いせ九条の会

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国連アフガン特別代表「軍事的勝利ありえず」/山崎孝

2008-10-09 | ご投稿
昨日紹介したNHKの番組の情報の中でもアフガンに居る国連代表は、軍事的な勝利が出来ないと伝えていました。これの詳しいニュースをお伝えします。

【反政府武装勢力との紛争「軍事的勝利ありえず」国連アフガン特別代表が語る】(しんぶん赤旗のHPより)

 【ニューデリー=豊田栄光】国連事務総長アフガニスタン特別代表のカイ・エイデ氏は10月6日、アフガンの首都カブールで記者会見し、同国内のタリバンなど反政府武装勢力との紛争について、軍事対応では勝利できないとの考えを表明しました。

 同代表は「軍事的勝利はありえず、政治的手段で勝たなくてはならない」と強調。「結果がほしいのなら話し合いが必要だ」「もっと政治的なエネルギーを注ぐことだ」と語り、対話による紛争解決を訴えました。

 駐留アフガン英軍カールトンスミス司令官も「われわれはこのたたかいには勝てない」と、英紙サンデー・タイムズ(5日付電子版)で語っています。

 こうした発言に対して、ゲーツ米国防長官は6日、「敗北者」とこき下ろし、ホイットマン国防総省報道官も「(タリバンとの交渉は)米国の戦略にはない」と述べました。

 現在、アフガン駐留外国軍は6万人以上に上り、タリバン側も外国軍の全面撤退がない限り交渉に応じないと主張しています。(以上)

【対テロ法案、週内の衆院通過容認 民主党】(2008年10月8日の東京新聞HPより)

 民主党は8日、海上自衛隊によるインド洋での給油活動延長に向けた新テロ対策特別措置法改正案について、週内の衆院通過を容認する方針を固めた。改正案には反対する。麻生太郎首相が衆院選の争点とする意向を示していることから、審議に応じて立場を明確にした上で、早期の衆院解散を促す方針だ。

 民主党が参院でも早期採決に応じ、否決した場合は、与党側は衆院で再可決する構えで、給油活動が継続される可能性が出てきた。

 民主党の山岡賢次国対委員長は同日午前、改正案について衆院本会議での趣旨説明を省き、衆院テロ防止特別委員会での審議も1日とすることを与野党に提案した。

 これに対し自民、公明両党の国対委員長は、午前の会談で「民主党が前国会で国会提出した対案について問いただす必要がある」として、9日の衆院本会議で同改正案と民主党対案の趣旨説明を求めることで一致した。

 これを受け、8日午前の衆院議院運営委員会で協議したが、与党と民主党の主張は平行線のまま持ち帰りとなった。(共同)

朝日新聞は、《民主党は、改正案には反対するものの、改正案の審議や採決は容認する考え。民主党側は8日、改正案の委員会審議に10日に入り、同日中の採決にも応じる考えを自民党側に伝えた。民主党は、参院でも早ければ来週中の採決に応じ、否決する見通しだ。民主党幹部は「今回は議論をするより早く結論を出して、総選挙で国民に判断してもらうということだ」としている。

 改正案に慎重だった公明党も、衆院で3分の2の再可決が必要になった場合の対応について、「全然問題ない。ちゅうちょなく使う。テロとの戦いを争点に総選挙をやることは十分あり得る」(幹部)と説明。麻生首相はインド洋での給油問題を総選挙の争点にする意向で、公明党も首相の意向に沿うことによって、早期解散を促す狙いがある。

 インド洋での給油活動は昨年11月、いったん中断したが、今年1月、衆院の3分の2の再可決で補給支援特措法が成立し、2月に活動を再開した》と報道しています。

【コメント】以上の報道を読めば、自民党・公明党、また本年1月の臨時国会で、新テロ特措法への対案として民主党が提出したアフガン復興支援法案は、アフガン本土への陸上部隊の派遣を盛り込んだ民主党も、軍事的なテロとの戦いが主体の考えです。

アフガニスタンにおける「テロとの戦い」の実情をよく認識している、国連事務総長アフガニスタン特別代表同代表は「軍事的勝利はありえず、政治的手段で勝たなくてはならない」考えや、駐留アフガン英軍カールトンスミス司令官も「われわれはこのたたかいには勝てない」とする認識とはずれています。

選挙民は総選挙で、国連事務総長アフガニスタン特別代表や駐留アフガン英軍カールトンスミス司令官の認識を踏まえて自分の意見を決めなければならないと思います。