糸崎公朗ブログ1・路上ネイチャー協会

写真家・糸崎公朗のブログです。『子供の科学』と『デジカメWatch』で連載をしています。

ウニの一種

2010年03月05日 | その他生物

ウニもいましたが、これも自然状態でははじめてみました。
バフンウニでしょうか?


こんな大きさです。
こちらは裏側で、中央に口が見えます。
とげは、ゆっくりと動きます。


路上ネイチャー協会では基本的に殺生は推奨しませんが、好奇心に駆られて解剖してみました。
硬いので、手近な石で割っただけですが・・・その結果、(個人的には)驚くべき事実が判明しました。
オレンジの部分は卵巣でしょうか?味見をするとほんのりと、いわゆるウニの味がします。
茶色い部分はどろりとして苦く、排泄物なのか、食物として取り入れたドロなのか・・・とにかく食べられません。
それで何が驚くべきことなのかというと、からの内容物はこの二つだけで、いわゆる「内臓」が存在しないことです。


オレンジと茶色の内臓物を取り去ると、こんな感じの殻だけになります。
中央の「口」も「部品」という感じで独立しています。
そしてこの状態で、表面のトゲがゆっくり動いたりしています。
つまり、ウニは「棘皮動物」なのですが、その意味は「棘の皮のある動物」なのではなく、「棘皮」がウニの本体であって、殻の中身はまさに仏教の言うところの「空(くう)」なのです。
仏教によると「空」とは「無」ではなく、「無」も「有」も超越したのが「空」であるそうで、それがこのウニにもあらわれてるわけです。


殻の断面のアップですが、この写真からだけでは何が「本体」なのかはよくわかりません。
おそらく多細胞生物でありながら、各細胞が独立した「群体」のような状態で、その意味で「個体」のような「中心となる個」は存在しないのだろうと思われます。

新潟市
GXR A10

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2 コメント

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Unknown (Unknown)
2010-03-07 22:27:22
消化管をちぎってしまって中の未消化物(茶色いやつ)が散乱してしまったんですよ
消化管細いから
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Unknown (糸崎)
2010-03-08 21:13:09
解剖器具として「石」は乱暴すぎでしたw
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