路線を守っている。
 南アジア情勢はインドを基軸に中国の陽動作戦で揺れているのである。


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