伊佐子のPetit Diary

何についても何の素養もない伊佐子の手前勝手な言いたい放題

Mozuミニチュア展

2024年06月07日 | 展覧会・絵

昔から人形や、ミニチュアが好きなので、
大丸京都店の大丸ミュージアムで開かれていた
「Mozuミニチュア展 ようこそ、ちいさな世界へ。」
という展覧会へ行って来た。
ミニチュアなら1/6のドールはもちろん、
ドールハウスもリーメントも好きなので。


どこかの展覧会でチラシをもらい、それでこの展覧会があることを知り、
興味を持ったのだった。
作者も知らないままだったが
四条烏丸の大丸京都店のギャラリーへ行って来た。





ミニチュアというか、
ドールハウスをまだもう一つ小さくしたような作品たちが展示されていた。

ドールハウスといえば基本的には1/12のスケールで作られているようだが、
今回行って来たMozuという人の作品はもっと小さく、
1/24くらいまたは1/30くらい?にも見えた。


公式サイト
https://mozu-miniature.com/
Mozuミニチュア展 ようこそ、ちいさな世界へ。



大丸・松坂屋の展覧会
https://dmdepart.jp/museum/kyoto/mozu-miniature/
Mozu ミニチュア展 ようこそ、ちいさな世界へ。
京都 | 大丸ミュージアム<京都>(大丸京都店6階)
2024年5月29日(水)~2024年6月16日(日)

今回の展示は殆どが撮影可能だった。
フォトスポットもある。
だまし絵のような楽しいフォトスポットだったが、
おひとり様なので記念撮影は出来ずだった(T_T)。




Mozuという人はまだ20代の若いミニチュア作家で、
ミニチュア制作だけでなく映画のジオラマや
コマ撮りアニメなども手掛けているそうだ。




ドールハウスは数多ある中で、
このMozuという人は独自の、独特の世界観を表現している。
だからこそ、個人での展覧会が可能なのだろう。
(彼の作成したキットも販売している)




その世界は「こびとシリーズ」に集約されていると思う。
今回の展示もこびとシリーズが主なものだった。



まず実物大のコンセントがある。
家庭のどこにでもあるコンセントの挿し口をまず展示し、
その横に小さな扉や窓が開いている。
その扉や窓の内側に極小の部屋があるのである。



(公式サイトからの画像)


極小の部屋の中には、ちゃんと人が生活している気配があるのである。
玄関口のミニチュアには靴が乱雑に脱ぎ捨てられており、
ハイヒールや子供靴があり、
スツール椅子もあればスケートボード、紙袋、ランドセル、皮のバッグもあり、
床にはテスト用紙が散らばっている。
散らばり具合に生活臭が感じられる。



それらがコンセントの横のほんの小さく作られた扉の向こうに、
あたかも生活空間のように世界が広がっているのである。
まるでこびとがそこに住んでいるかのように。
だからタイトルが「こびとのお風呂」だの「こびとの牛丼屋さん」
だのとついているのだろう。



その再現度は神経症的なほどで、
細部にわたるまで忠実に再現してある。
作り込むことが楽しみでもあるのかもしれない。



冷蔵庫やレンジ、テーブル
お風呂場にはアヒルのおもちゃまで。
牛丼屋さんには忘れ物のビニール傘まで
(指摘されなければ気がつかない)。


(公式サイトからの画像)

隣りのコンセントで光る仕掛けがしてあったり、
展示もとても工夫されていた。



本棚にある本も小さい写真では分からないが、
全部タイトルまで再現してある。
「鬼滅の刃」だとか「ドクタースランプ」などが揃っている。





旅館のインスタレーションは、等身大の旅館のセットの下にコンセントがあり、
その横に小さな窓が開いている。
そしてその小窓の中は、小さな旅館の一室なのである。
この展示のしかたもしゃれていた。
旅館in旅館、マトリョーシカ旅館?




さらにMozuという人にはもう一つの方向性の作品群があり、
後半にはそれらが展示されていた。




算数の教科書の表紙に起用されたイラスト集だった。
一種のトリックアートである。




正面から見ると、平面的な歪んだ虹に見える。
ところが体を左へずらして見ると、
肉眼でも虹が浮き出て立体的に見えるのである。



決して立体ではないのに、影の付け方で浮き出て立体的に見える。
まるで紙から物体が立ち上がっているかのようだ。
錯視を利用しているのだろう、
何度も行ったり来たりしながらどのような仕掛けになっているのかと、
しげしげとトリックを見破ろうと見つめ続けたが、
いかにも不思議だった。
影の付け方で立体に見えるのだ。






このように、Mozuの作る作品はミニチュアといい、
算数の教科書イラストといい、
精密に考えられていて緻密に再現しつつ、
遊び心があり、トリック的な人を驚かす楽しさがあり、
何度も眺め直したりして楽しめる作品たちなのだと思った。

ミニチュア自体にこんなに小さなものをどうやって作るのだろう?
という驚きと、小さなものに対するときめきがあり、
見ていて飽きないし、見るだけで楽しさがあり発見もあるのだと思う。
しかも見る側も参加できるようになっているのが、
より一層面白さが倍増だった。

思った以上に面白く楽しめた展示会だった。



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