沖縄・台湾友の会

《台湾に興味のある方》《台湾を愛する方》《不治の病・台湾病を患ってしまった方》皆んなで色々語り合いたいものです。

「台湾の声」トルコ震災で見た中国のフェイクニュース製造ラインの実態

2023-02-25 15:23:52 | 日記
  トルコ震災で見た中国のフェイクニュース製造ラインの実態
              台湾独立建国聯盟日本本部 林 省吾

2月6日にトルコ・シリア大地震が発生したのを受け、日本、台湾を始め各国の救助隊がすぐさま現地入りした。一刻の猶予もない中、政治的な動機により人命救助の足を引っ張ろうとする国がいた。それは案の定、中国である。

台湾の救助隊は震災翌日の7日に現地に到着した。現地で不足している高機能の設備を持ち込んだため、難度の高い現場を任されるなど、重宝される存在となった。帰国の際には設備をそのまま寄付し、トルコ国内メディアにも取り上げられて話題になった。

この状況がよほど気に食わなかったのだろう。中国のサイバー部隊の仕業と思われるフェイクニュースがすぐさまネットを通じて拡散され、メディアでも報道された。以下は台湾のシンクタンクの分析で判明した中国による情報操作侵略の実態である。

まず2がつ10日、ウェイボーのアカウント「斯图卡98」が「台湾の救助隊は台湾の宣伝など政治的な目的のために現地入りしたから、宣伝を優先してトルコ人の命は二の次」と発信。更に2月12日、ロシア通信社のウェイボーのアカウントが「台湾の救助隊は救助のパフォーマンスしかしないので、トルコ側に撤退させられた」と発信。この2件のフェイクニュースはその後、多くの偽のSNSアカウントに引用され、まるで事実のように拡散された挙げ句、台湾の親中メディアがニュースとして報道した。極め付けは中国の国務院台湾事務弁公室(国台弁)が記者会見で「台湾は不幸な震災を利用して政治宣伝をした」と批判。ゼロから事象でっち上げ→拡散→報道と一連の生産ラインを全て網羅する正真正銘のフェイクニュース工場である。

しかし、嘘に少し真実味を混ぜないとバレてしまう。中国の嘘の質が高いのは、正に少しの真実が入っているからだ。実はこのフェイクニュースの主語を中国に変えたら、ほぼ真実であると言える。中国の救助隊は必ず救助現場に大きな中国国旗を掲げ、「あんたたちを救い出したのは中国だ、忘れるなよ」と視覚的に記憶を刷り込む。他国の救助隊は静かに帰国したのに対し、中国の救助隊は帰途あえてイスタンブールの繁華街に立ち寄り、トルコ国民から拍手を受けた映像を撮って報道。更に中国のメディアが被災者にギャラを渡し、中国を美化するコメントをさせていたヤラセも判明した。他人の不幸を利用するのは、いつも中国である。

今回の震災で見えた中国産フェイクニュースは一見笑い話に見えなくもないが、こういった台湾の政府機関へのネガティブキャンペーンが積み重ねられていくと、政府への不信感に繋がってしまう。

近年、同じような世論操作は日本の沖縄問題にも見られる。このような中国による「超限戦」に対し、日本と台湾の間で一刻も早く実務レベルで連携し、対処すべきだ。


--
台湾の声


日本は韓国との関係はどうすべきか        高橋洋一

2023-02-25 15:21:28 | 日記
━━━━━━━━━━━━━━━━━
日本は韓国との関係はどうすべきか 
━━━━━━━━━━━━━━━━━
            高橋洋一

【日本の解き方】日本は韓国との関係はどうすべきか 元徴用工問題に日本の「誠意」求めるのは筋違い 解決済み問題は毅然と対応を 

2月22日は竹島の日だ。日韓外相会談も行われたが、日本は韓国との関係をどうすべきか。

ミュンヘン安全保障会議出席のためドイツを訪れた林芳正外相は、現地時間18日午後7時10分頃(日本時間19日午前3時10分頃)から約35分間、韓国の朴振(パク・チン)外相と会談した。

両外相は、昨年11月の日韓首脳会談において両首脳が日韓間の懸案の早期解決を図ることで改めて一致したことを受け、旧朝鮮半島出身労働者問題を含め日韓関係全般について率直な意見交換を行ったと、日本の外務省のプレスリリースに書かれている。

一方、韓国側は違うニュアンスだ。朴外相は、いわゆる元徴用工問題について「誠意ある呼応が必要だ。日本側の政治的決断を促した」としている。ここで、「誠意ある呼応」とは日本企業の基金への拠出などを求めている。

元徴用工というが、今回の原告4人はいずれも「募集」に応じた人なので、「応募工」が正確だ。

いずれにしても、その人たちへの補償について、韓国政府も1965年の日韓請求権協定で「解決済み」としてきた。しかし、韓国大法院(最高裁)は日韓請求権協定で個人の請求権は消滅していないとし、日本企業に賠償を命じた。

これに対し、日本政府は、本件について日韓請求権協定で完全かつ最終的に解決しているとした。今般の判決は国際法に照らしてあり得ない判断なので、日本政府としては毅然(きぜん)と対応するとした。

つまり、韓国大法院の判決は純粋に韓国の国内問題であり、その解決は韓国政府が行うべきものだ。これが解決済みという意味だ。

安倍晋三・菅義偉政権では、そうした毅然とした対応がなされていたが、今回、岸田文雄政権でその大方針が揺らいでいる。これは日韓関係にとって長い目で見てよくない。

韓国政府は、国内問題なのに勝手に騒いで、それを解決したと言って、日本に「誠意ある呼応」を求めるのは筋違いだ。

日本政府としても、内政不干渉の原則からいっても、韓国政府から解決の連絡を受けるだけで、何ら対応する必要はない。

ただし、日本側の一部の人は、今の保守系の尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権のうちに関係改善しておきたいという。特に外務省にはその傾向がある。

『安倍晋三回顧録』には、「外務省が戦ってこなかったのは事実です。歴史問題は、時が経てば風化していくからやり過ごそう、という姿勢だったのですね。でも、それでは既成事実化してしまいます。だから安倍政権になって相当変えました。劣勢をはね返そうとしたのです。国境や領土は断固として守る、中韓は国際法を遵守せよ、という主張を強めたのです」とある。歴史問題で中国とともに、韓国にもはっきりものを言う必要がある。と同時に、日米韓で、北朝鮮の脅威に対抗していくというスタンスだ。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)


なぜアメリカは戦略を間違えてしまったのか    主要敵はロシアではなく、「あの国」だろ

2023-02-25 15:16:04 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
    令和五年(2023)2月24日(金曜日)
      通巻第7651号  
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 なぜアメリカは戦略を間違えてしまったのか
   主要敵はロシアではなく、「あの国」だろ
***************************************

戦略研究家として知られるエドワード・ルトワックは地政学の泰斗ミアシャイマー博士より日本では有名だろう。たびたび来日し、中国の軍事情報などを披瀝する。かれは「中国は戦略が下手くそだ」と断言してはばからない。

ならばバイデンのアメリカにマシな戦略があるのか? 
就任後のバイデン外交なるものはアフガニスタンからの無様な撤退から開始され、中国をハイテク封鎖すると標榜しつつ対中貿易赤字は増え続けた。
とても「大戦略」の下に行動しているとは思えず、外交はキエフ電撃訪問などポピュリズムに基づくパフォーマンス過剰だった。だから「気の抜けたサイダー」。

 米国議会には正論を述べる共和党議員団があり、「主要敵は中国であり台湾有事に備えるのが優先順位で言えばトップであるべき。ウクライナにかまけていては、中国を利するだけだ」と手厳しい批判を展開している。米国メディはこうした声を無視している。

紀元前六世紀にプラトンが言ったように「少数派が正しいことは往々にして起こる」。しかし衆愚政治はソクラテスを処刑してしまった。

「大戦略」とは中国を封じ込め、台湾侵略を抑止するためにロシアと北朝鮮を活用すべきだったのである。それを途中まで展開していたのがトランプ外交だった。
 トランプ前大統領は、2月21日のヴィデオメッセージで、「第三次世界大戦がかつてないほど近づいている」と警告した。「すべての戦争屋とグローバリスト、そして陰の政府(ディプ・ステート)、国防総省、国務省、国家安全保障産業複合体を一掃する必要がある」と続けた。

「これらの人々は長い間対立を求めてきました。現在、私たちは第三次世界大戦の瀬戸際でぐらついていますが、多くの人はそう見ていません」
トランプは国務副長官のビクトリア・ヌーランドを非難し、ウクライナをNATOに押し込むことに執着していると痛烈だった。 


 ▲ニクソンは例外的な戦略家だった

 私は1984年に、リチャード・ニクソン元大統領が書いた『リアル・ピース』の日本語版を翻訳した関係で、NYの連邦プラザビルにあったニクソン・オフィスを訪ね、独占インタビューをしたことがある。

 ニクソンは戦略家だった。当時のアメリカの脅威はソ連で、そのソ連の崩壊は1991年、レーガンを継いだブッシュ・シニア時代の出来事だった。
ソ連封じ込めの梃子として「中国を活用」したのがニクソンの「大戦略」だった。
インタビューは30分の約束が一時間となって、帰り際に私がニクソンに「日本の役割はなにか?」と尋ねると、「経済力を活用せよ、いまの日本は巨大なインポテンツだ」と言った。

 日本は手術したわけでもないのに、自ら去勢してしまった。
ガッツ、武士道を喪失し、文明が衰退へ向かう「少子化」という深刻な問題を抱えているが、日本の政官界からは小手先の政策しかでてこない。
欧米から中国、韓国、香港、台湾にまで、この退嬰的な「少子化」は拡がり、韓国たるや出生率は0・78となった。

 昔、ギリシアもローマもつよく逞しい男たちがゲームに勝ち抜き、戦争をやってのけ、その強き男たちに憧れて女たちが子供をたくさん産んだ。
それが文明を発達させた。社会を強靭なものにした。近代工業化となって、欧州はそれを忘れ、ロシア人もたくましさを競わなくなり、米国も少子化に傾斜し、工業先進国はなべて少子化社会となった。

ローマは少子化が深刻な結末を産む懸念を軽んじ、繁栄に酔い享楽を貪り、防衛は外国人傭兵に依存した。傭兵は金の切れ目が縁の切れ目。ローマは滅びた。一方、人口が激増している「元気」な国はインド、ベトナム、インドネシア、バングラデシュ、パキスタンなどである。米国でも白人は減る傾向だが、ヒスパニックとアジア系人口は増えている。

少子化社会では生命がなにより大事、教育に金をかけ、正面の戦争はしない。
そのことはウクライナ戦争を見ればよいだろう。欧米はウクライナに夥しい武器を供与し、兵站を支援し、自らは前線からは遠い安全地帯にあって、ロシアと代理戦争をやらせているではないか。

そのロシアも少子化に悩み、厭戦気分が横溢し、たたかう野蛮はチェチェンとワグネル軍団。囚人らである。


▲嗤う中国だが、バイデンより戦略がない

 中国は嗤っている。欧米が武器を使い果たし、ロシアが資源枯渇に陥れば熟した柿がおちるように濡れ手に粟の状態となる。ロシアを属国化し、台湾を侵攻し、軍事力でアメリカを超える日が近づいたと誤断しはじめた。

 ニクソンは米中国交回復の立役者だが、経済発展に伴っての中国の軍事力拡充を、たいそう懸念し、「われわれは『新型のフランケンシュタイン』をつくってしまったのか」と晩年しきりに発言していたという。

 冒頭、エドワード・ルトワックは中国は戦略が下手だという問題に戻る。
 私が最初にルトワックにあったのは1999年、米国がセルビアを空爆して、在ユーゴスラビア中国大使館を「誤爆」した直後だった。
当時の日本の防衛畑を代表する参議院議員は永野茂門(元陸幕長)で、彼が主催し都内の料亭でルトワックを囲んで数人の会合。通訳は当時永野の政策秘書をしていた浜田和幸(その後、参議院議員を一期)。ルトワックはペンタゴンに爆撃目標などを進言していると言った。

ユーゴは分裂し、七つの国にわかれたが、数年後に私がベオグラードを再訪したとき、当時のユーゴ国防省ビルが、空爆で破壊されたまま意図的に記念物として、原爆ドームのように残骸を晒したままだった。

次にルトワックとあったのは外務省の小部屋で、松川るい(現参議院議員)の斡旋だった。参加者は十人ほどで、そのなかに安倍元首相のスピーチライターとなる谷口智彦(現慶應大学大学院教授)がいた。
ここでもルトワックは「大戦略」をかたった。

三年ほど前にもルトワックとあった。場所は加瀬英明邸でやはり少人数の会だったが、このときルトワックが日本語で少し出来ることを発見した。氏の英語はブカレスト訛り、ルーマニア系ユダヤ人である。

 ルトワックは「中国は戦略が下手」だとし、「北京は外国のことが全く理解できておらず、気球を飛ばせばアメリカが怯えると考えていたのだ(中略)。北京が外国に対していかに無頓着かがわかるだろう。だからこそ、彼らはたとえ経済で成功してとしても、戦略で必ず失敗する」(『HANADA』4月号、奥山真司訳)。
 彼の予測は的中するか?


米国の台湾との外交チャンネルはかくも濃密となった   台湾外相訪米に国務省、国防相高官が勢揃いで機密会談

2023-02-25 15:15:11 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
    令和五年(2023)2月23日(天皇誕生日)
      通巻第7650号  
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 米国の台湾との外交チャンネルはかくも濃密となった
  台湾外相訪米に国務省、国防相高官が勢揃いで機密会談
***************************************

 2月21日、台湾の現職外相がワシントン入りし、米国国務省ならびに国防相の高官らと長時間の会合を持った。
 米国は「歴史の新たな章を開いた。もはや中国を怒らせることを心配していない」という態度を示したことになる。

 台湾の外務大臣・呉剣燮と、国家安全保障会議の事務総長の顧立雄は、蕭美琴米国代表(大使)を伴って、米国のウェンディ・シャーマン国務副長官、国家安全保障顧問のジョン・ファイナーらとバージニア州で午前 10 時から午後 5 時まで続いた。

 何が議題であったのかは機密。それどころか、この会談があったことさえ米国側は認めていない。

 しかし米国側の会議参加者には、ダニエル・クリテンブリンク東アジア太平洋問題担当国務次官補、リック・ウォーターズ国務次官補。イーリー・ラトナー国防次官補(インド太平洋安全保障問題担当)。さらに米国国防次官補(中国担当)のマイケル・チェイス、米国国家安全保障会議(NSC)の中国・台湾担当シニア・ディレクターのローラ・ローゼンバーガー、NSC中国のラッシュ・ドーシ長官。AITのサンドラ・ウドカーク長官も会議に出席した。

 国家安全保障、国防、外交関係者が揃って台湾高官との会議に出席したことは、両国関係のレベルが格段にあがったことを意味する。またケビン・マッカーシー下院議長の台湾訪問が予定されている。